シリーズ名:2002年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)
大会名:第9戦・ツインリンクもてぎ UFJカードカップレース
距離:4.801km×45周
予選:10月19日 晴れ・観衆: 4100人(主催者発表)
決勝:10月20日 曇り・観衆:2万0000人(  同  )

セカンドポジションから好ダッシュのファーマンが4勝目でタイトルに王手!
松田も前戦に続いて4位入賞し、チームチャンピオンを決定!!

チームチャンピオンを決めて、スタッフ全員が表彰台へ。
10月も後半になり、一段と秋色の濃くなっていくなか、秋雨前線と低気圧の影響で時折小雨のパラつく不安定な天候となった10月19日〜20日、栃木県にあるツインリンクもてぎでは2002年全日本選手権フォーミュラ・ニッポンのシリーズ第9戦が開催された。
熱戦を繰り広げてきたシリーズもいよいよ大詰め。
残すは今回と、2週間後に予定されている鈴鹿での最終戦、と2戦のみとなった。
我がPIAA NAKAJIMA RACINGにとっては、ドライバーとチームのダブルタイトルに手が届きかけているだけに、一層モチベーションが高まっていることは言うまでもない。
今回の舞台となるもてぎは、前回の美祢と同様にストップ&ゴーのレイアウトが特徴。やはり予選が重要であることに変わりはなかった。
 昨年に続いて、ラルフ・ファーマン選手と松田次生選手のドライバーコンビでスタートした我がチームは、指揮を執る中嶋悟総監督を筆頭に、藤井一三・チームディレクターが率いるチームスタッフが手掛けるレイナードの最新シャシー、尾川自動車にチューニング&メンテナンスを委託した無限エンジン、とパッケージングにも変わりなかったが、前回の第8戦を終えた段階でファーマン選手が3勝を挙げてランキングトップ。
松田選手も2度の表彰台を含めて数回の入賞を飾るなど活躍しランキング6位につけるとともに、チームランキングでもトップにつけていた。
もてぎでは、ちょうど1年前の大会ではファーマン選手が優勝を飾っており、チームにとってはデータも充分。
近づいてきた2つのタイトルをより確実なものとするべく、ドライバーも含めてチームは、気合を高めてのサーキット入りとなった。
 土曜日朝の公式練習からレーススケジュールが始まった。
今にも雨が振り出しそうな空模様だったが、コースは完全なドライコンディションで、マシンを午後の公式予選に向けてセットアップを続けながら、ドライバー自身の足慣らし、肩慣らしを進めていく。
このセッションでファーマン選手は6番手、松田選手は9番手に留まった。
マシンのフィーリングも今一歩、とのことで、チームは一丸となって、午後の公式予選に向けマシンのセットを見直すことになった。
1回目の公式予選でファーマン選手は、1分34秒台前半のタイムで2番手。
松田選手も34秒台後半で4番手と、まずまずのポジションにつけた。
だが勝負どころはやはり2回目のセッションだ。その2回目にもファーマン選手は快調で、これまでのコースレコードを更新する1分33秒334をマーク。
脇阪寿一選手に次ぐ2番手グリッドを手に入れた。一方の松田選手だが、アタックラップで完璧に攻め込むことが出来ず34秒台の壁に阻まれてしまい、9番手に留まってしまった。
それでもマシンのフィーリングは上々で何ら問題ない、とのことで、翌日午後の決勝レースで、巻き返しに期待が高まっていった。
 決勝当日朝一番のプログラムとなるフリー走行は、前夜の雨の影響でコースはウェットコンディション。
しかも、時折小雨がパラつく状況で始まった。セッション終盤には走行ライン上が乾いてくるハーフウェット・コンディションで松田選手が5番手、ファーマン選手も7番手と、まずまずのポジション。
だが決勝レースの途中で降り始めることも考えられたから、今回の決勝では作戦の立て方が難しいものとなった。
 決勝レースは予定通り、午後2時半にスタートが切られた。セカンドポジションから好ダッシュを見せたファーマン選手は、1コーナーまでにトップに立つと一気に猛チャージ。
オープニングラップを終えた時点で、2番手の土屋武士選手に大きな差をつけていた。
ここで脇阪選手と本山哲選手が早くもタイヤ交換にピットインする。
ファーマン選手は2周目を可能な限りのハイペースで走って翌周にピットイン。
この作戦は見事に成功し、素早くタイヤを交換してピットを後にしたファーマン選手は、脇阪選手と本山選手の前でピットアウトする。
こうなると、あとはもうドライバー勝負。詰め寄る脇阪選手との間隔をコントロールするようにファーマン選手は自らのペースを調整しながら周回を重ね、見事トップチェッカーを受けた。
これでシーズン4勝目となり、ランキング2位の本山選手とのポイント差は8まで拡がった。
 一方の松田選手もまずまずのスタートを決めていた。
そしてオープニングラップを終えたところで、ファーマン選手に先駆けてタイヤ交換にピットイン。
素早く作業を終えてピットアウトし、全車がタイヤ交換を終えた時点では5番手まで進出していた。
まさにこちらもチームの作戦が当を得ていたことの証明だった。
その後もアグレッシブかつ着実な走行を続けた松田選手は、前回の美祢に続いて4番手でチェッカー。表彰台には一歩届かなかったが、9番手スタートということを考えれば上々の展開だった。

PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
 
2人揃っての入賞で13ポイントを加算した我がPIAA NAKAJIMA RACINGは、最終戦を待たずして、2000年以来3度目のチームタイトルを決定することができました。次回の最終戦ではファーマン選手のドライバーズタイトルを目指して、チーム一丸で精一杯頑張っていきます。皆様方にはこれまで同様、我がチームに対するご声援をよろしくお願いします。

※最終戦は11月2-3日三重県鈴鹿サーキットで開催されます。
Round8


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