シリーズ名:2001年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)
大会名:第7戦・富士スピードウェイ
距離:4.400km×50周
予選:9月1日 曇りのち晴れ  ・観衆: 9100人(主催者発表)
決勝:9月2日 曇りのち晴れ  ・観衆:3万0150人(  同  )

予選3位を奪ったファーマンはトラブルを跳ね返して7位完走。
後方から猛チャージの期待された松田は、惜しくもリタイア。
 賑わった夏休みも終わり、朝夕は肌寒ささえ感じられるようになった9月1〜2日、静岡県にある富士スピードウェイでは2001年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)のシリーズ第7戦が開催された。
全10戦が予定されている2001年FNシリーズも、すでに3分の2を消化、いよいよ終盤戦へと突入し、今季2度目の富士ラウンドを迎えた。長いストレートと高速コーナーが主体の富士スピードウェイは、世界的にも屈指のハイスピードコース。よって、スリップストリームを使ってのパッシングが容易で、後方からの追い上げも可能だが、反対にトップを走っていても最後の最後まで気の抜けないレースが予想された。
 予選日の土曜、決勝日の日曜を通じて天候は曇りで気温も例年ほどには上昇せず、コースコンディションもドライ、とレースには上々のコンディションとなった。
土曜日朝一番の公式練習から、マシンのポテンシャルアップは充分確認されることとなった。ファーマン選手があっさりと4番手タイムをマークしたのだ。一方の松田選手はブレーキが不調で、ファーマン選手からはコンマ5秒の遅れで13番手。
午後1時35分から始まった1回目の公式予選では、ファーマン選手と、トップとのタイム差はコンマ4秒だが、ポジション的には6番手。
松田選手もトップから1秒遅れの12番手と、ブレーキの不調に苦しめられたままだった。
そこでチームでは、インターバル中、勝負所となる2回目のセッションに向けて精力的にブレーキの再チェックが行われた。
そして午後3時25分から始まった2回目の公式予選ではファーマン選手が3番手までポジションアップ。
タイム的にもトップからコンマ2秒足らずのところまで詰め、決勝に期待を繋ぐことになった。
だが、松井田選手のマシンは、相変わらずブレーキが不調のまま。
トップから1秒遅れの12番手に留まってしまい、もう一度、ブレーキの見直しを余儀なくされてしまった。
 だが、一夜明けた日曜日、朝一番のフリー走行では松田選手のマシンも好調さを取り戻した。
ここ富士スピードウェイはストレートが長く、スリップストリームを使って前を行くマシンをパスすることが比較的容易なサーキット。
3番手グリッドからスタートするファーマン選手はもちろんのこと、マシンが完調になっただけに、松田選手にも上位入賞が見えてきた。
 サポートレースにピットウォーク、そしてFNの選手紹介セレモニーを終え、決勝レースは予定通り午後2時35分にスタートが切られた。
3番手スタートのファーマン選手はグリーンランプが点灯すると同時に2番手にジャンプアップ。
松田選手も一つポジションを上げて11番手でオープニングラップを終えた。
朝のフリー走行で確認したとおり、松田選手のマシンのバランスは好調で、以後着実なポジションアップが期待された。
2周目に10位、3周目には9番手と早くもシングルポジションに進出した松田選手だったが、4周目のダンロップコーナーで思わぬハプニング。
コースアウトしていたマシンが再スタート、コースに復帰する際に松田選手のマシンに接触してしまったのだ。松田選手はたまらずスピン、コースにマシンの前半分を乗り出す恰好で亀の子になってしまい、万事休す。
結局再スタートすることが適わず、その場でリタイアを余儀なくされてしまった。
 2番手につけて序盤戦を戦っていたファーマン選手は、トップを快走する脇阪寿一選手のペースには及ばなかったものの、立川祐路選手とはイーブンなペースで前後して周回を重ねていった。
そして18周を終えたところでルーティンのピットイン。チームスタッフが素早くタイヤを交換し、最低限のタイムロスでファーマン選手をコースに送り出す。
だが、その直後、事実上2番手でピットアウトしていったファーマン選手も、松田選手と同様に、思わぬハプニングに見舞われてしまった。
ピットアウトしていった直後、ということもあって、まだ完全に速度が乗り切っていなかったファーマン選手を、ストレートを直進してきた2台のマシンが1コーナーの手前でパス。
並走して1コーナーに飛び込んでいった為ファーマン選手と軽く接触。ファーマン選手はインフィールドにコースオフしてしまったのだ。
幸い再スタートは切れたのの、ファーマン選手は9番手まで後退してしまう。
 その後も粘り強く周回し、じわじわと上位に返り咲いてきたファーマン選手は、何と6位まで進出する。だが、レースが終盤に入ったところで、コースアウトした際に痛めたフロントウィングがばたつくようになってしまう。
そしてレースも残り4周足らずとなった大詰めで後続のマシンにパスされてしまい、結局7位でチェッカーを受けた。

■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
「不運な展開やアクシデントで1号車の松田選手、2号車ファーマン選手共にポイントを獲得することが出来ませんでした。次戦は事前のテストで十分な手応えを得ることが出来た美祢大会です。巻き返しを図りたいと思います。」

※9月22日〜23日、山口県セントラルパークMINEサーキットで開催されます。
Round6


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