シリーズ名:2004年全日本GT選手権(JGTC) |
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シーズン総決算の1戦に2人のドライバーが果敢な走りを披露
チームも完璧なピットワークを見せ、5位入賞を果たす |
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GT最終戦は秋晴れの鈴鹿が舞台。 |
全7戦完走。6戦でポイントゲット。 500NSX勢ではトップのチームランキング7位となる。 |
走り始めの金曜日はロッテラー選手の23歳の誕生日。 |
雪が降ったのではありません。。。 |
紅葉前線も一気に南下、朝夕の冷え込みが一段と厳しくなった11月20〜21日、鈴鹿サーキットでは2004年全日本GT選手権(JGTC)のシリーズ第7戦が開催された。 9月のもてぎ戦では、我がチームが陣営の先陣を切る格好で初優勝を飾り、続くオートポリス戦では、大きなウェイトハンディに悩まされ、完走は果たしたものの、12位に止まりノーポイントに終わっていたから、ウェイトハンディが減った今回は、再度の上位入賞が期待されるところとなった。 金曜日の公開練習から、マシンのフィーリングは上々で、土曜日の予選から始まる"本番"に向け、まずは好感触をえることになった。 なお、この金曜日は、ロッテラー選手の23回目の誕生日。走行後にはピットでお祝いの小宴が設けられ、ドライバーやチームスタッフが、ひとときだけ、緊張感を解いてくつろぐ一幕もあった。 土曜日の公式予選は、雲ひとつない秋空の下、完全なドライコンディションとなった。 ロッテラー選手がアタッカーを担当し、6番手タイムをマーク。相棒の松田選手は、決勝でのドライセットを探しながら、自身も予選通過基準タイムをクリアーするために走行した。午前中、1回目のセッションでは、思っていた以上にアンダーステアが強かったようで、午後、2回目のセッションが始まるまでのインターバルに、スタッフはマシンを調整し直すことになるが、それが奏功し午後のセッションではロッテラー選手が大きくタイムを削って1分55秒776をマーク。 トップ3には少し水を空けられたものの、その後方での激戦を制する格好で4番手のグリッドを手に入れることになった。 決勝日となる日曜日も、前日同様、雲ひとつない秋晴れで明けた。朝一番のフリー走行でも、マシンの好調さは変わっておらず、予選同様4番手につける。タイム差から見れば、5番手以下のグループとは大きく水を空けており、2〜3番手と遜色ないタイムで、上位入賞から表彰台までも視野に捉えることができそうだった。 予定通り、午後2時にはローリングラップがスタートした。1周のローリングラップを終え、午後2時8分に正規のスタートが切って落とされたが、ロッテラー選手は絶妙のタイミングで加速し、ポジションをひとつアップ。 土屋武士、エリック・コマスの両選手に次ぐ3番手でオープニングラップを終えた。 だが、彼の後方から、予選3番手だったブノワ・トレルイエ選手が猛プッシュし、2周目のシケインでポジションが入れ替わり、ロッテラー選手は予選同様に4番手に引くことになった。予選結果からも容易に予測できたように、トップ3は明らか"別格"の速さを見せながら周回を重ねていく。 4番手のロッテラー選手は荒聖治選手を従えて先を急ぎ、6番手以下との差をじわじわと拡げていった。 この4位争いは、互いに絶対的なアドバンテージもなければビハインドもなく、一進一退の接近戦が続く。その状況が変化したのは20周近くなってから。 今回、我がチームはソフトタイヤを選んで予選から決勝に臨んでいたが、土曜日に比べて気温はともかく、路面温度が明らかに上昇、タイヤに厳しいコンディションとなっていた。ロッテラー選手からは、タイヤが少し厳しくなってきた、との無線が入り、チームではルーティンピットを21周終了時点に設定した。 だが、その21周目にロッテラー選手のペースががくっと落ち、数秒のタイムロスを喫してしまう。 ピットインしてきたマシンにはチームスタッフが大急ぎでガソリンを補給し、タイヤを交換するが、もちろん今度はハードを選んでいる。ピット作業を終えると、ロッテラー選手と交代した松田選手は勇躍ピットを後にしていく。 しかし、このインラップとガソリン補給、そしてアウトラップでライバルに比べると10数秒ものタイムロスがあり、上位陣が全車ルーティンピットを終えた段階で、EPSON NSXは5番手に、ひとつポジションダウンしてしまった。 変わった松田選手も、集中力を途切れさせることなく、最後の最後まで猛プッシュを続けたが、再逆転することは適わず、結局5位でチェッカー。 それでも、全7戦で完走し6回目のポイントゲットで、シーズンに有終の美を飾ることになった。 |
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●EPSON NAKAJIMA
RACING総監督 中嶋悟のコメント NSX勢には厳しいシーズンとなりましたが、全戦完走、うち6戦でポイントゲット、と内容的には充分評価に値するシーズンとなりました。もし、もう1周早くピットインしていたら、とかの思いはありますが、それはあくまでも結果論。 今日は、2人のドライバーはもちろんのこと、ピットのスタッフ全員が良い仕事をしてくれました。 ファンの皆様には、彼ら全員をほめてやって欲しい、と思います。ただ、悔しいことですが、トップ3の速さには追いつくことはできなかったのは事実です。この悔しさをバネに、来シーズンもまた、新たな挑戦を続けていきます。 皆様には、シーズンを通じて、我がEPSON NAKAJIMA RACINGに、ご声援いただき、ありがとうございました。引き続き、来シーズン以降も、ご声援をよろしくお願いします。 |
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※EPSON NAKAJIAM RACINGへの1年間の応援ありがとうございました。 | |