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シリーズ名:2001年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)
大会名:第9戦・ツインリンクもてぎ/ミリオンカードカップレース
距離:4.801km×45周
予選:10月20日 快晴・観衆: 5200人(主催者発表)
決勝:10月21日 曇り・観衆:2万0100人( 同 )
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圧倒的な速さと強さを見せ、ラルフ・ファーマン選手が今季初優勝!!!
松田次生選手は、我慢の走行で9位完走を果たす。
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吹く風の肌寒さと日差しの柔らかさに、季節の移り変わりを実感させられ、冬が足早に近づいてきたことを思い知らされるようになった10月20〜21日、栃木県にあるツインリンクもてぎでは、いよいよ大詰めを迎えた2001年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)の、シリーズ第9戦が開催された。
ここもてぎでのラウンドは開幕直後、4月の下旬に行われたシリーズ第2戦以来、半年ぶり。
前回の舞台となった美祢サーキットと同様、ツインリンクもてぎもパッシングポイントが少なく、決勝で上位を目指すためには予選で好タイムをマークし、ひとつでも前のスターティンググリッドを奪うことが、非常に重要になってくる。
走行開始となる土曜日は快晴。抜けるような青空が広がった中、午前9時20分から1時間に渡って行われた公式練習ではファーマン選手があっさりとトップタイムをマークした。
松田選手もコンマ7秒差の7番手と、まずまずの滑り出しとなる。公式予選は午後1時10分からと午後3時15分からの2回。
ともに45分間に渡ってのタイムアタック合戦が繰り広げられることになるのだが、やはり勝負のヤマ場は2回目のセッションのラスト10分。
そのヤマ場に向け、有利な展開を組み立てられるかどうかも、結果を大きく左右することになる。
公式練習でのベストタイムとなった1分36秒台の自己タイムを、1回目のセッションで35秒台に更新していたファーマン選手は、2回目のセッションにおいて、一度赤旗で中断されたセッションが再開された直後のファイナルアタックで、ライバルに先駆けて35秒の壁を突破。1分34秒705をマークしてチームにとっては昨年の第9戦以来1年ぶり、自身にとっては昨年の開幕戦以来約2年ぶりのポールポジションをゲットした。
一方の松田選手は公式練習よりも1回目のセッション、さらに2回目のセッションとタイムを短縮していったが、その短縮幅は期待したほどではなく、総合的な予選結果では9番手まで後退してしまった。
快晴に恵まれた土曜日とは違い、空全面が薄い雲に覆われてしまった日曜日、朝一番のフリー走行でマシンのフィーリングをチェックした2人のドライバーは、決勝に向けて確実な手応えを掴んでいた。
人気のピットウォークに続いて前座のワンメイクレース、記念式典と順調にスケジュールが消化されていき、午後1時45分からはメーンレースとなるFNのスタート進行が始まった。
そして2時15分、FNの決勝スタートが切って落とされた。ポールポジションからのスタートとなったファーマン選手は、見事な好ダッシュを見せトップのまま1コーナーへとアプローチしていく。
彼の速さは圧倒的で、オープニングラップを終えた時点で2番手に付ける本山哲選手に、早くも1秒以上の差を付けていた。
そして2周目から1分38秒0〜2で安定してラップを重ねていったファーマン選手と2番手本山選手の差は周回を重ねる毎に拡がっていき、5周を終えた時点で約2秒、13周を終えたところでは何と5秒以上ものアドバンテージを築くことになった。
18周を終えたところでピットイン、ルーティンのタイヤ交換を行ったファーマン選手は、すでにタイヤ交換を終えていた脇阪寿一選手や本山選手の前でピットアウト。
その時点でまだタイヤ交換をしていなかった立川祐路選手に続く2番手、事実上のトップで後半戦に突入していった。
1周でタイヤを温めたファーマン選手はすぐに猛プッシュ。
タイヤ交換後も他を寄せ付けない速さで周回を重ね、2位以下を引き離していく。そして残り2周となったところで脇阪選手がストップ。
2位に上がった本山選手との間には大差があったことで、ファーマン選手は余裕のペースダウン。見事なポール・ツー・ウィンで今季初優勝を飾ることになった。
一方の松田選手はスタートをミス、9番手グリッドから3つもポジションを下げてオープニングラップを終えることになった。
こうなると、予選下位のマシンに合わせたペースで走ることが余儀なくされてしまう。
そこで早めにピットインしてタイヤを交換、直前をクリアな状態でペースを上げる作戦を執ることになった。8周を終えたところでルーティンのピットインを行った松田選手は、ピットスタッフの素早い作業も手伝い、すでにタイヤ交換を終えていた土屋武士、服部尚貴、M.クルムの3選手の直前でピットアウトしていくことに成功した。
だが、まだタイヤの温まってない状態では、この3人の攻略を阻むことは出来ず、1周回ってくるまでにはパスされてしまっていた。だがそれでも、最後まで手綱を緩めることなく走りきった松田選手は9位で完走。次回の最終戦に期待を繋ぐことになった。
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■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
「何とか今期初優勝を果たすことができ、ほっとしています。レースの内容はすばらしく、まさに会心の勝利だったと思います。今シーズンのフォーミュラ・ニッポンは、残り1戦となりました。最終戦も勝利を目指し、チーム一丸となってベストを尽くします。」
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※次戦最終戦は、11月17日〜18日、三重県鈴鹿サーキットで開催されます。 |