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シリーズ名:2003年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN) |
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不運なハプニングにもてあそばれるも、若い2人が猛チャージ
ロッテラーが9位、小暮が14位に終わるも、充分な速さを見せつけた |
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決勝日、台風15号の進路はそれたが、強風の1日となった。 | 開催中はほとんどドライコンディションだった。 |
金曜日の公式練習から速さが光った小暮選手。 |
ペナルティでドライビングスルーを科されたロッテラー選手も
レース中のラップタイムはトップ3に入る速さだった。
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激戦を続けてきた03年シーズンも終盤戦。シリーズ全10戦のうち、すでに7戦を消化し、先週末には本州最西端、山口県にある美祢サーキットで第8戦が開催された。 当日は、近づく台風と秋雨前線の影響もあって、不順な天候に見舞われたが、最終日となった日曜日には台風一過の秋晴れとなり、3万人近い観客がシーズン最後のFNバトルを終日楽しんでいた。 今年は、本格的な夏がなかなか訪れず、8月後半になってようやく厳しい暑さが戻ってきた感があったが、9月も下旬を迎えた週末は、近づいてくる台風と秋雨前線の影響からか、厚い雲が空を覆い、午後には雨も降り始めるという、不順な天候でレースウィークを迎えることになった。 スケジュール初日となった金曜日は、午前と午後に1時間ずつの公式合同テストが実施されたが午前のセッションはドライ、午後はウェットとコンディションも目まぐるしく変化することになった。午前のセッションでは小暮選手が2番手のタイムをマークし、出遅れた格好のロッテラー選手は午後のセッションで4番手まで詰め、ともにマシンの好フィーリングを確認して、いよい本番となる土曜日の公式予選を迎えることになった。 公式予選が行われた土曜日は、金曜日と同様に厚い雲が空を覆っていたものの、午前10時から始まった1回目のセッションも、午後2時からの2回目のセッションも、ともにドライコンディションとなった。 1回目のセッションで、開始直後からトップタイムを争っていた小暮選手は、2セット目のタイヤではアタックのタイミングを逸してしまい、セッション3番手につけることになった。一方のロッテラー選手は、最初のタイムアタックを終えてピットインしてくる際に、ピットロードでボルトを踏んでしまい、1セット目のタイヤをパンクさせてしまう不運なハプニング。これでリズムを狂わせたかセッション12番手に止まってしまった。 午後のセッションで小暮選手はタイム更新ならず、総合成績では5番手に後退。ロッテラー選手の方はコンマ2秒以上も自己タイムを更新したが10番手スタートとなる。ただし「これでオーバーテイクする楽しみが出来た」とあくまでもポジティブな姿勢だった。 台風が逸れたこともあって、日曜日は朝から快晴に恵まれた。しかし、台風が九州・四国の南海上を通過するということで、風の強い1日となった。 コースはもちろん完全なドライコンディション。午前9時30分から行われたフリー走行では2人の若いドライバーが揃って好調に周回を重ね、小暮選手が3番手、ロッテラー選手も5番手の好タイムをマーク、ともにマシンのフィーリングも上々で、決勝レースへの期待は一気に高まっていった。 雲は少し増えてきたものの、風も少し弱まって絶好のレース日和が続く中、午後2時30分には決勝レースのスタートが切られた。小暮選手は5番手のポジションをキープしたまま1コーナーにアプローチ、前を行く井出有治選手に猛チャージ。1周目の1コーナーでインを奪った小暮選手は2コーナーまでサイドbyサイドのホットバトルを展開し、どうにか彼をかわして3番手に立ったのもつかの間、接近戦で接触した際にバージボードを曲げてしまい、オレンジボールが提示され、予定外のピットイン。修理に手間取って大きく後退を余儀なくされてしまう。 ロッテラー選手の方は抜群の好ダッシュでポジションを上げ、上位陣にオーバーランやコースオフしたマシンも2台ほどあって7番手でオープニングラップを終えることになった。 しかしロッテラー選手にはジャンプスタートとの判定が下され、ドライブスルーペナルティが科せられてしまう。さらにロッテラー選手はルーティンのピットインを行った後、ホイールナットが緩むというハプニングで、もう1度予定外に緊急ピットインする羽目になる。 こうした不運なハプニングに見舞われた2人は、その後も猛チャージを続けて完走したものの、ロッテラー選手が9位、小暮選手が14位と、不本意な成績に終わることになった。 ただし、レースを通じて2人が見せた速さは、上位陣と充分に渡り合えるレベル。特にドライブスルーペナルティで最後尾まで後退した直後のロッテラー選手は、トップグループ以上のペースで走行を続け、予想外のピット作業で周回遅れとなった小暮選手も、上位陣に先を譲りながらで、許される状況ではトップグループと同等のペースで周回し、次回のレースに期待を繋いだ。 |
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■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント |
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※次戦は、10月17日〜19日、栃木県ツインリンクもてぎで開催されます。 | |