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●全日本F3選手権・第5戦
●TIサーキット英田 ●3.703km×25周=92.575km ●予選日:6月10日(土) 天候:くもり ●決勝日:6月11日(日) 天候:くもり ●観衆:3万3900人(予選日7500人) |
#64本庄選手、接近戦を7位
フィニッシュもポイント獲得はならず
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前戦となる第4戦MINEでは無念のコースアウトを喫し、今季初のリタイアを経験した
NAKAJIMA HONDAの#64本庄康幸選手(25歳)にとって、今回の第5戦TIは前戦での悪い流れを断ち切る意味でも、重要な一戦。 チームと#64本庄選手は、前戦とのインターバルにTIで行われたテスト走行では参加車両中2番手につける好タイムをマークし、ここでの巻き返しを誓ってサーキット入りした。 今回はスーパー耐久との併催イベントということもあり、同シリーズに参戦している#64本庄選手にとってはダブルエントリーという厳しい状況ではあったが、木曜日から開始された練習セッションではドライ、ウエットのどちらのコンディションでも常に上位 のタイムを記録し、順調な仕上がりを見せて土曜日を迎えることとなった。 土曜日の午前9時30分から行われた公式練習において一番最初にコースインした#64本庄選手は、2回のピットインでマシンの微調整を行いながらセッティングを煮詰め、1分28秒284で9番手。 しかし、この走行では前日が雨のためにニュータイヤを装着した陣営が多かった中、#64本庄選手は中古タイヤでの走行であり、納得の行く内容ではあった。 午後1時からの公式予選セッションで、#64本庄選手がコースインしたのはセッション開始から8分後。3ラップ目に1分28秒790をマークし、6周終了時点でピットイン、左側にニュータイヤを装着し、さらに気温、路面 温度ともに低いという、あまり良くないコースコンディションに対応するために若干セッティングを変更し、残り10分で再びアタックに向かう。 この時点では10番手までポジションはドロップしていたが、10ラップ目に1分28秒093で5番手に食い込むと、続く11ラップ目にはさらに1分27秒888で4番手に。 しかし、セッション最後に#7黒澤治樹選手(ダラーラF300・トヨタ)に逆転され5番手。結局そのままチェッカーとなり予選順位 は5位となった。 予選上位はポールポジションに#1ロバート・レヒナー選手(ダラーラF300・トヨタ)、予選2位 #10セバスチャン・フィリップ選手(ダラーラF300・無限ホンダ)、予選3位 #2荒聖治選手(ダラーラF300・無限ホンダ)、予選4位#7黒澤選手、予選5位 #64本庄選手(ダラーラF399・無限ホンダ)、予選6位#8サトウカイチ選手(ダラーラF399・トヨタ)であった。 日曜日の天候は土曜日同様くもり。気温22〜23℃と肌寒い中、午前11時にシリーズ第5戦決勝のフォーメイションラップが開始された。 グリーンシグナルが点灯、全車がスタートを切ったが、#64本庄選手はスタートでミスし、やや加速が鈍く後続のマシンにかわされてポジションを落とし1コーナーへ。 1周目には数カ所で接触やコースアウトなどが起こり、やや荒れた展開のオープニングラップとなったが、#64本庄選手は事無きを得て1周目を7番手で終える。 序盤戦#64本庄選手は、前に#8サトウ選手、後ろに#11井出有治選手(ダラーラF300・無限ホンダ)と、ともに1秒と開かない膠着した状態。 しかし中盤、4位を走行していた#9土屋武士選手(ダラーラF399・ニッサン)のペースが今ひとつ伸びず、4位 の#9土屋選手から8位の#11井出選手までがコンマ数秒差の集団となった。 この中で#64本庄選手は根気よくチャンスを待ったが、抜きどころの少ないTIということもあり、なかなか#8サトウ選手をかわすことができない。 逆に11周目の2コーナーでわずかにバランスを崩した隙に#11井出選手に詰め寄られ、バックストレッチエンドでポジションを落としてしまう。 失ったポジションを取り戻すべくプッシュした#64本庄選手だったが、13周目のアトウッドカーブでコースアウトしたマシンがコース上に出した砂に乗って大きくバランスを崩し、危うくコースアウトしそうに。これで一気に#11井出選手とのギャップは2秒1と開いてしまう。 そこからあきらめることなく、しぶとくギャップを詰めるべく追走を開始、17周目に1分28秒982の自己ベストをマークした#64本庄選手。 19周目に4位を走行していた#9土屋選手がエンジントラブルでスローダウンし、7位 に復帰、ポイント圏内である6位を狙ったものの、やはりオーバーテイクチャンスはなくそのままのポジションでチェッカー。ポイントに一歩届かず7位 となった。 スーパー耐久とのダブルエントリーながら、マシンの違い、ドライビングスタイルの違いなどに惑わされることなく、コンスタントに上位 のポジションをキープしたという意味では、#64本庄選手は落ちついてまずまずのパフォーマンスを見せたといえる。 しかし、レース中のベストラップとなった1分28秒982は5番手にあたるタイムであっただけに、やはりスタートでの出遅れは抜きにくいコースレイアウトということもあって悔やまれる結果 となった。 次戦は鈴鹿サーキットの東スペシャルコースが舞台となる。TI以上に抜きにくいレースが予想されるだけに、予選ポジションとスタートが非常に重要になってくるはず。 #64本庄選手とチームにとっては一層気を引き締めて臨まなければならないレースとなるだろう。 第5戦の決勝結果は、優勝#1レヒナー選手、2位に#2荒選手、3位に#10フィリップ選手、4位 に#7黒澤選手、5位に#8サトウ選手、6位に#11井出選手であった。 |
● NAKAJIMA HONDA総監督中嶋悟のコメント 「本庄選手は、トップクラスに肉薄するスピードを、着実にモノにした事は確かですが、今回はスタート、そしてレース中の集中力が一歩及ばずという内容でした。今後は、チームとしてこの課題を克服する最大のサポートを行い、好結果 につなげたいと考えています。」 |
※次戦は、7月1日〜2日、三重県鈴鹿サーキットで開催されます。 |
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