シリーズ名:2004年全日本GT選手権(JGTC) |
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初優勝で課せられたハンディウェイトに苦しみながらも
2人のドライバーは最後まで力走。12位完走を果たす |
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第5戦優勝で、50kgのウエイトハンディに加え、性能引き上げも1ランク引き下げられたEPSON NSX。 |
スタート前、不安定な空模様だったが、レース中は完全なドライ。 |
ピット作業、ドライビングとも今回も完璧だったが。。 |
大きなハンディを背負い、12位完走で今季初のノーポイント。 |
10月も下旬に入って一段と秋が深まってくる中、大分県にあるオートポリス・サーキットでは2004年全日本GT選手権(JGTC)のシリーズ第6戦が開催された。 NSX陣営を挙げての開発熟成が功を奏し、前戦のもてぎラウンドでは、我がチームが陣営の先頭を切る格好で、初優勝を飾ることになった。 しかし、初優勝を飾ったことにより、今回は50kgのウェイトハンディを課せられると同時に、性能引き上げも1ランク引き下げられてしまい、再び苦戦を余儀なくされそうだった。 金曜日の公開練習は、走り始めこそドライタイヤで走行できたが、すぐに雨足が酷くなって完全なレインコンディションとなる。事前テストを実施していなかった我がチームとしては、ドライコンディションでの走り込み不足は痛いところだったが、マシンのセットアップに関しては、すでにデータも充分であり、ドライ/ウェットどちらでも、すぐに対処できるよう準備を整えて公式予選が行われる土曜日を迎えることになった。 その土曜日の公式予選は曇り空の下、ドライコンディションで戦われることになった。 だが、コンディションの如何に関わらず、大きなハンディを背負った格好のEPSON NSXには、タフな週末となるのは明らか。いつものようにロッテラー選手がアタックを担当。 シャシーのセットでカバーしようと心がけたものの、午前中のセッションで11番手、各車のセットアップが進んだ午後のセッションではEPSON NSXも2秒近く自己ベストを短縮したものの、ポジション的にはひとつ後退。 結局、12番手グリッドからスタートすることになった。 日曜日も曇り空で明けた。土曜日以上に雲も厚く、いつ降り始めてもおかしくない空模様で、実際、ピットウォークが行われる頃には、小雨がぱらつくほどだった。 それでも、決勝スタートが近づくにつれて空は明るさを増し、雲間から薄日が射すまでになる。 もちろんコースはドライコンディションで、年に一度の九州ラウンドは、今年もまたホットなバトルが展開されることになった。 スタートを担当したのは、いつものようにロッテラー選手。 フォーメーションラップを終えた時点では隊列が整わず、さらに2周のローリングラップが続けられた後、周回数を65周から63周に短縮し、正式スタートが切られることになった。スタート直後の1コーナーで、上位陣に混乱があったようで、ロッテラー選手は一挙に7番手までポジションアップしてオープニングラップを終えた。 そして、そのポジションをキープしたまま序盤戦を戦っていったが、やはり混乱が納まってくると、ウェイトハンディが、まるでボディーブローのように効いてくる。 もちろんノーミスで、しかも目一杯のアグレッシブなドライビングを展開していったにもかかわらず、ロッテラー選手は少しずつポジションを下げてしまう。 レース展開を見計らいながら、チームは、折返し点よりも少し早めにロッテラー選手をピットインさせる。 ガソリン補給とタイヤ交換のルーティンワークも、最小限のタイムロスで終え、乗り換えた松田選手を素早くコースへ送り出す。 ここでも、何らミスのない完璧な仕事ぶりだ。それはまた、後半を受け持った松田選手も同様。 いつものようにノーミスで、いつも以上にアグレッシブな走りを見せた松田選手だったが、重いウエイトハンディを跳ね返すには至らず、結局12位でチェッカーを受けた。 |
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●EPSON NAKAJIMA
RACING総監督 中嶋悟のコメント 初優勝の前回とは一転、今回のレースではウェイトハンディに苦しめられ、今季初のノーポイントに終わってしまいました。でも、ドライバーもチームスタッフも、全員がノーミスでレースを終えたことで、チームとしてモチベーションを保っていることが証明できました。 残すは3週間後の最終戦、鈴鹿ラウンドのみ。シーズン締めくくりに相応しい、好勝負を展開できるよう、チームとして一丸で臨みます。 皆様には、引き続いて、我がEPSON NAKAJIMA RACINGに、ご声援いただけるよう、よろしくお願いします |
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※ 最終戦は11月19日〜21日三重県鈴鹿サーキットで開催されます | |