シリーズ名:2006年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN) |
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作戦的中で猛追撃を見せたロイックは、トップ快走もコースアウト
コンスタントな走りを見せた武藤も、アクシデントで後退 |
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31 Loic DUVAL |
予選 13位 決勝 18位 |
32 武藤英紀 | 予選17位 決勝 17位 |
初のオートポリス開催。ドライバー二人も初めてのコース。 |
決勝はデュバル選手は2回ピット作戦。 武藤選手は1回ピット作戦と両者異なる作戦。 |
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オートポリスのピットはコース右側。 |
2回ピット作戦のロイックはファステストラップも記録するが、63周目コースアウト。
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長く猛威を奮った梅雨も明け、いきなり夏本番。全日本選手権フォーミュラ・ニッポンもシーズン折返しとなるシリーズ第5戦を迎えた。舞台となるのは大分県日田市(旧上津江村)にあるオートポリスだ。91年に開設されたオートポリスだが、フォーミュラ・ニッポン(Fニッポン)は今回が初開催。 チームにはS-GTのデータがあるものの、ドライバーであるロイック・デュバルと武藤英紀は今シーズンからステップアップしてきただけあって、ここオートポリスは全く未経験のコース。 好天となった金曜日のフリー走行は、強いアンダーステアに悩まされることになり、空力やサスペンションなど、様々な部分でセッティングを追求していった。 土曜日の公式予選も早朝から、雲ひとつない青空か拡がる好天。2回目の予選残り10分を切ったところで4セット目のニュータイヤでファイナルアタック。 ロイックは1分34秒666までタイムアップして13番手グリッドをゲット。武藤も35秒273まで詰め、17番手から明日の決勝をスタートすることになった。 決勝日も好天。大盛況のピットウォークを終え、セミファイナルのサポートレースとなったF3レースにチェッカーが振られると、いよいよメーンイベントのFニッポン決勝レースのスタート進行が始まる。空の半分を白い雲が覆っていたが、相変わらずの暑さで、気温32℃/路面温度45℃とまだまだ猛暑のコンディション。それでも決勝スタート直前には雲間が拡がったこともあって、路面温度は少しだけ低下した。 後方のグリッドからレースを始めることになったデュバルと武藤だが、そのスタートは明暗を分けた。スタート直後に上位陣では幾つかのハプニングが起きたが、そうした混乱を避けることができたロイックは9番手までポジションアップ。 一方、武藤は19番手までポジションダウンしてオープニングラップを終えた。今回の決勝レースでは、ロイックが2回ピットイン、武藤は1回ピットインと、両者異なる作戦で 挑むことになっている。 2回ピットインで、その分ロスタイムが多くなるロイックは、スタートから猛チャージ。1台、また1台と上位陣をパスして行った。9周目には6番手に立ち、15周目には3番手まで進出。 その後、トップに7秒弱まで追い上げたところで最初のルーティンピットインとなる。素早く作業を終え12番手でレースに復帰するが、そこから再び猛チャージ。次々とポジションアップし、35周目の1コーナーでは、ついにトップにまで進出することになった。 ただし、ロイックはもう1回ピットインの予定だったから、さらに後続とのギャップを拡げる必要があり、38秒台の好タイムでラップを重ねていく。そして2番手のマシンに22秒差となったところで46周を終えて2回目のルーティンピットイン。 今度もピット作業はスムースで、ロイックは5番手辺りで戦列に復帰するタイミングでピットアウト。 だが交換直後で温まりきってないタイヤのパフォーマンスを超えるハイスピードで、ロイックは1コーナーへと進入していき、結果的にオーバーランして5位争いの集団にパスされてしまう。 それでもロイックは渾身のドライブで再度の猛チャージ。レース終盤には、5位争いのバトルに加わるまでになる。このうち1台のマシンは何とかパスしたが、さらにもう1台をパスしようとして、またもオーバースピードだったかマシンのコントロールを失ってスピン、コースサイドに停まっていたマシンにクラッシュし、レースを終えることになった。 一方、1回ピットインの作戦でスタートした武藤だったが、序盤はどうしてもペースが上がらない。 それでも、粘り強く走行を続け、折返し点の少し前で予定通りピットイン。素早くガソリンを補給しタイヤを交換してピットアウトしていく。 この後半スティントのタイヤではバランスも良くなったようで、すぐにベストラップを更新すると、その後も1分39秒台のタイムを連発。だが、終盤にアクシデントもあり17位でチェッカーを受けた。 |
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■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント |
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※ 次戦は、8月25日〜27日静岡県富士スピードウェイで開催されます。 | |||