大会名:第5戦・ツインリンクもてぎ UFJカードカップレース
距離:4.801km×45周
予選:7月20日 快晴・観衆: 5100人(主催者発表)
決勝:7月21日 快晴・観衆:2万0500人(  同  )

表彰台に手をかけながらも松田は思わぬトラブルでストップ
ペナルティで後退したファーマンも追い上げて9位入賞

暑くて松田選手はエアーガンで風を送り、 ファーマン選手はヘルメットを冷やしています。
国内のあちこちから梅雨明け宣言が聞かれ、それを証明するかのように連日の猛暑が続いた7月20〜21日、栃木県にあるツインリンクもてぎでは2002年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)のシリーズ第5戦が開催された。
全10戦で戦われるシリーズは、これで前半戦を終了することになるのだが、前回の第4戦・鈴鹿ラウンドから2週間のインターバル、そして次回の第6戦・菅生ラウンドまで、やはり2週間のインターバルで、まさに猛暑の中の3連戦と位置付けられるイベントでもある。
舞台となるツインリンクもてぎはタイトで曲がり込むコーナーと短い直線が組み合わされた、いわゆる"ストップ&ゴー"タイプのレイアウトで、ここまで2勝をマークしてきた鈴鹿とはまた違ったタイプのサーキットだ。
実力派のラルフ・ファーマン選手と若手の松田次生選手というドライバーのコンビ。
中嶋悟総監督の指揮の下、藤井一三・チームディレクターが率いるチームスタッフが手掛けるレイナードの最新シャシー。そして、尾川自動車にチューニング&メンテナンスを委託した無限エンジン。
今シーズンの我がPIAA NAKAJIMA RACINGは、昨年と同様のチーム・パッケージングで2002年のFNを戦っているが、ここまでの4戦ではファーマン選手が2勝を挙げてランキングトップ。
松田選手も開幕戦と第3戦では表彰台に上っており、チームポイントでもトップにつけている。シリーズも半ばとなった今回も、2人揃って上位入賞を果たし、今後のポイント争いを有利に展開したいところ。事前テストでも上々の手応えをつかんでいたこともあって、チームのモチベーションはサーキット入りしてからも一層高まっていった。
 走り始めとなった土曜日朝一番の公式練習では松田選手が2番手、ファーマン選手が3番手につけるがトップとはコンマ5秒の大差がついてしまう。
さらに、予想以上の猛暑で午後に入ると気温/路面温度ともに急上昇。公式予選は事前テストとはコンディションが一転、チームはマシンのセットアップに頭を悩ませることになる。ファーマン選手はマシンの前後バランスが崩れてしまい、1回目のセッションではトップからコンマ9秒差の5番手まで後退してしまった。インターバルの間もマシンのセッティングをアジャストして迎えた2回目のセッションではトップとのタイム差をコンマ3秒差にまで詰めたもののポジション的には5番手のまま。
松田選手も、急変した路面温度に合わせきれずに6番手まで沈んでしまった。
 決勝日朝のフリー走行でもマシンの状況に大きな変化はなく、苦戦を強いられそうだったが、2人のドライバーは気持ちを切り替えたのか笑顔を取り戻し、決勝での精一杯の走りを心に期していた。
夏休みに入ったことで、家族連れも多く、普段以上の賑わいを見せたピットウォークが終了し、セミファイナルのワンメイクレースがゴールすると、いよいよメインレースであるFNのスタート進行に入る。
午前中に較べて、雲間が少し広がってきたことで、陽射しが少し和らいできたとはいうものの、それでもスタート前の気温と路面温度は、それぞれ34℃と47℃。もちろん、今シーズンで一番の酷暑には変わりない。
 1周のフォーメーションラップの後に正式なスタートが切られた。
予選4番手のドライバーがトラブルでスタートできなかったこともあったが、好ダッシュを見せたファーマン選手と松田選手は、それぞれ4、5番手でレースを開始した。
苦戦を余儀なくされるのでは、との予想に反し、2人はトップ3とほぼ同じペースで周回を重ねていく。
そして各車の間隔が1秒から2秒程度で展開がこう着状態を迎えた8周目辺りから、上位陣の各車はタイヤ交換のためのピットインを始めるようになった。我がPIAA NAKAJIMA RACINGでは先ず松田選手が10周目に、そしてファーマン選手が13周目にピットインした。
どちらも素早い作業でファーマン選手は5.8秒、松田選手は5.5秒と、最小限度のタイムロスでレースに復帰していく。
 今回は各チームともに大きなミスもなかったようで、全者がタイヤ交換を終えた時点でのオーダーには余り変化がなく、ファーマン選手と松田選手は、やはり4番手と5番手。
ただし2セット目のタイヤの交換した途端に松田選手もファーマン選手も、その時点でのファステストラップを更新する速さを披露、レース後半での巻き返しが期待された。
だが、そんな期待もつかの間だった。21周目にファーマン選手に対してブラックフラッグが提示される。何と好ダッシュはフライングスタートと判断され、10秒間のペナルティストップを科せられてしまったのだ。
さらに、代わって4番手に立った松田選手も終盤を迎えて明らかにペースダウン。残り3周となったところでピットインしてそのままストップ。実はミッション系にトラブルが出てしまい、4速に入ったままとなっていたのだ。
これで松田選手もレースを終えてしまった。
ペナルティピットで最後尾近くまで後退したファーマン選手も、レース中盤を過ぎてからのピットストップでは、9番手まで挽回するのが精一杯だった。

PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
今シーズンに入って初めて、2人揃ってノーポイントと、散々な結果に終わったレー スとなりましたが、まだまだシリーズは中盤戦。
次回、2週間後の菅生ラウンドに向け て、チームが一丸となって巻き返しに努力していきます。
そしてダブルタイトルの奪回 を目指していきます。皆様方にはこれまで同様、ご声援をよろしくお願いします。

※次戦は、8月3-4日、宮城県スポーツランド菅生で開催されます。
Round4
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