シリーズ名:2006 オートバックス SUPER GT(S-GT)
大会名:第7戦・MOTEGI GT 300km RACE
距離:4.801km×63周
予選:9月09日 曇り・観衆:1万5000人(主催者発表)
決勝:9月10日 晴れ・観衆:5万0000人(  同  )

夏が戻ってきたような猛暑の中、チーム一丸で5戦連続入賞を果たす
32 EPSON NSX  予選12位 決勝8位

真夏の暑さがぶり返した猛暑の中、ツインリンクもてぎで第7戦が開催された。

予選タイムが伸び悩み、スーパーラップ進出は果たせなかった。
今回スタートドライバーは武藤選手。

ロイック選手は交代後、ピットロードで速度オーバー、ドライブスルーペナルティを受ける。

 夏休みも終わり、いよいよ秋本番を迎えるところとなったが、再び真夏の暑さがぶり返してきた9月9〜10日、ツインリンクもてぎではSUPER GTのシリーズ第7戦が開催された。前回の鈴鹿までは6戦中5戦までのポイントが有効となるが、今回の第7戦以降は全戦有効で、ランキング上位につけるチームにとっては『ひとつも落とせない』重要な戦いとなってくる。それを察してか、週末は多くのファンがサーキットに詰めかけることになり、土曜日曜の2日間で計6万5千人もの観客を動員。SUPER GTの人気が相変わらず高いことが証明されることになった。
残念ながら、ここまで未勝利の我がEPSON NAKAJIMA Racingにとって、ルーキードライバー2人とともに、まずは1勝の思いを新たに、ツインリンクもてぎへとやってきた。
 金曜日の公式練習は午前中の1回目がウェットからドライ。午後の2回目がドライのコンディション。ともに7番手でまずまずの走り出しだったが、土曜日の公式予選では状況が変わってくる。タイムが伸び悩んでしまったのだ。GT300クラスの専有を終えGT500の専有走行時間帯に入ると、いつものようにロイック・デュバルがアタックするためにピットを後にする。計測2周目に1分46秒台に入れると3周目からは45秒8を連発。結局4周目の1分45秒843が、このアタックでのベストタイムとなった。だがこの時点で12番手に留まっており、このままではトップ10グリッドを決める午後のスーパーラップには進出できない。
 さらにGT500の専有走行時間帯の間に、ロイックで2セット目のアタックを行うことも考えられたが、チームでは安全策を採り、先ずは武藤英紀が予選通過基準タイムをクリアーするためにピットを出ていく。武藤は予定通り2周で基準タイムをクリアーしてピットに戻ってくる。
そこで2セット目のニュータイヤに履き替えて、ロイックが2回目のアタックに出ることになったのだが、すでにGT500の専有走行時間帯は終わっており、コース上はGT500に加えてGT300のマシンも走行を再開していた。
この状況ではタイムアップは難しいことは分かっていたが、敢えてロイックはアタックに掛かった。セクター1、セクター2と好いペースで走っていくが、ヘアピンでオーバーラン。結局1分47秒台でタイムアップは果たせず。1セット目でマークした1分45秒843で12番手のまま予選を終えることになった。
 決勝レースが行われた日曜日は、まるで真夏がぶり返してきたかのような猛暑となった。決勝レースが始まる直前の気温と路面温度は、それぞれ31℃/45℃にも達していた。
今回、スタートを担当するのは武藤。逸る気持ちを抑えるようにして、先ずは順当なスタートを切りポジションキープしたままオープニングラップを終えることになった。前後をニスモのZに挟まれるようにして周回を続けた武藤だったが、9周目にハプニング。そろそろ周回遅れのマシンも出てくるタイミングだったが、武藤の目の前で、そのGT300クラスのマシンがスピン! 武藤は咄嗟にグリーンに出て、アクシデントを回避したが、その間に後方のZに先行されてしまったのだ。
それでも慌てることなくプッシュした武藤は3周ほどを費やして再びZを抜き返し、12番手に復帰。さらに前を行くZに猛チャージを掛けていった。
 だが、やはりもてぎでは簡単にはパッシングできない。しかも相手は昨年までEPSON NSXをドライブしていた松田次生選手で、こちらのマシンの特性はお見通し。
それでも懸命のドライブを続ける武藤が、何とかこれをパスしたのは24周目。すでにレースは中盤戦へと入っており、上位陣の何台かがルーテインのピットインを始めていたこともあり、この時点で武藤は8位にまでポジションアップしていた。
その後30周目に2番手まで進出した武藤は、31周を終えたところでルーティンのピットイン。後半をロイックに託すことになる。素早く作業を終えロイックは11番手でレースに復帰する。だが焦ったか、ピットロードで制限速度を守るためのリミッターをカットするタイミングが僅かに早かった。ピットロードで速度オーバー。ドライビングスルーペナルティを科せられてしまった。
 37周を終えたところでロイックはピットロードに向かいドライビングスルーペナルティを消化。マシンの間隔が離れており、ひとつポジションダウンしただけで戦列に復帰できたのはせめてもの幸いだった。再度ペースを上げていったロイックは、その後3台のマシンをパス。上位陣の脱落もあって8位でチェッカー。3ポイントをゲットすることになった。

●EPSON NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント
 今回は、予選12番手から8番手まで挽回してレースを終えることになりました。タイムが伸び悩んだ予選での、悪い流れを決勝で好い流れに変えることが出来たようですが、それだけに、ロイックのミス(ピットロードの通過速度オーバー)は残念でした。
若いドライバーで戦うには、やはり、こんなミスをなくしていくための時間も必要ですね。それでも、決勝でのスピードは、随分速くなってきたように思います。あとは予選での速さ。これが大きな課題です。シリーズも終盤になって、残るは次回のオートポリスと最終戦の富士。何とか1勝はしたいと思っています。これからも応援してください。

※次戦は10月13日〜15日大分県オートポリスで開催されます


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