シリーズ名:2000年全日本GT選手権(JGTC)
大会名:第3戦・SUGO GT選手権レース
距離: 3.704km×81周
予選:5月27日 晴れ     
・観衆:1万5200人(主催者発表)
決勝:5月28日 曇り、のち晴れ
・観衆:4万0100人(  同  )
Mobil 1 NSX、今期初優勝!!!
伊藤大輔選手、ドミニク・シュワガー選手、ドライバーランキングでもトップに!!!
 5月も最終週を迎え、気の早い梅雨前線が活発な動きを見せていた5月27〜28日、スポーツランド菅生では、全日本GT選手権(JGTC)のシリーズ第3戦が開催された。
4万人を超える大観衆が見守る中、我がMobil 1 NAKAJIMA RACINGから、Mobil 1 NSXを駆って参戦した伊藤大輔/ドミニク・シュワガー組は、フロントローを獲得し、好走を見せ、新コンビでは初となる嬉しい優勝を飾った。
 昨年までに引き続いて今シーズンもホンダNSXを使用する我がチームは、今回の第3戦から2000年仕様の新車を投入することになった。
2000年仕様のNSXは、既に無限チームと童夢チームで採用されており、これまで2戦連続してポールポジションを奪い、また前回、富士スピードウェイで開催された第2戦では見事なポール・ツー・フィニッシュを飾っていることからも、その速さは明らかだった。
しかし我がチームは、事前に数周のシェイクダウンを行なったのみでレースウィークを迎えることになり、走りこみ不足は否定できなかった。
それでも、金曜日から走り始めたMobil 1 NSXは、オーバーステア傾向に悩まされながらも、少しずつだが確実に、ポテンシャルを発揮するようになって行った。
 土曜日の午前11時30分から行なわれた1回目の公式予選で、アタッカーを務めたシュワガー選手は1分21秒843の好タイムで、開幕戦から2000年仕様で走りこんでいる無限、童夢の両チームに次ぐ3番手につけた。
金曜日までにくらべるとオーバーステア傾向は弱まっていたが、午後のセッションまでのインターバルに、さらにセッティングを詰めていき、午後3時30分から開始された2回目の公式予選では、ほぼ満足できるまでにセットアップできていた。
これに気をよくしたシュワガー選手はさらにペースアップ、これまでのコースレコードを更新する1分20秒581の好タイムをマーク。
同じくコースレコードを更新した童夢チームに続く2番手グリッドを確保することになった。
フォーミュラ・ニッポン(FN)における高木虎之介、松田次生両選手の活躍が刺激になっているのか、若い2人のドライバーの気合は充分。
走り込みが不足していたにもかかわらず予選2番手と上々のパフォーマンスを示したことで、チームとしては決勝で、2人のドライバーにとっては初めてとなる総合優勝を具体的な目標に据え、日曜日を迎えることになった。
 日曜日は大雨、との予報が出されていたものの、曇り空で明けた日曜日は、午後に向けて晴れ間が拡がっていき、蒸し暑い中、完全なドライコンディションで決勝レースが行なわれることになった。
相変わらず大盛況のピットウォーク、そしてセミファイナルのワンメイクレースを終えた後は、いよいよメインレースのGT選手権第3戦がスタートとなる。
予定通り午後2時過ぎにはスタート進行が始まり、1周のローリングラップを終え、2時19分に正式スタートが切られた。
スターティングドライバーを務めたシュワガー選手は、無難なスタートで、ポールポジションからダッシュして逃げに掛かろうとする脇阪寿一選手をピタリと追走する。
脇阪選手が引き離せば、シュワガー選手が詰め寄る。
こうした一進一退の攻防が続けられたが、決着はつかないまま39周を終えたところでシュワガー選手はピットイン。タイヤ交換とガソリン補給を終え、シュワガー選手に代わってピットアウトしていった伊藤選手も、シュワガー選手と同様、着実なペースで周回を重ねていく。
上位陣が全車ルーティンのピットインを終えた時点での順位は、童夢チームの金石勝智選手がトップ、伊藤選手が2番手につけ、3番手に無限チームの中子修選手、と2000年仕様のNSXがトップ3を独占していた。
開幕戦から2000年仕様で参戦していることで、走り込みも充分でマシンのセットアップでは一歩先んじている童夢チームの金石選手の後方につけた伊藤選手は、60周を過ぎたころから、ほぼテール・ツー・ノーズで猛プッシュ。
この粘走が大きなプレッシャーを与えのか、65周目、3コーナー立ち上がりで、金石選手がスピン。
これをかわして伊藤選手は、トップに立った。
そして以後もハイペースで2位以下を引き離し、ラスト数周となったところでペースを緩めたものの、2位 以下に10秒の大差をつけてチェッカーを受け、シュワガー選手とのルーキーコンビで3戦目にして嬉しい初優勝を飾った。
この初優勝で、伊藤/シュワガー両選手はドライバーズポイントでランキングトップとなり、チームポイントでも2番手に進出することになった。
次回、8月に富士スピードウェイで開催されるシリーズ第4戦では、今回、優勝に加えて予選での2番手タイム、そして決勝でシュワガー選手がファステストラップをマークしたことで、合計70kgのウェイトハンディを背負うことになったが、インターバルの間にセットアップを詰め、さらにはウェイトハンディへの対処も施す予定となっている。
●Mobil 1 NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
「新車を受け取ったばかりで、チームスタッフの苦労も多く、今回の優勝は非常にうれしく思います。
若い2人のドライバー、伊藤大輔選手、ドミニク・シュワガー選手もすばらしいパフォーマンスを発揮してくれました。
チーム一丸となって得た勝利であると考えています。
僅差ではありますが、ドライバーズランキングは、トップになりました。チャンピオン獲得に向けて、更に気を引き締めて戦います。」
 

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