伝説のマシンたち
「伝説のマシンたち」では、過去に中嶋悟・ナカジマレーシングがレースに参戦したマシンの思い出を振り返ります。
熱い戦いを共にしたマシンたちの軌跡と、その裏に秘められたストーリーをお届けします。
「伝説のマシンたち」では、過去に中嶋悟・ナカジマレーシングがレースに参戦したマシンの思い出を振り返ります。
熱い戦いを共にしたマシンたちの軌跡と、その裏に秘められたストーリーをお届けします。
カテゴリ | SUPER GT |
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使用年 | 2013年 |
主な戦績 | Rd.4 SUGO 8位 |
語り手 | 当時の担当チーフメカニック |
この車は、GT500がクラス1レギュレーションになる前の自由開発で完成された最後のマシンで、個人的には初めてチーフメカニックを担当したマシンの集大成の年ということ、さらには2010年にNAKAJIMA RACINGに移籍してきた道上龍選手の最後の年ということで、深く印象に残っているマシンです。
この年、「HSV-010 GT」は他車で採用されたことがないサイドラジエターからフロントラジエターに戻し、その代わりにマフラーをリア1本出しからサイド2本出しに変更されました。これによって、甲高いエキゾーストノートは無くなりましたが、暖気をすると驚くほどのレスポンスの良さを感じました。マフラーをサイドに変更すると一言で言っても、最初はドア下後方から始まり、次はドア下前方、その後フロントフェンダー出しになり、それも2種類あってイベント毎にアップデートを行なっていました。シーズン中のテストでも新しいものを装着したり、作業が多くて大変でしたが、メカニックとしてはやりがいを感じる1年でした。また、経験豊富なベテランの道上選手と仕事をしたことで気付かされることが多く、大変実りが多い年で「HSV-010 GT」は今でも心に残っているマシンです。