シリーズ名:2007 オートバックス SUPER GT(S-GT)
大会名:第4戦・SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA
距離:5.542km×54周
予選:6月23日 晴れ時々曇り・観衆:   3500人(主催者発表)
決勝:6月24日 晴れ    ・観衆:3万4150人(  同  )



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戦連続してスーパーラップに進出
決勝はアクシデントで後退するも、粘り強い走りで完走を果たす


32 EPSON NSX  予選9位 決勝15位
7番手タイムでスーパーラップに進出したロイック選手だが、アタック中に痛恨のスピン!

予選グリッドは9位。決勝スタートは午後4時。
それでも気温35度。
やはりセパンは暑い。。

スタート直後に接触し、タイヤバースト。右フロントのカナードも破損。バランスの狂ったマシンを懸命にドライブして15位完走。

スーパーGTシリーズ第4戦は海を越えて年に一度の海外ラウンド、マレーシア・セパンサーキットで開催。今回は8年目/第7回大会(03年は不開催)となった。当然、知名度も高まってきており、3万人を超える熱心なファンが集まり、ハイスピードバトルに酔いしれていた。
チームは水曜日に現地入りし、木曜日にはマシンの準備からピット設営までをこなし、金曜日のテストデー(公式練習)に備えることになった。
ここセパンでは、シーズンオフにメーカーテストなどが実施されており、チームとしても手慣れた作業だったが、スタッフを驚かせたのはコースの路面が全面的に改修されていたこと。今まで白っぽかった路面が黒っぽくなって見た目にも違いは瞭然。これまでのデータが使えなくなることで、各チームの力量が試されることになったが、同時にレース展開の予測は不可能となってしまった。
それでも、ロイック&ファビオの新コンビとEPSON NSXの速さは不変。気温/路面温度ともに高温となることが予想される本番に向け、ダンロップで用意されたタイヤも、新しいコースに充分マッチしており、テストデーから、2人揃って好タイムを連発することになった。
特に午後のセッションではファビオが素晴らしい走りを見せる。決勝セットやタイヤテストでのロングラップを担当。本番の予選ではロイックがアタックを担当しているが、ファビオの速さも見逃せないものがあり、これがチームとしてのトータルなポテンシャルを引き出していることは言うまでもないことだろう。
土曜日の公式予選、午前中のセッションではロイックが、前日の自己ベストには及ばなかったものの、これまでのレコードを更新するタイムで午後のスーパーラップ(SL)進出を決め、開幕から4戦全戦でSL進出を果たすことになった。

もちろん、ファビオも楽々予選通過タイムをクリアー、午後のスーパーラップに臨むこととなった。SL直前に行われた15分間の走行(公式予選2回目)で4番手タイムをマークしたロイックは、自信満々でSLのタイムアタックに出走した。セクタータイムでは、それまでのトップタイムをマークし、相当の好タイムが期待されたが、その分気負いが出てしまったのか、最終コーナーへのブレーキングでミス。マシンはハーフスピンしてしまい、ポジションアップは不可能。10番手タイムだったが、予選後の再車検でタイム抹消となるマシンがあり、結局9番手グリッドから、日曜日の決勝レースをスタートすることになった。ただし、金曜日にロングラップの好いセットは見つけだしており、決勝では2人の猛チャージに期待が高まった。
決勝レースは日曜の午後4時にスタートする。午前11時からのフリー走行では1分57秒台前半の好タイムをあっさりとマーク。トップ2の1分56秒台には及ばないものの、従来のレコードタイムを上回る韋駄天ぶりで、スタートを前に決勝への期待はさらに高まっていった。
その決勝は、気温35℃/路面温度51℃という酷暑のコンディションでスタートが切られた。スターティングドライバーのロイックは、最終コーナーで前を行くマシンをパスしようとインに鼻先をねじ込んでいった。だが、ここで両車が接触。そしてこの接触でのダメージも原因の一つとなったか、2周目の2コーナーでもタイヤバーストからスピンしてしまう。右後輪がホイールのみとなった3輪車状態で1周回ってきたロイックは緊急ピットイン。タイヤを交換する間に、ガソリンも少し補給してピットアウトしていったが、この時点で2周近いタイムロスは、もう致命的と言うしかなかった。
しかも接触の影響で右フロントのカナード(ノーズにつける小さなスポイラー)が壊れており、マシンのバランスは狂っていたはずだが、まさに手負い状態のEPSON NSXでロイックは激走。

ピットアウト から22周、計24周を走り終え、後半スティント担当のファビオに交替した。ファビオもまた、バランスの狂ったマシンを速いペースで走らせ続けたが、序盤のタイムロスは如何ともし難く、1周遅れの15位で完走するのが精一杯だった。
●EPSON NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント
何とも残念な結果に終わってしまいました。そうとしか言い様がないですね。ドライバーの気持ちとして、前にいるマシンを抜きたい、というのも分かりますが、オープニングラップだけは、慎重に行って欲しかった。それが正直な気持ちです。
どうもロイックは最近、気持ちが空回りしているみたいです。どこかで気持ちをリセットする必要があるかもしれませんが、それは自分で気づくしかないんです。チームとしては、また一からやり直すしかないですね。次回の菅生は、シーズン当初から優勝を目標にしていたコースだけに、チーム一丸で、優勝を目指して頑張ります。
※次戦は、7月27日〜28日、スポーツランド菅生で開催されます


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