シリーズ名:2007年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)
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3番手スタートの小暮が、2ストップ作戦を完璧に遂行し今季初優勝 |
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31 Loic DUVAL |
予選7位 決勝リタイア |
32 小暮卓史 | 予選3位 決勝1位 |
今回の予選2回目は1台ずつタイムアタック。コースを存分に使える代わりに、天候の変化は時の運となる。 |
決勝は2ストップ作戦が功を奏し、小暮選手の完勝となる! | ||
同じく2ストップ作戦で臨んだロイック選手は、2周目の90度コーナーでオーバーラン。グラベルに捕まりリタイア。 |
3年ぶりの優勝を飾った小暮選手。 |
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コンピュータによるシミュレーションでは、2ストップ作戦がベストと分かっていた。だが、これまでに何度もチャレンジしながら果たせないでいた。やはり実際のレースとは別物か? そんなジレンマを吹き飛ばすように小暮卓史が快走、3年ぶりとなるトップチェッカーを受けた。レース中のベストラップでもライバルを圧倒。まさに完勝だった。 決勝レースは午後2時半にフォーメーションラップのスタートが切られた。隊列を組んだまま22台のマシンが1周回ってきて正規のスタートとなる。このスタートでは余り大きな順位変動もなく、各車ポジションキープしたまま2コーナーを立ち上がっていく。朝のフリー走行で、軽い状態でのマシンのフィーリングを確認していた小暮は、1周目から仕掛けに掛かる。ダウンヒルストレートの終わり、90度コーナーへのアプローチで1台をパスして2位に進出。続く2周目にも、同じポイントで1台をパスしてトップに立つと、まさに脱兎のごとく逃げ急いだ。 |
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トップに立った直後の3周目には、この時点でのベストラップとなる1分39秒188をマーク。その後も39秒台をコンスタントにマークしながら先を急いだ小暮は、10周で14秒、20周で30秒近くまで2位を引き離す韋駄天ぶりだった。 28周を終えたところで小暮はルーティンのピットイン。ガソリン補給とタイヤ交換を終えると4番手でピットアウトしていくが、そのラップタイムは、ライバルに比べてコンスタントに1秒以上も速く、完全なブッチギリ。 その後も38秒台後半から39秒台前半でコンスタントにラップを重ねていった小暮は、39周目には、このレースのファステストラップとなる1分38秒785をマークしている。こうして、後続との差を見る見る引き離していった小暮は、2位に50秒余り差を付けた43周目に2度目のルーティンピットを行うが、それまでの“貯金”がモノをいいトップをキープしたままピットアウト。 こうなると、もう他のドライバーには手がつけられない。その後も1分39秒台前半をコンスタントにマークして逃げた小暮は、我がチームでFN2シーズン目を迎えた04年開幕戦の鈴鹿以来3年ぶり、自身にとって通算2勝目となる嬉しい今季初優勝を飾った。チームにとっても待望の今季初優勝だった。 一方、7番手からスタートし、小暮と同じ作戦で上位進出を目指していたロイックだったが、やはり小暮と同様スタート直後から仕掛けに入った。オープニングラップにひとつポジションをアップしたロイックは、2周目の90度コーナーで前を行くマシンにブレーキングで何とか前に出たものの、これは僅かにオーバースピード。ブレーキングで姿勢を乱し、そのままオーバーラン。グラベルに捕まり万事休す。 1-2フィニッシュの可能性さえあったレースを、早々に終えることになった。 |
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■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント 「これまで課題だった予選の速さも少しずつ上がってきました。予選で2列目に並ぶことが出来たことも、今回の大きな勝因でしたね。レース距離=300kmを走る上での理想として『2ピット作戦』は、以前から何度もトライしてきました。でも、前を行くマシンを抜くのにロスしたり、と何度やっても上手く行きませんでした。でも、今回は小暮が成し遂げてくれました。プラン通りにドライブしてくれたドライバーやスタッフに感謝しています」 |
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次戦は6月9−10日岡山国際サーキットで開催されます。 | |||