●全日本F3選手権・第9戦
●仙台ハイランド
●4.063km×18周=73.134km
●予選日:9月23日(土) 天候:くもり
●決勝日:9月24日(日) 天候:雨
●観衆:1万2200人
#64佐藤晋也選手、ヘビーレインの難しい状況の中、デビュー戦で12位 で完走果たす!
 第9戦の仙台ラウンドから、NAKAJIMA HONDAのドライバーとなり、全日本F3選手権終盤2戦でのチャンスをつかんだ#64佐藤晋也選手(20歳)。
今季これまでFドリームに参戦し、現在ランキング4位につけている#64佐藤選手は仙台出身ということで、F3デビュー戦にしてホームタウンレースを迎えることとなった。
しかし、急遽参戦が決定したため、事前テストはなく、レースウィークの木曜日がF3での初走行。
仙台出身とはいえ、仙台ハイランドでの走行経験もない状況で、タイヤこそFドリームと同じだが、より上級カテゴリーであるF3マシンをいかに#64佐藤選手が乗りこなすかに注目が集まった。
 木曜、金曜とドライコンディションで徐々にF3マシンに慣れていった#64佐藤選手は、土曜朝の公式練習では、前夜に降った雨のためにところどころにウエット路面 の残る状況の中でまずまずのパフォーマンスを見せ、同様のコンディション下で行われた午後の公式予選に臨んだ。
 開始早々にコースインした#64佐藤選手は、周回ごとにタイムを縮めて6周目に1分43秒443をマークしていったんピットイン。
新品タイヤ2本を装着するとともに、若干のセッティング変更を行って再びコースに入る。以後、なかなかタイムアップできなかったものの13周目に1分43秒256をマークしてセッションは終了。
予選12位となった。
 この予選でのポールポジションは#10セバスチャン・フィリップ選手(ダラーラF300・無限ホンダ)、予選2位 には#3ブノア・トレルイエ選手(ダラーラF300・トヨタ)、予選3位に#2荒聖治選手(ダラーラF300・無限ホンダ)、予選4位 に#9土屋武士選手(ダラーラF399・ニッサン)、予選5位に#5高木真一選手(ダラーラF399・トヨタ)、予選6位 に#7黒澤治樹選手(ダラーラF300・トヨタ)となっている。  翌日の決勝日は夜半から雨が降り、路面 は完全なウエット。
朝のフリー走行でF3初のウエット走行となった#64佐藤選手にとっては、この走行は同じくウエットコンディションが予想されていた決勝に向け、経験を少しでも多く積むためには貴重なセッションであった。
しかし、残念ながら6周目にスピンを喫してコースアウト、満足に走り込むことができないまま走行を終えてしまう。  
迎えた午後3時40分からの決勝では、スタート時点でかなりコース上に水たまりができ、川ができているという悪状況となった。
エントラントから要望があったこともあり、主催者は24周のレースを18周に短縮、さらにセーフティーカー先導によるスタートとすることを決定。
レースは8周終了時点でセーフティーカーがピットに入り、残りわずか10周でのバトルとなる。
 9周目の1コーナーでペースの上がらない#77平野功選手(ダラーラF399・無限ホンダ)をかわし、ポジションをひとつアップし11位 となった#64佐藤選手だが、やはりウエットでのF3経験が少ないためか、今ひとつペースが上がらない。
しかし、レース終盤は徐々にタイムアップし、追走してくる#32井上智之選手(ダラーラF399・トヨタ)を抑えつつ、一時は6秒近くあった前を行く#6佐々木孝太選手(ダラーラF399・トヨタ)との差も、4秒にまで縮める。
だが、レースも残り2周を切った17周目、バックストレッチエンドのS字コーナーで痛恨のスピン。再復帰を果 たしたものの、ポジションをふたつ落として12位でチェッカーとなった。
 準備期間の短さと、事前テストのないぶっつけ本番でのF3デビューとなった#64佐藤選手にとって、めまぐるしく変わるコンディションは非常に厳しい状況の連続であった。
しかし、初参戦ながらも着実にタイムを上げ、F3マシンを学習していきながら戦い、完走した#64佐藤選手にとっては貴重な経験となったはず
。最終戦の鈴鹿はFドリームとのダブルエントリーとなる予定だが、勝手知ったる鈴鹿でのレースということで、今回以上のより高いパフォーマンスを期待したい。
決勝結果は優勝#10フィリップ選手、2位#3トレルイエ選手、3位#2荒選手、4位 #9土屋選手、5位#5高木選手、6位#11井出有治選手(ダラーラF399・無限ホンダ)であった。
● NAKAJIMA HONDA総監督中嶋悟のコメント
「突然のチャンス、そしてヘビーレインという難しいコンディションの中、走行を重ねれば重ねるほど速さを身につけタイムを短縮し、佐藤選手は可能性を示してくれました。
次戦はSRS-Fそしてフォーミュラドリームでも走行経験豊富な鈴鹿サーキットです。次戦の更なるパフォーマンスアップを期待します。」
※ 次戦最終戦は、11月4日〜5日、三重県鈴鹿サーキットで開催されます。

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