シリーズ名:2002年全日本GT選手権(JGTC)
大会名:開幕戦・GT選手権レース in TI
距離:3.703km×82周
予選:4月13日 晴れ・観衆:1万9200人(主催者発表)
決勝:4月14日 晴れ・観衆:5万1000人(  同  )

総ての走行セッションで最速のポジションをキープ
見事なポール・ツー・フィニッシュでパーフェクト・ウィン!
 例年よりも開花の早かった桜の見頃はとうに過ぎ、まるで初夏のような日々となった 4月13日〜14日、岡山県にあるTIサーキット英田では、2002年全日本GT選手権(JGTC)の 開幕戦が開催された。国内で最も人気の高いJGTCの開幕戦とあってサーキットには、こ の日を待ち焦がれたファン、5万1000人が詰め掛けて、激しいバトルを終日楽しんでい た。
 昨年までのシーズンと同様、今シーズンもまたNSXで参戦する我がMobil1 NAKAJIMA RACINGは、フォーミュラ・ニッポン(FN)でも活躍する松田次生、ラルフ・ファーマン両選手が新コンビを結成。マシンとなるMobil1 NSXも早々と最新型を投入し、1ヶ月前に実施された事前の合同テストでも好タイムをマークしていた。さらにここTIサーキット英田で我がチームは、98年に行われたオールスター戦、そして99年のシリーズ第6戦、と2年連続で優勝を飾り、昨年も表彰台をゲットしているなど、サーキットとチームの相性は最高。チャンピオン獲得に向けて好ダッシュを決めるべく、チームスタッフは意気揚揚とサーキットにやって来た。
 これが開幕戦とあって走り始めは木曜日の合同テストから。この最初のセッションからMobil1 NSXは快調で午前、午後の両セッションでトップタイムをマークした。さらに翌金曜日に実施されたGT占有走行でも午前と午後の両セッションでトップタイムをマーク。ドライバーも含めてチームスタッフの意気込みは一層高まっていった。
土曜日の公式予選でも、Mobil1 NSXの速さに何ら変わりはなかった。今シーズンがNSXの初ドライブとなるファーマン選手だが、午前中のセッションで、これまでのコースレコードをコンマ5秒以上も更新する1分25秒111をマーク。気温/路面温度がともに上昇するなどコンディションが悪化した午後のセッションでも唯一人1分25秒台前半をマークする韋駄天振り。相棒の松田選手は決勝のセッティングをトライしながらも午前中のセッ ションであっさりと1分28秒台をマークし、午後のセッションはパスする余裕を見せていた。
 日曜日の朝に行われたフリー走行でもMobil1 NSXは快調で、唯一1分28秒台をマーク。ソフトタイヤを選択していたから、午後の決勝に向けて路面温度がどのくらい上昇していくのか、と気に掛けていたスタッフにも余裕の笑みがこぼれるようになった。
 5万人を超える観客で、普段以上に賑わったピットウォークを終え、午後1時過ぎからスタート進行が始まり、予定通り午後2時にローリングスタートでレースが開始された。ポールポジションから好スタートを切ったファーマン選手は、オープニングラップから快調に先を急ぐ。1周目を終えた時点で2番手に早くも2秒3の大差をつけていたファーマン選手は、2周目には1分27秒0、3周目には1分26秒6とペースを上げていき、後続を引き離しに掛かった。その後も26秒台から27秒台前半のハイペースで逃げるファーマン選手は10周目を終えたところで2位に7秒余りの大差を築いていた。この頃からタイヤを労わるように1分30秒前後のペースに落ち着いていったファーマン選手だったが、それでも後続との差は確実に拡がっていき、レースの3分の1が終わったところで20数秒の大差となっていた。
 レースも、ちょうど半分となる41周を終えたところでファーマン選手はピットイン。ガソリン補給とタイヤ交換をすばやく済ませると、待ち受けていた松田選手に交代してピットアウトして行った。約30秒余りのピットストップで、3周ほどは他車にトップの座を明渡したものの、上位陣が総てルーティンピットを済ませた段階では、やはり松田選手がトップを独走していた。実は松田選手はハード目の中古タイヤを装着してピットアウトしていたのだが、それでも後続との差は縮まることはなく、約30秒のタイム差で着実に周回を重ねていく。そしてチェッカー。レースも大詰めとなったところでペースダウンした松田選手だったが2位とのタイム差は28秒以上もあった。しかも、週末に行われた総てのセッションで最速タイムをマークし続けた圧勝だった。
●Mobil 1 NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント
 悲願のシリーズタイトル奪取に向け、最高の滑り出しを見せた我がMobil1 NAKAJIMA RACING。次戦、ゴールデンウィークに富士スピードウェイで開催される第2戦では、優勝とポールポジション、そしてレース中のベストラップをマークしたことにより、都合70kgのウェイトハンディを課せられることになり、厳しい戦いを強いられることになりましたが、これからもチームが一丸となって、更なるチャレンジを続けていきます。皆様方には変わらぬご声援のほど、よろしくお願いします。
※次戦は、5月3日(金)〜4日(土)、静岡県富士スピードウェイで開催されます。

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