シリーズ名:2006 オートバックス SUPER GT(S-GT)
大会名:第2戦・岡山GT300km
距離:3.703km×82周
予選:4月8日 晴れ・観衆:2万8980人(主催者発表)
決勝:4月9日 晴れ・観衆:5万6100人(  同  )

2戦連続で進出したスーパーラップで6番手グリッドを確保
決勝ではスタートで5番手にジャンプアップするも、アクシデントで惜しくもリタイア
32 EPSON NSX  予選6位 決勝リタイア
今回も予選でスーパーラップ進出を果たす。
総合で予選6番手につける。
スターティングドライバーは武藤選手。
スタート直後の混乱は冷静に対処し、5番手でオープニングラップを終える。
しかし、17周目にスピンアウト。ピットに戻ってくるがそのままリタイアとなってしまう。 デュバル選手は待機したままレースを終えた。
  ここ数年、開幕ラウンドの舞台に当てられていた岡山国際サーキットで、名残の桜に見守られながらのシリーズ第2戦が、4月の第2週に開催された。
開幕直前の合同テストが実施されなかった関係から、今回は木曜日に公式テストが設けられ、都合4日間の走行スケジュールとなった。
デビュー戦となった前回と同様にデュバル選手がタイムアタックを担当し、一方の武藤選手はロングラップのレースセットを担当する。そんなルーキーコンビは、木曜日、1回目の走行セッションから着実な走りを見せながらマシンをセットアップすると同時に、少しずつタイムを削って行った。
今回はNSX勢が好調で、木曜・金曜と2日間の総合タイムでは4台総てがトップ5に名を連ねることになったが、5番手につけたEPSON NSXもトップからのタイム差は僅かにコンマ4秒。翌日から始まる予選/決勝の本戦に向け、周囲からのマークも一層厳しくなった。
 金曜日までも好天続きだったが、公式予選が行われた土曜日も、晴れ/ドライのコンディションが続いた。
 日曜日の決勝をも見越して選んだタイヤはソフト系だったが、路面温度が充分上がったコンディションでポテンシャルを発揮する。土曜日午前中に行われた1回目のセッションでは路面温度は20℃前後で、正直なところもう少し上昇してくれれば、ベストコンディションだったが、デュバル選手は専有走行時間に4周しただけで1'24"651の自己ベストをマーク。
8番手で前回のデビュー戦に続いてスーパーラップへと駒を進めた。
 一方の武藤選手も、GT300との混走時間帯にピットアウト。デュバル選手がアタックに使用したままの、ユーズドタイヤでのアタックとなったが27秒台から28秒台をコンスタントにマーク。結局27"179まで詰め、あっさりと予選通過基準タイムをクリアーしている。
午後には少し路面温度が上がったものの、GT500のスーパーラップが始まる頃には午前のセッションと似たようなコンディションとなる。
3番目に出走したデュバル選手は、午前中の1回目でマークした自己ベストをコンマ3秒ほど詰める1'24"356をマーク。総合結果では6位にポジションアップし、3列目のスターティンググリッドを確保することになる。
 日曜日は引き続いて好天に恵まれた。朝のうちは気温も低く、肌寒いほどだったが、午後の決勝がスタートする頃までには暖かさが戻ってきた。
今回は武藤選手がスタートを担当。ローリングスタートはカート以来だが「先週の富士(のフォーミュラ・ニッポン)でもローリングだったから」と苦笑するほど、プレッシャーとは無縁で、朝一番のフリー走行からピットウォークまで、武藤選手はデュバル選手とともに、総てのプログラムを冷静に消化していった。
 スタートは予定通り午後2時にローリングラップが開始された。1周を回りグリーンランプが点灯すると同時に、いよいよレースがスタートする。その直後、1コーナーへのアプローチで波乱。
 8号車のラルフ・ファーマン選手のブレーキングに端を発する格好で、数台が交錯。コースアウトするマシンも出るが、そんな中でも武藤選手は冷静に対処。5番手とひとつだけポジションアップしてオープニングラップを終えることになる。
だが、スタートで出遅れた1号車の高木虎之介選手はペースも速く、武藤選手の後方から揺さぶり続け、9周目のヘアピンでは武藤選手も堪らず、遂に5位の座を明け渡してしまった。
 オープニングラップのアクシデントでオレンジボールを提示されるマシンがあり、また反則スタートでドライビングペナルティを課せられるマシンもあって、15周目には武藤選手も再び5番手へと進出する。
だが、路面コンディションが原因か、思うようにペースを上げることが出来ず、前を行く高木選手とはじわじわ差が開いていった。
反対に後方からは22号車のミハエル・クルム選手、12号車のブノワ・トレルイエ選手、と2人のベテランが猛チャージ。ペースの上がらないマシンで何とか防戦していた武藤選手だが、17周目のマイクナイト・コーナーへのアプローチでは僅かにダートに踏み込むミスを犯してしまう。何とか堪えながらコーナリングしていったが、立ち上がりでスピン。
そのままグラベルに飛び出しタイヤバリアにクラッシュしてしまった。タイヤを空転させながらも、懸命にグラベルからの脱出を果たしで、何とかピットまで戻ってきた武藤選手だったが、マシンのダメージは思っていた以上に酷く、残念ながらそのままリタイアとなってしまった。

●EPSON NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント
 残念な結果に終わってしまいました。(武藤選手のミスは)重圧に耐えられなかったのじゃないかと思います。
でも、ルーキーの2人にとっては、予選までの流れを充分につかむことができたと思います。レースでもバランス良く走って(ノーミスで)チェッカーを受ける。これが今後の課題ですね。(武藤選手に)怪我がなくて良かった。
これからもレースが続くので、気分を切り替えて行くしかないですね。これからも、応援をよろしくお願いします。

※次戦は、5月2日〜4日、静岡県富士スピードウェイで開催されます


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