大会名:GT LIVE USA - JGTC 2004 All-Star |
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完璧なレース展開で、200マイルレースはトップチェッカー
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GT LIVE USA オールスターはカリフォルニア州モンタナにある |
18日200マイルはオーバルコースを使用するロングコースで行われた。 |
ガレージからオーバルのピットまで長い距離があり、マシンの移動に一苦労。 |
200マイルレースはトップでチェッカーを受けるが。。 |
12月も後半に入り、街中では"年末商戦"も最後の売り尽くしセールへと代わっていった12月16〜19日、アメリカはカリフォルニア州のフォンタナ市にあるカリフォルニア・スピードウェイでは、GT
LIVE USAと銘打たれたJGTCのオールスター戦が開催された。 今シーズンの全日本GT選手権シリーズ(JGTC)は、すでに11月下旬に鈴鹿サーキットで最終戦を終え、シリーズも無事終了していたが、今回のオールスター戦は、そのシーズンで活躍したマシンと、ファンからの投票によって選ばれた人気チームがノミネートされて戦うもので、第5戦となったもてぎラウンドで優勝を飾った我がチームは、一次ノミネートとされていた。 今回の舞台となるカリフォルニア・スピードウェイは、1周=2マイル(約3.2km)のDシェイプと呼ばれるオーバルがメインコースだが、GTオールスターで使用するのはオーバルの一部にインフィールド部分を組み合わせた1周=2.3マイル(約3.7km)のロングコースと、インフィールド部分で普段はテストコースとして使用している1周=1.45マイル(約2.3km)のショートコース。 当初のスケジュールでは、ロングコースでは18日の土曜日に200マイル(約320km)のセミ耐久レースの公式予選と決勝レースが、ショートコースでは19日の日曜日に24分間の"超"スプリントが2レース予定されていた。 今年はEPSON NAKAJIMA RACING、EPSON NSXでシーズンを戦ってきた我がチームだが、シリーズ戦を終えて臨む今回の1戦は、フォーミュラ・ニッポンでもお馴染みとなったPIAAカラーで臨むこととなった。 マシンは一足早くカリフォルニア・スピードウェイに到着していたが、チームスタッフは14日の火曜日に日本を発って、時差の関係から、同じ14日火曜日の早朝にロサンゼルスに到着。 一日かけて時差ボケを調整した後、15日の水曜日にはサーキットに集合。まずはコンテナの梱包を解きガレージの設営、そしてマシンのメンテナンスなど多忙な1日を過ごすことになった。 12月も後半に入り、街中では"年末商戦"も最後の売り尽くしセールへと代わっていった12月16〜19日、アメリカはカリフォルニア州のフォンタナ市にあるカリフォルニア・スピードウェイでは、GT LIVE USAと銘打たれたJGTCのオールスター戦が開催された。 今シーズンの全日本GT選手権シリーズ(JGTC)は、すでに11月下旬に鈴鹿サーキットで最終戦を終え、シリーズも無事終了していたが、今回のオールスター戦は、そのシーズンで活躍したマシンと、ファンからの投票によって選ばれた人気チームがノミネートされて戦うもので、第5戦となったもてぎラウンドで優勝を飾った我がチームは、一次ノミネートとされていた。 今回の舞台となるカリフォルニア・スピードウェイは、1周=2マイル(約3.2km)のDシェイプと呼ばれるオーバルがメインコースだが、GTオールスターで使用するのはオーバルの一部にインフィールド部分を組み合わせた1周=2.3マイル(約3.7km)のロングコースと、インフィールド部分で普段はテストコースとして使用している1周=1.45マイル(約2.3km)のショートコース。 当初のスケジュールでは、ロングコースでは18日の土曜日に200マイル(約320km)のセミ耐久レースの公式予選と決勝レースが、ショートコースでは19日の日曜日に24分間の"超"スプリントが2レース予定されていた。 今年はEPSON NAKAJIMA RACING、EPSON NSXでシーズンを戦ってきた我がチームだが、シリーズ戦を終えて臨む今回の1戦は、フォーミュラ・ニッポンでもお馴染みとなったPIAAカラーで臨むこととなった。 マシンは一足早くカリフォルニア・スピードウェイに到着していたが、チームスタッフは14日の火曜日に日本を発って、時差の関係から、同じ14日火曜日の早朝にロサンゼルスに到着。 一日かけて時差ボケを調整した後、15日の水曜日にはサーキットに集合。まずはコンテナの梱包を解きガレージの設営、そしてマシンのメンテナンスなど多忙な1日を過ごすことになった。 走り始めとなったのは、16日の木曜日。ただしこの日はホンの足馴らし程度。午後4時前から1時間弱のスケジュールでショートコースを走った程度。だが、若いアンドレ・ロッテラー選手は早くも全開モードで、いきなりのトップタイムをマーク。チームとしては上々の滑り出しを見せることになった。 翌17日の金曜日からは、いよいよ本格走行に入り、ロングコースを使って午後1時半からと午後4時50分からの2セッション、合わせて約2時間半の公式練習が行われた。ここでもロッテラー選手は快調で、両セッションともに序盤はトップタイムを連発。 セッション後半にはライバルに追いつかれ、最終的には1台のフェアレディZにタイムを更新されるものの、総合2番手と、この日も速さを見せつけることになった。 今シーズンの序盤には、マシンの熟成で後れを取っていたNSX勢だが、シーズン後半に入って何とか持ち直し、もてぎでは我がチームが今季初の勝利を飾っていた。 今回の速さは、その流れを継承したもので、是非とも勝ってシーズンを終了したい、というのがチーム全員の、共通した想いだった。 18日の土曜日は、午後一番で公式予選が行われ、夕方、午後4時半には200マイルレースの決勝がスタートする。日没予定時刻はスタート直後の午後4時45分となっており、この200マイルレースは、GTでは初のナイトレースとなる。 午後1時半から始まった公式予選、先ずは30分間の混走セクションとなり、午後2時から10分間はGT300の専有時間、そして午後2時10分から10分間はGT500の専有時間、の計50分間で行われた。 シリーズ戦と同様に、アタッカーを務めたのはロッテラー選手。1分27秒台から26秒台、25秒台と快調にタイムを詰めてトップをキープした状態で混走のセクションを終えることになった。 GT300クラスのマシンが全開でタイムアタックを行っている10分間の間にタイヤ交換とガソリン量のチェックを行い、午後2時20分になると同時に、ロッテラー選手は脱兎のごとくピットを飛び出し、タイムアタックに出掛けていく。だが、彼の意気込みほどには、肝心な勝負所でタイムを詰めることが出来ない。藤井一三ディレクターの分析によると「気温と路面温度を考えてグリップの良いソフト(タイヤ)を選んだけれど、(オーバル部分では)グリップが良すぎて(抵抗が増え)、結局タイムロスしてしまった」とのこと。 それでも3列目/6番手のポジションは確保していたから、2回のピットインが義務づけられている今回は、充分に上位入賞も狙える、とチームのモチベーションは、決して途切れることはなかった。 事実、レースが始まってみると、PIAA NSXのペースは期待通りだった。スタート直後、オープニングラップのシケイン進入で前を行くZをパスしようと果敢に攻めたロッテラー選手だったが、これは適わずスピン。 ほぼクラス最後尾までポジションをダウンさ せてしまったが、その後は快調なペースで猛チャージ。ひとつ、またひとつと着実にポジションをアップしてきた。 初のオーバル部分を含むレース、そして初のナイトセッション、ということもあってか、10周を過ぎた頃からトラブル&アクシデントも多くなり、15周目にはセーフティカーがコースイン。 このタイミングを見計らってロッテラー選手はピットイン。ガソリン補給とタイヤ交換を終えて素早くピットアウトしていくが、あとでこのタイミングが問題となる。 実はレギュレーションでは義務づけられた2回のピットインは、スタートから15周を終えた後、とされていた。 つまり15周を終えるまでのピットインは、義務づけられたピットインとしてカウントされないのだ。しかもややこしいことに、通常のサーキットならば、周回数を判定するコントロールラインはピットの手前か全ピットの先にあり、この周回数に関する解釈はサーキット毎ではあるが一定している。 ところが、ここカリフォルニア・スピードウェイでは、オーバルコースではそれが一般的なようだが、ピットロードのほぼ中間にコントロールラインが設けられており、この解釈がどうなるのかが気になるところ。 藤井ディレクターはレース前のブリーフィングでこの件に関してオフィシャルに質問し、明確な回答を引き出していた。 つまり15周を終えたところでピットインし、ピットロードを過ぎれば15周を終了するから、コントロールラインより先にピットがある我がチームの場合、このピットインは(義務づけられたピットインとして)カウントされる、というのがオフィシャルの見解だった。 そして幸か不幸か、まさにそのタイミングでセーフティーカーがコースインし、15周を終えたところでピットロードに向かったロッテラー選手は、コントロールラインを越して(16周目に入った段階で)ピットインしている。 ロッテラー選手は力走を続け、全車がピットインを終えたところでトップに進出し、なおも快走を続けていた。 そしてレース終盤、ロッテラー選手が2回目のピットインし2番目のスティントを終了。松田選手に交替して最後のスティントに出ていったが、この時点で2番手以下とは大きな差がついており、PIAA NSXの優勝はほぼ確実。 松田選手は、追い上げてくるフェアレディZとの間隔をコントロールしながら周回を重ね、約3秒差でトップチェッカー。シーズン序盤戦の悔しさを跳ね返すような、見事な勝ちっぷりだった。 と思われたが、レース後に最初のピットインに関して主催者であるSCCAからは、最初のピットインは(義務づけられたピットインとしては)認められない、との解釈が下され、 PIAA NSXと3位チェッカーのスープラに対して60秒加算のペナルティが科せられることになり、1位と2位が逆転してしまった。 チームとしては、解釈をオフィシャルに確認しており、当然抗議を出すべく検討したが、SCCA主催でJAFが公認する通常のシリーズ戦とは勝手が違い、ルール的には抗議することも適わなかった。ただし、その経緯をシリーズを統括するGT-Aに抗議したところ、現時点では結果保留の状況となっている。いずれにしても後味の良くない200マイルレースとなった。 |
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