●全日本F3選手権・第10戦
●鈴鹿サーキット
●5.86403km×17周=99.68851km
●予選日:11月4日(土) 天候:くもり
●決勝日:11月5日(日) 天候:晴れ
●観衆:3万人(予選日1万5000人)
#64佐藤選手2戦目ながらも健闘、表彰台目前の4位 を獲得!!
 前戦の仙台戦でPIAA NAKAJIMAから全日本F3選手権へのデビューを果 たした#64佐藤晋也選手(20歳)。
2戦目の舞台は今季の最終戦、しかもSRS-F、Fドリームで慣れ親しんだ鈴鹿サーキットでのレースということで、急遽参戦が決まりぶっつけ本番となった前戦以上のパフォーマンスが期待された

レースウィークの金曜日からの走り出しとなったものの、練習走行でもまずまずのタイムをマークし上位 につけた#64佐藤選手だったが、その一方では大きな課題を抱えてもいた。
Fドリームとのダブルエントリーがそれだ。
かなりF3に近い特性を持つFドリームだが、空力や剛性感、ハンドリングや機構が微妙に異なるために、短時間でF3とFドリームを乗り換えてのドライビングには相当な難しさが予想された。
 土曜朝一番、午前8時30分から開始された公式練習では、トップの#10セバスチャン・フィリップ選手(ダラーラF300・無限ホンダ)にコンマ8秒差ながらも、終盤にタイムを伸ばして#64佐藤選手は6番手の好位 置につけ、午後の公式予選に備える。
 Fドリームの第11戦に出場後、向かえた公式予選。開始5分ほどでコースインした#64佐藤選手はアタック2周目に2分03秒682でまずはタイミングモニターのトップに。
しかし、当然このタイムで順位が守れるはずも無く、タイムアタックを続けることになった#64佐藤選手だが、上位 陣のアタックが始まるとポジションダウンし、残り10分の段階では10番手。タイムは2分02秒937にとどまっていた。
しかしいったんピットインしてニュータイヤを2本投入した#64佐藤選手は10周目、セッション残り1分で2分01秒686をマークし一気に6番手に浮上すると、さらにチェッカーを受けたラストラップでは01秒396にタイムアップし予選5番手を獲得。
3列目という好グリッドから決勝レースに臨むこととなった。
 予選は#10フィリップ選手がポールポジションを獲得、予選2位に#11井出有治選手(ダラーラF300・無限ホンダ)、予選3位 に#9土屋武士選手(ダラーラF399・ニッサン)、予選4位に#2荒聖治選手(ダラーラF300・無限ホンダ)、予選5位 に#64佐藤選手、予選6位に#3ブノア・トレルイエ選手(ダラーラF300・トヨタ)となっている。
 翌日の決勝レースはFドリーム第12戦の直後ということで、#64佐藤選手にとっては体力的にも厳しい状況ではあったが、11月の最終戦としては異例の暖かな日差しの下、今季の全日本F3選手権最終戦がスタートを切った。
 まずまずのスタートを見せた#64佐藤選手だったが、予選6位の#3トレルイエ選手が猛ダッシュをみせたため、1コーナーで先んじられてしまう。
これで6番手からレースを戦うこととなったが、2周目になんと目の前を走る#3トレルイエ選手がスピン。
これをかわした#64佐藤選手は難なく5番手に復帰し、前を行く4位の#9土屋選手を追う。
だが、2周終了時点での#9土屋選手との差は1秒2であったものの、3周目では1秒3、4周目では1秒4とじりじり引き離されてしまう。
今季の全日本F3メンバーの中では突出した経験量を誇る#9土屋選手だけに、これを捕らえるのは難しいかと思われたが、5周目にベストラップとなる2分02秒956をマークした#64佐藤選手は、一気にコンマ7秒差にまで迫り、6周終了時点ではさらにコンマ5秒差に詰めていく。
 一進一退の攻防を展開していた4位争いだったが、#64佐藤選手はその後ややペースダウン。
10周終了時点ではギャップは2秒5に広がる。さらなるポジションアップは難しいかと思われた11周目、今度は#9土屋選手がS字でまさかのスピンを喫し、立て直す間に#64佐藤選手が4位 に浮上するという幸運が訪れる。
残りの6ラップは、必死で追い上げてくる#9土屋選手の攻勢を受けたものの、なんとか逃げ切り#64佐藤選手は4位 に入賞。
ラッキーな一面はあったものの全日本F3参戦2戦目にして、見事4位3ポイントを獲得した。
 今回の一戦は、表彰台目前の4位に入賞を果たしたということで、2戦目というキャリアを考えれば望外の結果 であったかもしれない。
ダブルエントリーという初めての経験も大きな障害であった。
しかし、慣れ親しんだ鈴鹿サーキットが舞台であったという利点もあり、今後F3での経験を積んでいけばさらに上位 での戦いが展開できるはず。
今後の#64佐藤選手の成長にも期待を抱かせるレースであった。
なお最終戦の決勝結果は優勝#11井出選手、2位#10フィリップ選手、3位#2荒選手、4位 #64佐藤選手、5位#9土屋選手、6位#38佐々木孝太選手(ダラーラF300・トヨタ)となっている。
● NAKAJIMA HONDA総監督中嶋悟のコメント
「フォーミュラドリームとのダブルエントリーというハードなスケジュールの中、予選では、F3トップランカー達に引けを取らない速さを見せ、決勝でも好結果 を残すことが出来ました。そして今シーズンも無事終了致しました。我々のレース活動を支えてくださった、本田技研工業様、PIAA様、ケージーエム様をはじめとするスポンサーの皆様に感謝させていただきたいと思います。」
※2000年全日本F3選手権は終了いたしました。1年間大きなご声援ありがとうございました。

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