シリーズ名:2002年全日本GT選手権(JGTC)
大会名:第2戦・全日本富士GTレース
距離:4.400km×114周
公式練習:5月2日 曇り・観衆: 4800人(主催者発表)
予選:5月3日 晴れ・観衆:2万8900人(主催者発表)
決勝:5月4日 曇り・観衆:5万3000人(  同  )

70kgのウェイトハンディを跳ね返して予選8番手をゲット
荒れた決勝では2度もコースオフしながら粘り強く完走

大型のゴールデンウィークも後半を迎え、賑わいが全国各地から伝えられた5月2日〜4日、静岡県にある富士スピードウェイでは2002年全日本GT選手権(JGTC)のシリーズ第2戦となる全日本富士GTレースが開催された。
国内メジャーレースシリーズの中でも屈指の人気を誇るJGTCとあって決勝日には5万3000人、GTの特別スポーツ走行が行われた2日も合せると3日間で9万人近くのファンがサーキットに足を運び、モータースポーツを楽しんでいた。
 3週間前に岡山県のTIサーキット英田で開催された2002年JGTC開幕戦で、見事なポール・ツー・ウィンを飾り、上々の滑り出しを見せた我がMobil1 NAKAJIMA RACINGは、昨年までと同様にNSXでの参戦だが、ドライバーをフォーミュラ・ニッポン(FN)でもチームメイトとして活躍している松田次生、ラルフ・ファーマンの両選手による新コンビに一新。
ここ富士スピードウェイで約1ヶ月前に実施された事前の合同テストでも充分な手応えをつかんでいた。
ただしTIの開幕戦で優勝とポールポジション、そして決勝中のファステストラップ、とパーフェクトな速さを示したことから、計70kgものウェイトハンディを課せられてしまったのが唯一気になるところだった。
ゴールデンウィーク中とあって、タイムスケジュールも木曜日(2日)に特別スポーツ走行、金曜日(3日・祝日)に公式予選、そして土曜日(4日・休日)に決勝と、通常のイベントに比べて1日早いものとなっている。最初の走行セッションとなった木曜日の公式練習から、厳しいウェイトハンディを跳ね返すように、2人のドライバーは懸命のドライビングを繰り返すが、タイムは1分26秒台から25秒5止まりとなる。
だが金曜日の公式予選では、タイムアタッカーを担当するファーマン選手が1回目に1分25秒331、そして2回目には1分25秒011まで切り詰めていった。トップはコースレコードを更新する1分24秒3だが、ウェイトハンディが10kg増えるとコンマ1秒遅くなることを考えれば、ファーマン選手の頑張りは評価される べきだった。
もちろん、松田選手も限られた周回数の中であっさりと予選通過に必要なクォリファイタイムをクリアー。8番手グリッドからの追い上げに期待が掛かった。
 決勝日となった土曜朝のフリー走行でも、タイムこそトップから約1秒後れながら、マシンのフィーリングは上々。
前日とは一転、厚い雲が空の半分以上を覆っているのが気になったが、レースはシリーズでも最長の500kmと長丁場。2人のドライバーはもちろんだが、チームの総合力で上位入賞を狙おうと、チームスタッフは、より気合を高めていた。
 朝のうちは心配されていた雨が降り始めることもなく、むしろスタートが近づくに連れ時折は強い日差しがコースを照らすようになった。そして5万3000人の大観衆が見守る中、予定通り午後1時40分には参加車が整列してローリングが開始、1周のローリングの後に正式スタートが切られて、いよいよ500kmの闘いが始まった。
スタートを担当したファーマン選手は、ポジションキープのままオープニングラップを終える。だが2周目に入った直線の後半、1コーナーへのアプローチに入るところで他車に接触されたファーマン選手は堪らずスピンからコースアウトしてしまう。
幸いにも、すぐにコースに復帰でき、セーフティカーが先導する集団の最後尾につくことが可能になった。
そして3周を終えたところでピットインしてタイヤを交換したファーマン選手は、気落ちすることなく猛チャージ。
遅いGT300クラスのマシンを次々とパスしながらGT500の集団へと近づいていき、8周目には総てのGT300マシンをかわしてGT500クラスの最後尾に辿り着いた。
その後も猛プッシュし続けたファーマン選手は、31周目には9番手まで進出し、32周を終えたところで松田選手に交代する。
 ピットのチームスタッフがタイヤ交換&ガス補給のルーティンワークを素早く終え、松田選手は勇躍ピットアウトして行く。1周回ってきたときには12番手と、少しポジションを下げていたが、ここから松田選手の渾身のドライビングが続くことになる。周回後れのGT300クラスのマシンをかき分けながら、GT500クラスのマシンを追い詰め、そしてパスする。
そんなハードワークを着実に続けていった松田選手は、レースも終盤を迎えた72周には5番手まで進出、73周を終えたところで再びファーマン選手に交代すべくピットに戻ってきた。
再びステアリングを握ったファーマン選手は、ルーティンのピットワークもそこそこにピットアウトして行く。
だが、その直後、74周目の1コーナーでブレーキをロックさせてしまいコースオフ。
何とかコースに復帰し、レースを続行することは出来たが14番手、GT500クラスのほぼ最後尾までポジションを下げてしまった。
その後、着実な走行を続けたファーマン選手は、粘り強い走りでチェッカーを受けた。
2回のコースオフが響いて11位完走と,残念ながらノーポイントに終わったが、この粘りは今後の展開にきっと活きてくるはずだ.

●Mobil 1 NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント
  パーフェクトウィンの開幕戦とは一転して、第2戦の富士ラウンドではノーポイントに終わってしまった我がMobil1 NAKAJIMA RACING。
ウェイトハンディが20kg減じられる次戦、今月末にスポーツランド菅生で開催される第3戦では、再び上位入賞を目指して、一層頑張っていきます。皆様方にはこれまでと変わらぬご声援のほど、よろしくお願いします。。
※次戦は、5月25日(土)−5月26日(日)、スポーツランド菅生で開催されます
02RaceRport TOP


< Nakajima Racing ■home ■what's new ■rece report ■about us ■history ■link world >