|
|
最新のNA仕様にコンバートしスーパーラップでトップタイムをマーク |
|
32 EPSON NSX 予選2位 決勝13位
|
|
予選スーパーラップでトップタイムをマークするが。。。 |
レースは赤旗中断で2パート制となる。 2回目のスタートではロッテラー選手が好ダッシュ。 |
左側2本のみタイヤ交換し、後半の松田選手へ交代。 |
松田選手は2位走行中、後続車に押し出される形でグラベルへ。コースに復帰、再スタートを切り13位完走。 |
スポーツランド菅生を舞台に、S−GTシリーズ第4戦が開催された。
この週末には東北地方も梅雨明けし、いよいよ夏本番。土曜日までは少し涼しげだった気候も、日曜日には例年のように暑い菅生が戻ってきた。夏休みに入ったこともあり、2日間では6万5000人近いファンが詰めかけてスタンドは超満員となった。 前回のセパン戦でホンダ陣営の開発チームとなっているHondaRacingがNA仕様エンジンを投入し、いきなりポールポジションを奪い、決勝でも激しいトップ争いの末に2位入賞を果たしていたのは記憶にも新しいところ。 そのセパンでは我がチームは従来からのターボ仕様で予選2番手フロントローを獲得するなど、ターボ仕様も確実に進化・熟成されてきていたが、NA仕様は一気にトップマシンに返り咲いた格好となった。 シリーズ4戦目となった今回は、NSX陣営が揃ってNA仕様を投入することになり、スーパーGTのバトルも新たな局面を迎えるのでは…、とスタッフもドライバーも、期待とモチベーションを高めてのサーキット入りとなった。 いつものように走り始めは金曜日の合同テストから。ドライでの走り込みは2回目のセッション終盤のみ、僅か20分足らずだったが、それでもNA仕様にコンバートされたEPSON NSXはトップと僅差の5番手につけ、まずまずの滑り出しとなった。 土曜日の予選も、曇り空の下、ハーフウェットで始まったが、GT500の専有時間帯にはほぼ完全ドライとなる。 このセッションでEPSON NSXは前日と同じ5番手に付けたがタイムは1分16秒台中盤にアップ。トップとのタイム差もさらに僅差となっていたが、チームスタッフと2人のドライバーがマシンを一層セットアップ。午後のスーパーラップに備えることになった。 スーパーラップの直前に設けられた15分間のGT500走行時間帯で、マシンのフィーリングをチェックしたロッテラー選手は、充分な手応えをつかんだようだった。 午前中のセッションで5番手に付けたロッテラー選手は6番手に付けたM.クルム選手(フェアレディZ)と一緒に4番目の組でアタックすることになっていたが、コースインしたところで前の組でアタックしていたR.ファーマン選手がスピンしてしまい、ロッテラー選手とクルム選手のスーパーラップは赤旗によって一旦中断となる。 ロッテラー選手はピットに戻り、再びタイムアタックに向けてコンセントレーションを高めることになった。 ※ その際、競技団と競技長より給油を許可するとの案内がありましたが、当チームはその案内に対し、競技規則に反している旨返答。しかし、この返答に対し、再度給油を許可するとの連絡を頂き、その連絡を元に給油を行いました。※ 午前中のセッションでトップタイムをマークした井出有治選手が遂に1分15秒台に突入し、いよいよロッテラー選手とクルム選手の再アタックとなる。コースインラップと次のラップ、2周かけて充分にタイヤを温めなおしたロッテラー選手が、クルム選手に続いてアタックラップに入る。 |
|
2パート制で戦われることになる。GT500クラスは全車が10周を走り終えており、事実上は68周の第2パートの結果のみで順位が決定する。 この2回目のスタートではロッテラー選手が好ダッシュ。反対に井出選手は後方からプッシュされて姿勢を乱し後退、多くのマシンに先行されることになった。これでロッテラー選手がトップに立ち、2番手には、同じNSX勢のS.フィリップ選手が進出してきた。フィリップ選手も好調なようで、ロッテラー選手とともに3位以下をじわじわ引き離していくが、ミディアムタイヤを選択していたために中盤にはいるとロッテラー選手の方がペース的に厳しくなり、18周目にフィリップ選手を先行させると20周を終えたところでピットイン。ガソリン補給とタイヤ交換を素早く済ませると、交替した松田選手がピットアウトしていった。 上位陣が総てルーティンピットを終えた時点で、松田選手は2番手に付けていた。ただし、トップは山本左近選手、後方からは脇阪寿一選手が追い上げてきており、2台のスープラに挟まれての2位走行となっていた。 懸命のドライビングを続ける松田選手だったが、今回はチームの作戦から、ピットインの際にタイヤを2本のみ交換。交換しなかった方のタイヤがそろそろ音を上げ始めてくる。後方から猛追する脇阪選手も、それを知ってか、一層厳しくチャージするようになった。そして52周目、ヘアピンへのアプローチで脇阪選手がプッシュし、松田選手は文字通り"押し出され"てしまった。 何とか再スタートを切ることは出来、脇阪選手にはドライブスルーペナルティが課せられるが、グラベルに捕まったことで松田選手が失った時間が返ってくるはずもなかった。それでも松田選手は、最後まで集中力を途切れさせることなくドライビングを続け、13位で完走。少なくとも表彰台は確保できていたレースだけに、悔しさはひとしおだったが、マシンのポテンシャルが確認できたのは事実。次回こそ、表彰台に立って祝福を受ける2人の晴れ姿を見ることができそうだ。 |
|
●EPSON NAKAJIMA
RACING総監督 中嶋悟のコメント マシンの速さは予想どおり。ただ、スーパーラップの一件と決勝レースでのアクシデントは予想外でした。 スタッフが、ハードスケジュールで一生懸命頑張って、ここに来る前にシェイクダウンテストを済ませることができましたが、それでも本格的に走り込むのは今回が初めて。そんな状況で、トップタイムをマークしたドライバーと、マシンを仕上げたスタッフは、大いに評価して欲しいですね。 レース自体は不本意で悔しい結果に終わりましたが、マシンのポテンシャルは充分に確認することができました。 次回のもてぎは、ホンダ勢にとってはホームコース。 我がチームにとっては、昨年、唯一の優勝を飾ったコースでもあり、期待できると思っています。 皆様方には、これまで同様、我がEPSON NAKAJIMA RACINGに、ご声援いただけるよう、よろしくお願いします。 |
|
※次戦は、9月2日〜4日、栃木県ツインリンクもてぎで開催されます | |