シリーズ名:2004年全日本GT選手権(JGTC)
大会名:JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA
距離:5.542km×54周
予選:6月18日 曇りのち晴れ(早朝にスコール)・観衆:未発表
決勝:6月19日 快晴 ・観衆:2万4270人(主催者発表)

猛暑とスコール、そして再びの酷暑!
タフなコンディションの中、粘り強い走りで9位入賞
決勝スタートは土曜日夕刻 午後5時20分。
気温は37℃。
暑さに苦しめられたNSX勢。
1周5.5kを越すサーキット、全54周の戦い。

コース上はタイヤゴムかすなどが散乱し、ラインを外すと全くグリップしない状態。

6月18〜19日、赤道直下のマレーシア、クアラルンプール郊外にあるセパン・インターナショナルサーキットで、2004年全日本GT選手権(JGTC)のシリーズ第3戦が開催された。
一足早く船便で送り込んでいたマシンや工具などがサーキットに搬入されたのは14日の月曜日で、梱包を解いたチームスタッフは普段のラウンドとは違って早々とピット設営などを済ませ、17日の木曜日に予定されていた特別スポーツ走行を待つことになった。
04年仕様NSXは、新たにターボチャージャーを装着。これまでは大きく後れを取っていたパワーウォーズでもライバルに立ち向かえるように、との判断だったが、ターボを装着したことで、マシンはまるでブランニューとなってしまい、開発や熟成に多くの時間が必要になってしまった。
しかしセパンに向けてNSX陣営では様々な改良パーツを用意していたから、健闘が期待されていた。
 だが、木曜日の公開練習から苦戦を余儀なくされてしまう。コンパクトなエンジンルームにターボを詰め込んだNSXの場合は、普段から熱の問題に頭を悩ませていたから、このセパンの猛暑が、余計に禍した格好だった。
金曜日の公式予選でトップとのタイム差は2秒弱まで詰めたものの、ポジション的には14番手となる。
 19日の土曜日は、マレーシアでは休日とされており、そのこともあって決勝は、JGTCとしては珍しく、この土曜日に開催されることになっている。
その決勝日の昼前にはフリー走行が行われたが、我がEPSON NSXは2分04秒台の中盤でコンスタントに周回。
タイムや順位はともかく、2人のドライバーはマシンのフィーリングには満足したようだった。
このフリー走行も含めて、土曜日は完全なドライコンディション。早朝から気温/路面温度とも急上昇し、フリー走行が始まる前には早くも気温は30℃を超え、路面温度は40℃近かった。
サポートイベントで何度も赤旗が出された影響で、レーススタートは予定より多少遅れて夕方の5時20分からとなる。
ただしこの時点でも気温は37℃! 路面温度も44℃と熱かったから、マシンやドライバーに対してタフなレースとなることは充分に予想された。
いつものようにロッテラーがスタートを担当するが、彼はオープニングラップの混乱に乗じて10番手までジャンプアップ。
2分04秒台のハイペースで5周ほど猛プッシュして、レースが落ち着きを取り戻す頃には12番手と、まずまずのポジションをキープすることになった。
そして24周目にルーティンワークのためにピットインするまで、猛暑の中をノーミスで走り切った。
 彼から交替した松田も、完璧な仕事ぶりだった。レースも後半になると気温や路面温度は急激に下がってくる。
もっともゴールした時点でも気温31℃/路面温度34℃と、国内でのレースの常識からは充分に熱いのだが…。
ともかく、温度に対しては少し厳しさは和らいだものの、コース上は、タイヤのゴムかすや、スピンしたマシンがコースサイドから持ち込んだ砂などが散乱。
ラインを1本外すと、全くグリップしなくなる状況となっていた。そんなタフなコンディションの中、松田は注意深いなかにもアグレッシブなドライビングを、チェッカーが振られるまで続け、9位のシングルでレースを終えることに成功した。
●EPSON NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント
9位の結果に満足するわけにはいきませんが、内容的には満点を付けられる内容でした。
2人のドライバーとチームスタッフは、完璧な仕事をしたと思います。残念ながら現時点では、マシンの速さにおいて、まだライバルに後れを取っているのは事実ですが、NSX陣営では一生懸命マシンを速くするように頑張っているので、1戦1戦、好い戦いが出来るようになると思います。チームも、これまで以上に一丸となって頑張っていきます。
皆様には、引き続いて、我がEPSON NAKAJIMA RACINGに、ご声援いただけるよう、よろしくお願いします。
※次戦は、7月16日〜18日、北海道十勝で開催されます


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