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波乱含みのレースを、粘り強く走り切って6位入賞
予選では3戦連続でスーパーラップに進出、2戦連続で6番手を確保 |
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32 EPSON NSX 予選6位 決勝6位(暫定)
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2日の公式練習は霧と雨の悪天候だったが、3.4日の予選決勝日は好天に恵まれる。 |
恒例のゴールデンウイークの富士GTには、2日間で8万5千人を超えるフアンが観戦におとずれた。 |
2番手につけた予選で、開幕から3戦連続してスーパーラップ進出。スーパーラップの結果は6位 |
今回は500Kmの長丁場。ピットインは2回。 デュバル選手が69週を走り4時近くに武藤選手と交代。 合計110周を走り抜き6位入賞(暫定)。 |
ゴールデンウィーク真っ只中の5月3〜4日、富士スピードウェイでは恒例となったSUPER
GT第3戦富士500kmレースが開催された。予選日、決勝日ともに好天に恵まれたことも手伝って、2日間で8万5000人を超えるファンが詰めかけ、人気の高さを証明することになった。 ここまでの2戦では、思わぬハプニングでチェッカーを受けることができず、ノーポイントが続いていたが、シリーズも3戦目。文字通り3度目の正直を目指し、2日の公式練習に臨んだ。 その公式練習は悪天候に翻弄された。雨と霧でタイムスケジュールは大混乱。雨足が弱まると霧が下りてくるパターンが繰り返された。 そんな中、EPSON NSXは午前中のセッションで3番手タイムをマーク。午後も似たようなコンディションだったが、午前中にテストメニューを順調に消化しており、また予選/決勝はドライコンディションが予想されていたことで、2回目のセッションはパス。マシンの念入りなチェックを行った。 予報通り、予選日は快晴に恵まれた。コンディションが一新したことで、10時20分から予定されていた1回目のセッションに先立って、10分間のフリー走行が実施された。予選でタイムアタックを担当するデュバル選手が走行し1分35秒台前半の好タイムをマーク、上々の手応えを掴むといよいよ予選本番となる。 10時40分から20分間がGT500の専有走行時間帯となっていたが、チームは残り10分を切ったところでデュバル選手がコースイン。計測2周目に1分34秒台に入れ4周目には34秒482まで詰めあっさりと2番手に付ける。 GT300との混走時間帯となったところでデュバル選手はピットインして武藤選手に交替。代わった武藤選手は1分37秒台前半をコンスタントにマークしながら、数ラップ走った後に1度ピットイン。少しセッティングを変えてピットアウトし、結局1分37秒297まで詰めて走行を終了。もちろん、予選通過基準タイムをクリアーしたのは言うまでもない。 開幕から3戦連続して進出を果たしたスーパーラップ。 最後から2番目の出走となったデュバル選手は、セクター1、セクター2とハイペースで飛ばしていくが、セクター3では期待したほどにタイムが伸びなかった。結局、1回目の自己ベストにも届かない1分34秒606に留まり、6番手まで後退してしまったが、それでもマシンのバランスは悪くない。決勝は通常の300kmに比べて7割方、距離が延びた500kmレースだけに、追い上げが期待された。 少し雲が増えたものの、決勝日も引き続いて好天。気温/路面温度も適度に上昇、絶好のレース日和となった。朝一番のフリー走行ではフルタンクでのセットアップを再確認。 今回こそは、とドライバー2人は、決勝に向けてコンセントレーションを高めていった。 午後1時前には予定通り決勝レースのスタート進行が始まった。各車、数ラップのチェック走行の後、一旦ピットに戻り、再度ピットアウトしてグリッドに整列する。グリッドウォークも大盛況となる中、スタートドライバーのデュバル選手は、集中力を高めていく。そしていよいよスタートだ。 6番手グリッドに並んだデュバル選手は、1周のローリングラップを終えると、着実にポジションをキープしたまま1コーナーへとフルスロットル。上位陣で1台がピットスタートとなったこともあり、5番手でオープニングラップを終えることになった。 4周目にはトップを快走していたマシンがトラブルからスローダウン。 7周目には、直前を走っていたNSX勢最上位のラルフ・ファーマン選手のタイムが伸び悩んでいるのを察したデュバル選手がさらにペースアップ。これをパスして序盤戦で早くも3番手まで進出した。 以後もハイペースで先を急いだデュバル選手は、10周を過ぎた辺りから2番手のアンドレ・ロッテラー選手に急接近。後方から追い上げてきたエリック・コマス選手とともに三つ巴のバトルを展開するようになった。 ただし性能引き上げ措置を受けているコマス選手のマシンはストレートが速く、デュバル選手は16周目のストレートで呆気なくパスされてしまった。 20周を過ぎた辺りで、後方から猛追してきた飯田章選手と、数周に渡って接近戦を繰り広げたデュバル選手だったが、26周目にストレートでパスされると、その後は7番手まで急激にポジションダウン。接近戦が続いたため、タイヤを予想以上に酷使したようだ。 チームでは急遽作戦を変更。1回目のルーティンピットを少し早めることにして、30周を終えたところでデュバル選手がピットイン。タイヤを交換し、ガソリンを補給し終えると、予定通りデュバル選手のままでピットアウトしていった。 12番手で戦列に復帰したデュバル選手は着実なペースで周回。 最初のピットインが早めだったこともあり、上位陣がルーティンのピットインを行うたびにポジションアップ。49周目には、接 近戦のバトルを展開していた2台のマシンを一気にパスして4位へと進出。 その後、幾分のアップダウンはあったものの、4位のまま69周を終えてピットインしてきた。 これが2度目のルーティンピット。ドライバー交替し、ガソリン補給とタイヤ交換を素早く済ませると、代わった武藤選手は勇躍、脱兎のようにピットアウトしていった。 温まっていないタイヤをなだめながら、自らの1周目を終えた武藤選手は10位でコントロールラインを通過。 その後は上位陣でピットインするマシンもあって6番手までポジションアップしていった武藤選手だが、実は走り始めて初期の段階、1コーナーで周回遅れを処理した際にブレーキをロックさせるミスを犯してしまい、タイヤにフラットスポットをつくってしまっていた。これではマシンのポテンシャルを充分引き出すことはできない。 それでも武藤選手は、7位までポジションを下げただけで何とか踏ん張り、そのままのポジションをキープ。 初のチェッカーを受けることになった。 レース後、上位陣にペナルティで後退するマシンがあり、結果的にはひとつポジションアップした6位入賞だった。 ※ペナルティを科されたチームはレース後に抗議を提出。審査委員会で却下されたもののチームがこれを不服として控訴を提出。競技結果は暫定結果として留め置かれている。 |
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●EPSON NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント |
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※次戦は、6月23日〜25日、マレーシア セパンサーキットで開催されます | |