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シリーズ名:2007 オートバックス SUPER GT(S-GT)
大会名:第8戦・SUPER GT in KYUSHU 300km with ASIAN FESTIVAL
距離:4.674km×65周
予選:10月13日 晴れ時々曇り・観衆:1万2100人(主催者発表)
決勝:10月14日 曇り時々晴れ・観衆:2万4600人( 同 )
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表彰台に手の届く位置を走りながら、思わぬ展開で後退し9位
予選ではロイックがスーパーラップで4番手までジャンプアップ
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32 EPSON NSX 予選4位 決勝9位 |
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予選9位でスーパーラップに進出したロイック。渾身のアタックで4位浮上!
コンマ5秒以内に7台が入る激戦だった。
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フォーメーションラップ中に2位のマシンがストップ。事実上3番手からのスタートとなる。 |
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ファステストラップを記録して後半スティントのファビオと交代する。 |
多重クラッシュ後のピットアウトとなったファビオは黄旗無視でドライブスルーのペナルティを受ける。 |
全9戦で戦われるスーパーGTは、オートポリスで第8戦を迎えた。九州ラウンドは年に一度きりの開催。週末あわせて3万6000人を超える多くのファンがサーキットに詰めかけていた。
今季未勝利のチームとしては是非ともここで1勝を、の想いで一致団結し、九州にやってきた。
13日の土曜日。前回のもてぎでは、試験的に『ノックダウン方式』が採用されていたが、今回は、いつものようにスーパーラップ方式に戻されている。午前中に行われた1回目のセッションでは、GT300クラスの専有走行に続く20分間のGT500クラス専有走行時間にロイックがアタック。20分の後半、残り7分となったところでロイックがピットアウトするのもいつも通りなら、ロイックがタイムアタックを終えた後、両クラス混走時間にファビオが予選通過基準タイムを出すのもルーティンのスタイル。これは年に一度きりで走行データが少ないオートポリスでも、何ら変わることはなかった。
この1回目のセッションでロイックは9番手まで後退していたが、午後に行われた2回目のセッション、スーパーラップの直前に行われた15分間の走行でマシンのセットと、自分自身のモチベーションを再チェック。
午前中には手が届かなかった1分40秒台前半をスーパーラップでマーク。スターティンググリッドを4番手まで押し上げて見せた。因みに、そこはコンマ5秒以内に7台がひしめき合う激戦区だった。
決勝レースが行われた14日の日曜日。週末に向けて天気は下り坂、との予報通り、早朝から雲が空を覆う曇天で開けた。朝のフリー走行の時こそ、晴れ間が拡がったが、正午を過ぎて決勝スタートが近づいてくると、再び雲が厚くなっていった。
1コーナー先の空は、黒い雲で覆われており、決勝では降り始めることも予想されたが、結果的にコースはドライコンディションを保ったまま。全車がドライタイヤを装着してスタートしていった。 1台のマシンがフォーメーションラップでストップしたために、ロイックは事実上3番手のポジションからスタート。序盤はポジションをキープしたまま周回を重ねていく。
トップを快走するレクサスが逃げ、それに離されまいとNSX勢が食らいつく展開だったが、後方から猛プッシュしてきたレスサスが次第にポジションアップ。NSX勢が1台、また1台とパスされることになる。ロイックも、このレクサスを先行させることになり4位へとひとつポジションを下げてしまう。
レースはその後、少し膠着したところを見せていたが、折返しが近くなった30周目に、トップを快走していたレクサスが、第2ヘアピンでスピン→ストップしていたGT300クラスのマシンに激突、その場でリタイアする波乱があった。2、3位のマシンに続いてロイックも、難なくこれをすり抜けて事なきを得たが、ロイックの後方で5位を争っていた2台のZが、さらに大破したレクサスに激突。幸い、4台ともにドライバーには大きな怪我もなかったが、現場にはクラッシュしたマシンの破片が散らばっており、アクシデントの酷さを物語っていた。
このアクシデントで、セーフティカーが出動することはなかったが、現場は黄旗2本の振動状態となる。そしてこれをきっかけに、多くのマシンがルーティンピットを行うことになった。
ロイックも次の周にピットインしてファビオに交替。ガソリン補給とタイヤ交換を終えると、替わったファビオは脱兎のごとくピットを後にしていった。ピットインのタイミングの違いもあって、ファビオは7位で戦列に復帰したが、上位陣が全車ピットインを終えた段階では4番手まで復帰、後半のスティントで、表彰台を手に入れることが出来るか、に注目が集まった。だが、思わぬ落とし穴が待ちかまえていた。
今回のレースは、第2ヘアピンでの多重クラッシュ以外に、数多くのハプニングが続出し、コースのいたるところで黄旗が提示されていたが、それを見落としたか、黄旗無視でドライビングスルーペナルティを科せられてしまったのだ。
これで8番手までポジションダウンしたファビオは、残り僅かとなったところでオーバーラン。
結局、9位でチェッカーを受けることになった。
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●EPSON NAKAJIMA
RACING総監督 中嶋悟のコメント
「4位を走っている時には、何とか、今日のポテンシャルを出し切った、チームもドライバーもベストを尽くしたレースだな、と思っていましたが…。最後のオーバーランも余計でしたが、でもドライバーを攻めることは出来ません。やはり大きかったのはイエローフラッグ(無視)。あのペナルティが、今日の総てでしたね。
残り1戦。舞台となる富士は、NSXにとって、決して得意なコースではないのですが、去年はウェイトハンディや性能引き上げなど、様々なファクターにも後押しされたウチのNSXが勝っています。
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※次戦Rd.9は11月2-4日 静岡県富士スピードウェイで開催されます。 |
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