シリーズ名:2007 オートバックス SUPER GT(S-GT)

大会名:第9戦・FUJI GT 300km RACE
距離:4.563km×66周
予選:11月3日 曇りのち晴れ・観衆:2万9300人(主催者発表)
決勝:11月4日 晴れ    ・観衆:4万8800人(  同  )




序盤にトップを奪うと、その後は後続を引き離して独走、

GT100戦メモリアルレースを優勝で飾る!


32 EPSON NSX  予選3位 決勝1位
07シーズン最終戦のスーパーGTの舞台は富士。
EPSON NSXは予選3位でスタート。

19周目にトップに立ち、後半スティントのファビオ選手と交代。
その後も安定してトップを快走するEPSON NSXだが、レースは最後までわからない。緊張が続くピット陣営。

昨年に引き続き、最終戦富士を制したEPSON NSX!
GT100戦メモリアルレースを飾る!

朝夕の肌寒さが一層増してきた11月3〜4日、SUPER-GTの07年シーズンを締め括るシリーズ第9戦が開催され、ロイック・デュバルとファビオ・カルボーンのコンビが駆るEPSON NSXが今季初優勝を飾った!
3番手グリッドからスタートしたロイックは、7周目に2番手に進出すると、19週目のホームストレートでトップに立ち、以後は2位以下との差をじわじわ拡げていく。ピットインのタイミングで一度はトップの座を譲ったものの、全車がピットインを終えた段階では、後退したファビオが楽々トップに返り咲き、その後は全く危なげない展開で嬉しい初優勝。チームとロイックにとっては、昨年の富士以来となる今季初優勝で、熱戦が繰り広げられた07年シーズンに幕を引くことになった。
このウィークエンドが今年最後の連休とあって、富士には、土曜・日曜の2日間で8万人近いファンが詰めかけ、今シーズン最後となったGTバトルを、心行くまで堪能していた。
金曜日の公式練習から、EPSON NSXは快調に周回を重ねていった。富士のコースレコードは、今年5月、第3戦のスーパーラップで小暮卓史選手がNSXでマークした1分33秒066だが、ロイックは、実は1年前、06年最終戦の公式練習で33秒036を、マークしており、非公式ながら富士の最速男。そんなロイックは、金曜日の公式練習では総合3番手、午後のセッションでは2番手タイムをマークしており、翌土曜日の公式予選に向け、順調な滑り出しを見せたことになる。コンビを組むファビオは、もっぱら決勝セットのロングラップを担当。こちらも、上々の手応えを掴んで土曜日を迎えることになった。
土曜日の公式予選は、いつものようにスーパーラップ方式でトップ10グリッドが決定する。午前中のセッションで3番手タイムをマークしたロイックは、楽々と午後のSL進出を確定。GT300クラスとの混走時間帯にファビオが、ロイックがアタックしたユーズドタイヤで予選通過基準タイムをクリアしたのも、これまたいつも通りの展開だった。午後のSLは、セッション終盤になって日射しが遮られてしまい、路面温度が急激に低下。1ラップアタックのSLでは、素早くタイヤを温めてやる必要があるが、セッションの終盤になってアタックした上位メンバーにとって厳しい状況となったが、ロイックは奮闘。性能引き上げ措置を受けたZと、4gの大排気量エンジンを搭載したNSXの17号車に次ぐ3番手タイムをマーク。決勝では2列目からスタートすることになった。
 05年から始まったSUPER-GTだが、その前身である全日本GT選手権は94年に本格スタート。その開幕戦から数えて、今回は記念すべき100戦目。大盛況のピットウォークから、いよいよ午後2時には100戦メモリアルとなる決勝レースのスタートが切られることになった。
ポールから飛び出したZが、2位以下との差を若干開いてオープニングラップを終えたが、上位陣はほぼグリッド通りのポジションをキープして2周目に突入した。NSXの17号車に食らいつく格好で先を急いだロイックは、テールtoノーズの接近戦で猛プッシュ。スリップストリームから7周目の1コーナーでインを突くと、そのままパッシングに成功。2番手に進出すると今度はトップのZ追撃に取り掛かることになる。
 昨年の最終戦、EPSON NSXは性能引き上げ措置を受け、コーナリングだけでなくストレートスピードでも優位を保ち、ポールから一気に優勝のゴールまで駆け抜けたが、今回、トップを逃げるZも、同様に性能引き上げ措置を受けており、ストレートの速さは侮れないものがあった。だが、タイヤが厳しくなってコーナリングスピードが鈍ったのか、序盤から中盤に入ろうとすることには、なかなかペースが上がらなくなった。
それを見透かしたようにロイックは、19周目のストレートで、早めにスリップストリームを抜けるとストレートを併走。見事これを抜き去ってトップの座を手に入れることになった。
 トップに立ったロイックは、その後もペースを緩めることなく先を急ぎ、2位以下との差をじわじわ拡げて行く。そしてレースも折返しの直前となる30周を終えたところでルーティンのピットインを行うことになった。このピットインのタイミングで、2台のマシンにリードを許すことになったが、その2台がルーティンのピットストップを行うと、まるで何事もなかったかのように、ロイックから交替したファビオはトップに返り咲いていた。
 ファビオはその後も安定した速いペースでラップを重ねていく、完璧な仕事ぶり。全く危なげない展開でロイックよりも少し多い36周を、2位以下との差を保ったままノーミスで走り切り、嬉しい初優勝のチェッカーを受けた。

ファビオにとっては、これが嬉しい初優勝。ロイックとチームにとっては、丸々1年ぶりの優勝となり、タフな展開となった07年シーズンを、有終の美で飾ることになった。
●EPSON NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント

「何も言うことがないくらい、嬉しいですね。今週は金曜日から安定した速さを見せることができました。予選ではブノワ選手の速さに届きませんでしたが、決勝では、彼のペースが序盤から、予想していたほどには上がっていかなかったので『勝てるんじゃないか』と思いました。
季候が良くなった分、全体的に5月の第3戦よりもタイムアップしていますが、そんな中、ドライバーもチームもベストな仕事をしてくれました。
終わってみると、ドライバーズランキングで2位、チームランキングで3位につけることになり、シーズン中盤でのミスが悔やまれますが、そのミスがあったから今日の完璧なレースがあるのかもしれませんね。ファンの皆様、1年間、応援ありがとうございました。」


2007シーズン全9戦終了致しました。今シーズンのご声援ありがとうございます。



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