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様々なハプニングを跳ね返して連続入賞
タフなレースに、ドライバーとチームが粘り強いレースを展開 |
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32 EPSON NSX 予選11位 決勝9位
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6週間のインターバルを開けてのGT第4戦はマレーシアで開催。 |
1000分の33秒差!で予選のスーパーラップ進出はならず! |
少ない走行時間の中雨も降り、タイヤチョイスに悩む。 |
マレーシアの決勝スタートは午後4時。 |
日本国内が梅雨のタイミングとなる6月、SUPER
GTは猛暑のマレーシアへと遠征するのが恒例となっているが、今年もまた、6月24〜25日にクアラルンプールの近郊、国際空港の広大なエリアの一角に設けられているセパン・サーキットでシリーズ第4戦が開催された。 今年のセパンはコンディションが若干変わり、公式練習日となった金曜日も含めて、3日間を通じて曇っていることが多く、金曜午後のセッションはウェットコンディションとなったほど。 日曜日の決勝レースは少し晴れ間の拡がる空模様となったが、それでも、これまでのような酷暑となることはなかった。決勝当日は3万6000人ものファンが詰めかけてスーパーマシンのバトルに声援を送り、この地でのGT人気の上昇ぶりを窺わせた。 ロイック・デュバルと武藤英紀は、オフシーズンのテストで、ここセパン・サーキットは体験済。それでもテストと実践はまた別物。 金曜日の公式練習は、昼間に1時間半、夕方に2時間近くの走行セッションが予定されていたが、1回目こそドライコンディションで走ることが出来たものの、本来ならコースにラバーが乗ってセッティングやタイムアタックもいよいよ本番、と言うべき夕方のセッションが雨。 予定していたタイヤテストを1種類しか試すことができず、これが後々、大きく影響してくることになるのだが、それでもドライで4番手、レインでも5番手とまずまずのタイムをマークしており、翌日からの予選/決勝に向け、期待が高まっていった。 土曜日の公式予選、今回もロイックがアタックを担当した。計測が始まって2周目に、この時点でトップタイムとなる2分00秒430をマークした彼が、早々にピットに戻ると今度は、武藤が基準タイムをクリアーするためにアタックに出ていく。 その武藤はたった3周しただけで2分02秒台と基準をクリアーするタイムをあっさりとマークしてピットに戻ってくる。いつものように整然とした流れでスケジュールを消化していた。だが…。 この時点でポジションは10番手だったが、GT500クラスの専有走時間帯が終わるところ、クリアラップが取れる最後の瞬間に、2セット目でアタックしていた24号車がポジションアップ。 1000分の33秒差でEPSON NSXは11番手に押し出されてしまった。 急遽ロイックが再度出撃。スーパーラップ用に取っておいた2セット目のニュータイヤを投入してタイムアタックにかかる。だが、GT500とGT300が混走となってはクリアラップを取ることは不可能。それでもロイックは上位陣を上回るペースで周回。混走の20分間ではベストとなる2分00秒台に入れたものの再逆転は適わず、スーパーラップ進出を逃してしまった。 午後4時15分から15分間だけ行われた2回目の公式予選セッション、そして日曜の朝、午前11時から45分間…15分間ほどは大型バスと混走するサーキットサファリが実施され、実質30分程度で行われたフリー走行。 2回のセッションで本番セットを詰めながら、金曜日に出来なかった分のタイヤをテストしたところ、まずまずのパフォーマンスを示すことが判明。スタート用はすでに、金曜日にテストしたタイヤで申請しているから変更は出来なかったが、2スティント目には、もう一方のタイヤを投入する作戦を取ることになった。 今回はスタートを武藤が担当、ロイックが後半を戦う作戦だ。スタートを担当する武藤は、余り緊張した風でもなくコクピットに乗り込み、グリッドに向かった。 そして予定通り、午後4時にローリングラップが始まった。正規のスタートが切られると、各車一団となって先を急ぐ。ここではポジションをキープしていた武藤だったが、奥のコーナーで、目前のマシンが接触するアクシデントが発生。 行き場のなくなった武藤は、何とかグリーンに逃げ、少し草刈りをしただけでマシンにダメージを与えることなくコースに復帰したが、最後尾までポジションを下げてオープニングラップを終えることになる。 そこから武藤は粘り強い走りを展開。トップ集団には及ばないものの、その後方グループにも匹敵するペースで、しかも着実に周回を重ねていく。そして上位陣のルーテインピットもあり、8番手まで進出し、24周を終えたところでルーティンのピットに向かった。 ロイックに交代しガソリンを補給、後はタイヤを交換してレースに送り出し、後半の追い上げに期待、というところでハプニング。マシンがなかなかジャッキアップされないのだ。 実は武藤がアクシデントを避けてグリーンにでたところで、草刈りをする羽目になったのだが、その際に跳ね上げられていた草が、エアジャッキのチャックの差し込み口に挟まってしまっており、なかなかチャックを差し込めなかったのだ。 ラジエターのエアダクトを塞いでいた草は素早く取り払ったスタッフも、ここは見逃していた、という訳だ。 結局、このルーティンピットのハプニングで大きくタイムロスしてしまい、ロイックが戦列に復帰した時点で、事実上のクラス最下位までポジションダウンしてしまっていた。 だが、今度はロイックが素晴らしい走りを披露した。レースも後半に入ってコース上にはタイヤのゴミ滓が散らばるタフなコンディションとなっており、トップグループでさえも前半に比べると幾分ペースダウンを余儀なくされていたが、ロイックは、その上位陣に匹敵するハイペースで先を急いだ。 ルーキーらしからぬ巧みさでGT300クラスの周回遅れをかわしながらも、このハイペースをキープ。上位陣に何台かハプニングもあって、最終的には9位でチェッカー。 価値ある2ポイントをゲットすることになった。 |
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●EPSON NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント |
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※次戦は7月21日〜23日宮城県スポーツランド菅生で開催されます | |