シリーズ名:2003年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)
大会名:第3戦・美祢サーキット
距離:3.331km×70周
第6回公式合同テスト:4月25日 曇り時々雨 ・観衆:未発表
予選 :4月26日 曇り  ・観衆: 9800人(主催者発表)
決勝 :4月27日 晴れ  ・観衆:3万1200人(  同  )

予選3番手を奪った小暮だが、アクシデントでリタイア
粘り強く走ったロッテラーはポイントゲットにあと一歩の7位完走
金曜日の公式合同練習は霧で時間変更となる。 めまぐるしく変わる路面に合わせてセッティングする。
ピット作業用耐火マスク
ピット作業
国内レースのトップカテゴリーに位置付けられているとともに、世界最高峰のF1GPへのステップアップカテゴリーとしても知られる全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)。
3月に鈴鹿で開幕し、4月初めの富士を経て、早くもシリーズ第3戦を迎えることになった。
今回の舞台はストップ&ゴーのレイアウトと比較的コース路面のμが低いことで知られる美祢サーキット。これまでの鈴鹿や富士とは、また違ったセットアップが必要になってくる。
  これまでFNの公式スケジュールは、土曜日に公式練習と2回の公式予選、日曜日には朝一番のフリー走行と決勝レースが行われることになっていたが、今シーズンは土曜日の公式練習がなくなった代わりに金曜日に、公式合同テストが設けられている。
そして今回も、金曜日の第6回公式合同テストが、今回の走り初めとなる。
新人ながら、昨年末のプライベートテスト、そして新車のシェイクダウンとなった初回の公式合同テスト、と小暮選手は美祢サーキットを経験済みだが、ロッテラー選手は今回が美祢の初走行。
とは言え、F1のテストドライバーを務めていた経験をもつだけに、1回目のセッションから全開でアタック。
ハーフウェットからウェット、とコンディションが目まぐるしく変わる中、3番手のタイムをマークして見せた。そしてコンディションが少し良くなった2回目のセッションで小暮選手が4番手、ロッテラー選手が6番手と、まずまずの状況で予選を迎えることになった。
 土曜日に行われた公式予選は、午前10時からの1回目、午後2時からの2回目、ともに曇りで微風、そして完全なドライコンディションで行われた。
となると勝負はやはり2回目のセッションとなることが予想された。前日のコンディションとは一転したことで小暮選手は手堅く路面を確認しながら、そしてセットアップをチェックしながら周回を重ね、まずは13番手で1回目のセッションを終える。
一方、セッション開始直後から、元気良くアタックに入ったロッテラー選手は、タイヤがまだ完全に温まっていなかったか、第2ヘアピン手前の30Rでコースオフ。
マシンのダメージはなかったものの、この第1回目のセッションはコースサイドに止まったままで大半を棒に振ることになり、セッティングの煮詰めで大きく出遅れることとなった。
そしてその1回目の明暗が、2回目のセッションに明確に反映されることになる。
1回目のセッションでマシンの最終セットを決めた小暮選手は、この2回目のセッションでは最後のアタックで1分15秒096まで詰め、表彰台はおろか優勝さえも狙える3番手グリッドを獲得。
一方のロッテラー選手は、最後のアタックで15秒322まで詰めたものの、10番手グリッドに留まってしまう。ここ美祢サーキットはパッシングポイントが少ないだけに、厳しいところだが、ガソリン補給も解禁されたことで、戦略的に展開することで、より上位を狙うことも可能。2人ともに決勝での活躍が期待される結果となった。
 今シーズンのFNは、開幕戦の鈴鹿からレース距離が延ばされているが、ここ美祢では70周、約230kmとなっている。ガソリン補給が許されているものの、無補給で走りきれるかどうか、ギリギリの距離で、これまでの2戦以上にチームには臨機応変な作戦を準備する必要が出てきた。
だが、レースは午後2時のスタート直後から意外な展開となってしまった。
 フォーメイションラップを終え、3番手グリッドからまずまずのスタートダッシュを決めた小暮選手だったが、1コーナーで後方からジャンプスタートを切ってきた金石年弘選手が、イン側にノーズを差し込んできて小暮選手と接触。
一瞬宙に浮いた小暮選手は、跳ね飛ばされる格好でアウト側のR.ライアン選手とともにコースアウト。
グラベルベッドの中で呆気ない幕切れとなってしまう。
さらに2コーナーでも多重クラッシュが発生する波乱の幕開けとなった。一方、そうしたハプニングを巧みに切り抜けたロッテラー選手は、5番手でオープニングラップを終える。
その後、着実に周回を重ねていったロッテラー選手は、ピットインのタイミングもあって33周目にはトップにまで進出。
直後にタイヤ交換とガソリン補給のルーティンピット、最小限のタイムロスで再スタートして行く。そして着実に周回を重ねてポイント圏内に手が届くポジションをキープしていたが、55周目の1コーナーで服部尚貴選手と接触、フロントウィングを傷めてしまった。その後フロントウィング交換のためにピットインしたロッテラー選手はチェッカーまで粘り強く走り7位完走を果たした。

■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
思わぬハプニングで結果に結びつけることは出来ませんでしたが、2人のドライバーが、ともに才能の一端を見せて速さを示すことが出来ました。今後は、彼らの速さを結果に結び付けるべく、チーム一丸となって頑張ってまいります。皆様方には我がPIAA NAKAJIMA RACINGに、熱いご声援をよろしくお願いします。

※次戦は、6月6日〜8日、栃木県ツインリンクもてぎで開催されます。
Round2
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