シリーズ名:2004年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)
大会名:第7戦・セパン・インターナショナルサーキット
距離:5.542km×20周+27周
第10回公式合同テスト:9月17日 快晴 ・観衆: − 人( 未発表 )
予選 :9月18日 快晴 ・観衆: − 人( 未発表 )
決勝 :9月19日 曇り/雨のち晴れ・観衆:8,000人(主催者発表)

スタートダッシュでトップに躍り出たロッテラーが2勝目をマーク!
 不運なアクシデントを跳ね返し、粘り強く走った小暮も6位でポイントゲット

2スプリント制の第7戦。予選5位だったロッテラー選手はファーストスプリントのスタートで好ダッシュを決めトップに立つ。
2ヒートとも制し、ロッテラーは今季2勝目。
ドライバー、チームポイントともトップとなる。
今回のセパン・ラウンドは、FNが始まって以来初の海外ラウンドで、国内トップフォーミュラとしても初開催となった。
しかし、このセパン・サーキット自体は、これまでに何度かGTレースが開催されており、チームとしても初の公式戦開催となった2002年には優勝したことのある"ゲン"の良いサーキット。ただしドライバーにとっては対照的で、31号車をドライブするアンドレ・ロッテラー選手にとっては3ヶ月前にNSXでGT戦を戦ったばかりだが、32号車の小暮卓史選手にとっては、これが全く初めての走行。
そんなこともあって、ロッテラー選手は、他チームのドライバーと同様に木曜日に現地入りすることになったが、小暮選手はチームスタッフに帯同して火曜日にマレーシアに入り、走行が始まる金曜までに何度か、レンタカーを使って走行し、コースを慣熟するところから始めることになった。
 公式予選が行われた土曜日は、朝から気温が上昇。1回目のセッションが始まる午前11時には早くも気温は30℃を超え、路面温度も44℃と、国内で言えば夏のレースのようなコンディションとなる。
このセッションではロッテラー選手が5番手、小暮選手も6番手と、まずまずのポジションにつける。金曜日の状況から、マシンが走る度にタイヤのラバーが乗ってコースコンディションが良くなることも考えられ、勝負所が午前か午後かは迷うところ。
チームでは4セットのタイヤを、午前と午後に、それぞれ2本ずつ投入する作戦を執っていたが、結果的には、開始時点で気温36℃/路面温度53℃まで上昇した午後のセッションで、ほぼ全員のドライバーがタイムアップ。ロッテラー選手は自己ベストをコンマ4秒詰めたが午前と同様の5番手、コンマ2秒しか詰められなかった小暮選手は8番手まで後退してしまった。
それでも、ここセパン・サーキットはパッシングポイントが多いコース。しかも2スプリント制でスタートも2回あり、ともに上位進出が期待されるところだ。 
土曜日までの全走行セッションが高温/ドライだったのとは一転、日曜は朝一番のフリー走行からコンディションが目まぐるしく変化する一日となった。
フリー走行は天気雨でセッション後半は小止みになってウエットからハーフウェットに変わっていく。このセッションでロッテラー選手は2番手、小暮選手は4番手と上々の速さを見せる。
その後雨は上がり、午前11時スタートのファーストスプリントまでには完全なドライコンディションとなる。
このファーストスプリントでは、ロッテラー選手が目の覚めるような好ダッシュを披露する。5番手グリッドから上位陣を、中央突破する格好で1コーナーまでにはトップに立つことに成功。ポールポジションからスタートしたベテランの服部尚貴選手と一進一退の攻防戦を繰り広げながらも、最後まで隙を与えず20周のスプリントをトップのまま走りきった。
一方の小暮選手も、スタートでポジションをひとつ落としたものの、すぐにグリッドと同じ8番手に復帰、以後も粘り強い走りでポジションアップし7位で走り終えた。
最後の勝負は午後2時スタートのファイナルスプリントだが、ピットウォークの途中から、パラパラと落ち始めていた小雨が本降りとなり、スタート時点では完全なウェットコンディションに変わっていた。
ポールポジションからスタートのロッテラー選手は、ここでも好スタートを切り楽々トップで1コーナーにアプローチしていく。オープニングラップを終えた時点で2番手の服部選手に2秒強のリードを築いていたロッテラー選手は以後もベストラップを更新し続けながら独走。最終的に2位に30秒以上もの大差を付ける完勝だった。
 一方、7番手スタートの小暮選手も好ダッシュ。1コーナーにアプローチしていく時点では5番手辺りまでポジションをアップしていた。しかし、その直後に後方からプッシングされてスピン。ほぼ最後尾まで後退してしまった。
マシンの挙動もオーバーステアが酷くなってしまったが、それでも小暮選手は目一杯の力走を続ける。コンディションは酷く、コースのあちこちでハプニングが続出する中、ステディな走行を続けた小暮選手は、その度にポジションアップ。
後半になってコースが少しずつ乾いて行くに従ってペースもアップ、ラスト2ラップは2分10秒台(これはロッテラー選手のベストタイムを1秒近く上回る好タイムだった)を連発。7位でチェッカーを受けたがペナルティで降着するドライバーが出て結局6位入賞。
最後まで諦めずに走った結果、1ポイントの思わぬボーナスを得ることになった。

■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
FN初開催となったセパンで、記念すべき勝利を得ることが出来ました。
シーズン開幕前に、ロッテラー選手と小暮選手の2人でシーズン5勝を宣言していましたが、ロッテラー選手が、2戦を残す時点でチームに3勝目をもたらしてくれ、ポイントランキングでのトップをキープすると同時に目標達成の可能性を繋ぐことも出来ました。
小暮選手は不運なアクシデントもありましたが、最後まで走りきることで、貴重な経験を積み、大きな自身に繋がったと思います。
残る2戦、チームとしては全力を尽くして頑張っていきます。
皆様方には、これまでと同様に、我がPIAA NAKAJIMA RACINGへのご声援をお願いします。

※次戦は、10月22日〜24日栃木県ツインリンクもてぎで開催されます。



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