シリーズ名:2006 オートバックス SUPER GT(S-GT)
大会名:第5戦・SUGO GT 300km RACE
距離:3.704km×81周
予選:7月22日 雨 ・観衆:1万4000人(主催者発表)
決勝:7月23日 曇り・観衆:5万1000人(  同  )

暑くタフなレースを粘り強く走って今季ベストの5位入賞
雨の予選では他を圧倒する速さを見せつける
32 EPSON NSX  予選2位 決勝5位

金、土曜日とウエットコンディションの中、絶好調のEPSON NSX
公式予選1位でスーパーラップ進出!

スーパーラップでは2位。惜しくもポールを逃す。
決勝当日は曇りでドライコンディション。
5万人の観客が詰め掛ける。

昨年の菅生と同じく、フロントローに並ぶ。

 日本全国で豪雨が猛威を奮った7月21〜23日、仙台市近郊にあるスポーツランド菅生ではSUPER GTシリーズ第5戦が行われた。
 走り始めとなった金曜日は雨と霧に翻弄された1日となった。当初、午前9時45分から予定されていた1回目の走行セッションは、20分ほど遅れて始まったものの、すぐに濃霧で視界不良となり赤旗中断。{1時間ほどしてようやく走行が再開されたが10数分後にはチェッカーが出され実際の走行時間は20分弱。僅か4周、それも酷いウェットセッションとあってはタイムもポジションも意味がなかった。午後のセッションも雨に見舞われた。霧は収まり予定通りに開始されたが、足をすくわれてスピンするマシンが続出し、都合4回も赤旗で中断。
 ドライバーやチームの集中力も中断された形だったが、ここでロイックは1分28秒台の好タイムをマーク。最後の最後で逆転トップに。武藤も、ロイックには及ばなかったものの、上々のタイムをあっさりとマーク。2人合わせて、他のどのチームよりも多い41周を周回していたことからも、EPSON NSXの好調さが伝わってくる。
 翌土曜日の午前中に行われた公式予選1回目のセッションも、前日と似たようなコンディションとなり、ロイックが1分24秒台にまで詰める。2番手以下とは1秒近い大差があり、あっさり暫定ポールに。しかも予選通過基準をクリアするために走った武藤も26秒台半ばでグリッド中団に位置する好タイムをマーク。EPSON NSXの優位は明らかだった。
 午後の2回目、終盤にコースが乾き始めたことでロイックは果敢にドライタイヤをトライする。
 だが、好事魔多し。最終コーナーの水溜まりに足をすくわれてしまいガードレールにクラッシュ、マシンを少し傷めてしまった。
 ピットに戻ってきたマシンをチームスタッフが取り囲み、手早く壊れた箇所をリペア。午後の最終セッションとして行われたスーパーラップには難なく間に合った。最終アタッカーとして登場したロイックだったが、先のクラッシュが尾を引いていたか(?)、最終コーナーは手堅く回ることになり、トップタイムには及ばなかったものの、それでも今季ベストとなる2番手グリッドをゲットした。
 決勝が行われた日曜日は、週末で初めてのドライコンディションとなった。もちろん、事前にテストしたタイヤを選んでいるのは言うまでもないが、ここまでドライセッションで走る機会がなく、菅生のコース、そしてこの日のコンディションに合わせ込む作業が出来ないまま決勝を迎えることになった。
 今回はロイックがスタートを担当。スタートからしばらくは、ポールから好ダッシュを見せたレクサスに食らいつくようにして、2番手のポジションをキープしていた。
 だが、中盤となりバックマーカーが登場するようになると、どうしても経験不足が出てしまう。後方からZに追い上げられ、激しいバトルを繰り広げていた最中、ロイックはGT300マシンと接触。大きなアクシデントには繋がらなかったが、Zに先行を許しただけでなく、その後ドライビングスルーペナルティを科せられてしまう…。
 40周を終えてロイックはピットイン、武藤に交替する。タイヤ交換とガソリン補給。ルーティンワークを素早く終え、武藤は4番手…その内トップはまだルーティンピットを消化していなかったため、事実上は3番手でピットアウトしていった。
 だが、交替直後にロイックが、GT300マシンと接触したことに対するドライビングスルーペナルティの指示が出され、武藤はピットロードに向かう。
 そして8番手で戦列に復帰したが、ここから目一杯のパフォーマンスを演じることになった。直前にいたライバルを数ラップを費やしてこれをパス。そんなタフなバトルを演じ続けた武藤は、5番手でチェッカー。同じくルーキーのロイックと組んだ今季のベストとなるリザルトを残すことになった。

●EPSON NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント
 金曜日の公式練習から、雨では好いパフォーマンスを見せてくれました。でも、ドライコンディションで走る機会が日曜までなく、クルマの合わせ込みができないのが痛かったですね。それでも、予選ではロイックが何とか2位、あわよくばポール、という走りを披露してくれました。決勝も、良い流れで進んでいました。でも、ペナルティでポジションダウンしてしまい、残念な結果に終わってしまいました。
それでも、今季ベストの5位入賞ということで、次の鈴鹿(決勝は8月20日)に繋げることは出来たと思います。

※次戦は8月18日〜20日三重県鈴鹿サーキットで開催されます


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