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シリーズ名:2004年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)
大会名:第8戦・ツインリンクもてぎ
距離:4.801km×55周
第11回公式合同テスト:10月22日 曇りのち晴れ・観衆: − 人( 未発表 )
予選 :10月23日 晴れのち曇り・観衆: 7,000人(主催者発表)
決勝 :10月24日 快晴のち晴れ・観衆:18,000人( 同 )
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速さと作戦で、序盤のミスを挽回したロッテラーが3位入賞!
オープニングラップの不運を跳ね返し、粘り強く走った小暮も9位完走
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好天の秋空の下、もてぎで第8戦が開催された。
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小暮選手は予選10位、決勝9位完走。 |
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ペナルティが科せられたロッテラーだが、3位表彰台となる。
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ドライバー、チームポイントともトップのままチャンピオン争いは最終戦鈴鹿へ。。
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国内各地に大きな爪痕を残した台風23号も去り、台風一過の好天に恵まれた10月23〜24日、栃木県にあるツインリンクもてぎでは全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)のシリーズ第8戦が開催された。
全9戦で争われるシリーズも大詰め。チャンピオン争いが佳境を迎えていたことに加えて、今回が関東圏内で開催される最終戦とあって、詰めかけたファンは、レース日和の終日、トップフォーミュラの迫真バトルに酔いしれることになった。
土曜日の公式予選は1回目が午前10時35分から、2回目が午後2時55分から。
ともに45分間のセッションで行われた。金曜日に比べると雲も少なくなったが、秋の気配を感じさせるかのように日射しは穏やかで、気温/路面温度ともに大きく上昇することもなく、1回目も2回目も、ほぼ似たようなコンディション。
結果的に勝負所は午後のセッション終盤となった。午前中に2番手のタイムをマークしていたロッテラー選手は、午後のセッションではコンマ4秒ほど自己ベストを更新したが、それ以上に更新したドライバーもあって4番手に後退してしまう。ただし、トップの脇阪寿一選手はともかく、2番手のリチャード・ライアン選手とのタイム差は僅かで、決勝への期待はますます膨らんでいった。
一方の小暮選手は、金曜日の公式合同テストと比べると、随分フィーリングは良くなったようで、朝のセッションから午後のセッションと大きくタイムアップ。ロッテラー選手からコンマ3秒差のタイムをマークした。
ただし、この辺りのグループは12台が、タイム差1秒弱の間でひしめき合う混戦ぶりで、5列目/10番手グリッドからのスタートを余儀なくされてしまった。
決勝レースが行われる日曜日は、雲ひとつない快晴で明けた。朝一番、午前8時50分から30分間に渡って行われたフリー走行でロッテラー選手は8番手、小暮選手も6番手まで進出する。
相変わらず脇阪選手が速かったものの、2番手以下は全くの僅差。、午後に行われる決勝レースが、より一層、激しい展開になるものと予想された。
ピットウォークを終え、セミファイナルのワンメイクレースを終えると、いよいよメーンイベント、FNのスタート進行が始まった。早朝に比べると、幾分雲が顔を見せるようになったが秋空は高く蒼く晴れ渡ったまま、午後2時半のフォーメーションスタートとなる。
2列目/3番手グリッドの井出有治選手が絶妙なスタートを見せ、3列目/5番手グリッドから、これも好ダッシュを見せたブノワ・トレルイエ選手がこれに続く。ロッテラー選手はポジションをふたつ下げ6番手で1コーナーにアプローチしていった一方の小暮選手は、ほぼポジションをキープしたまま2コーナーを立ち上がっていく。
今回のレースは幾つもの接近戦が繰り広げられる展開となりそうで、ロッテラー選手も6位のまま、数台が一団となってコントロールラインを通過し、2周目へと突入する。
一方、オープニングラップのダウンヒルストレートエンドでは、思わぬハプニングが起きた。
土屋武士選手が90度コーナーへのアプローチでスピン。直後につけていた小暮選手は、これを避けるためにアウト側にステアリングを切ったがたまらずオーバーラン。
グラベルベッドの外側を使い、何とかコースに復帰することは出来た小暮選手だったが、ほぼ最後尾までポジションを下げてしまった。だが、ここから小暮選手は猛チャージ。3周目にはその時点でのベストラップを叩き出す。
チームメイトのトレルイエ選手に援護される格好で井出選手がトップを快走。トレルイエ選手の直後には脇阪、ライアン、松田次生、ロッテラーの各選手が一団となって続く。
そんな展開に変化が見られたのは7周目の1コーナー。トレルイエ選手と、彼のインを刺した脇阪選手が接触して姿勢を乱し、両者ともにグラベルベッドに直行。その場でレースを終えることになった。
これで4番手に進出したロッテラー選手だったが、ジャンプスタートと判断され、ドライブスルーのペナルティが科せられてしまう。
10周を終えたところでドライブスルーペナルティを消化したロッテラー選手は、同じ頃にルーティンピットを行ったマシンも多く、ポジション的には4位で戦列に復帰したものの、トップを逃げる井出選手には大きな差を付けられてしまった。
しかし、前方がクリアになったことでロッテラー選手は勇躍ペースアップ。13周目には小暮選手がマークしていたベストラップを更新。
さらに1分39秒台のハイペースでコンスタントに周回を重ねていった。そしてレースもほぼ折返しとなる26周目にルーティンピットを行ったロッテラー選手は井出選手、ライアン選手に次ぐ3番手でレースに復帰。
28周目から4周に渡って、自己がマークしたレースのベストラップを立て続けに更新する韋駄天ぶりで、約8秒あったライアン選手との差を見る見る詰めていった。
そして35周目には彼の背後に食らいつくと、残り20周に渡ってテールtoノーズの超接近戦を繰り広げることになる。
だが、ここもてぎでは、ラップタイムに多少の差があっても、相手がミスをしない限り、簡単にはパッシング出来ない。
結局ポジションを換えることは適わず、コンマ3秒差で3位のチェッカーを受けたロッテラー選手だったが、ドライブスルーペナルティを跳ね返しての表彰台ゲットで、ポイントランキングでもトップをキープ。
ポイントリーダーとして最終戦…2週間後の鈴鹿に臨むことになった。
一方、ほぼ最後尾から猛チャージを続けた小暮選手は8周目にルーティンのピットイン。
これで文字通り最後尾からの追い上げとなったが、ガソリン無給油/タイヤ無交換の作戦を執った野田英樹選手が率いる一団に追いついてから後は、一気にペースダウンを余儀なくされてしまう。
これもパッシングポイントの少ないもてぎならではの展開だったが、最後の最後まで粘り強く、そしてノーミスで走り続け、9位完走を果たすことになった。
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■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
思わぬハプニングから作戦の妙、そしてドライバーの頑張り、とまさに悲喜こもごものレースとなりましたが、ロッテラー選手もPIAA NAKAJIMA
RACINGも、シリーズランキングトップを維持したまま最終戦を迎えることになりました。
シーズン当初に掲げていた『2人で5勝』の目標を達成することは適わなくなりましたが、2週間後の鈴鹿では、もうひとつの大きな目標である『ダブルタイトルの奪還』を目指し、そして開幕戦で成し得た1-2フィニッシュを再現するべく、チーム一丸となって頑張ります。
シーズンも残り1戦となりましたが、皆様方には、これまで同様、我がPIAA NAKAJIMA RACINGへのご声援をお願いします。
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※次戦は、11月5日〜7日三重県鈴鹿サーキットで開催されます。 |
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