<シリーズ名>2009年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)
<大会名>第6戦・ツインリンクもてぎ
<距離>4.801km×52周
<予選>8月8日 曇り・観客動員数 9,500名(主催者発表)
<決勝>8月9日 曇り・観客動員数 20,500名(主催者発表)

ロイックが2位表彰台でランキングトップをキープ。
ペナルティで後退した小暮も6位まで追い上げ3戦連続ダブル入賞

31 Loic DUVAL

予選 2位 決勝2位

32 小暮卓史 予選1位 決勝6位
鈴鹿に続き、予選1-2。ポールは小暮選手。

各スポンサーロゴが順番にサイドポンツーンを彩ることに。
Rd.6はEPSON。

決勝前、落ち着いていた小暮選手だが、スタートで痛恨のフライング。ペナルティで最後尾に落ちるも6位フィニッシュ。

トップ3はアンドレ、ロイック、ブノワの3人。

 日本のフォーミュラカテゴリー最高峰に位置するフォーミュラ・ニッポン(FN)もシーズンの折り返し地点を過ぎ、夏休み真っただ中の8月8〜9日に第6戦がツインリンクもてぎで行われた。当日は「Enjoy Honda」イベントも開催されており、サーキットは多くの子供たちでにぎわった。

 ここまで5戦4勝、ポールポジションも4戦連続で獲得しているNAKAJIMA RACING。ここもてぎも第3戦で小暮卓史がポールtoウィンを達成、ロイック・デュバルも小暮に負けない速さを見せており、今回は前戦・鈴鹿に引き続いての1-2フィニッシュが期待された。土曜日午前中のフリー走行ではロイックが2位以下に1秒近い差をつけてトップタイムをマーク。「最後のアタックで他車に引っ掛かってしまって」という小暮も2番手につけ、レースウィーク最初のセッションから1-2体制を築いた。

 予選セッションもここ数戦と同様に、チームメイト同士のポールポジション争いとなった。
まずはQ1、2台ともに中古タイヤでアタックを開始すると、小暮がトップタイムをマーク、続いてアタックしたロイックが小暮のタイムを上回りトップを奪取。新品タイヤでのアタックをすることなくトップ2でQ1をクリアーした。
 続くQ2では、ロイックが4本とも新品タイヤでアタックを開始したのに対し、小暮は前回のもてぎで成功させた「フロントタイヤを先に温めておく作戦」を実行。小暮の作戦は成功し、それまでロイックが記録していたトップタイムをコンマ1秒上回り逆転でQ2をクリアーした。
ポールポジションを決めるQ3では、小暮がスペシャルアタックを披露。唯一1分34秒を切るタイムをマークし堂々のポールポジションを獲得した。ロイックもチームメイトには敗れたものの、3位以下をコンマ6秒突き放しての2位。鈴鹿に引き続きNAKAJIMA RACINGの2台が最前列を独占する結果となった。

 決勝日は朝からどんよりとした曇り空が広がった。一部では雨もぱらついたが、決勝レースはほとんどドライコンディションでスタートした。ポールポジションから好スタートを決めた小暮はトップで1コーナーへ。一方のロイックはスタートから3コーナーまでで3位以下に飲み込まれる形でポジションダウン。5コーナーまでになんとか3位まで巻き返し、小暮がトップ、ロイックが3位でオープニングラップを終える。
ところが、好スタートに見えた小暮にジャンプスタートの判定が下った。レッドシグナル点灯中ほんのわずかにマシンが転がってしまったのだ。実は小暮の横からスタートしたロイックも、視界の隅に小暮のマシンが若干動いたのをとらえ、スタートのタイミングを逃してしまいポジションを落としてしまっていた。
小暮は3周を終えてドライビングスルーのペナルティを消化、最後尾から追い上げる形になった。が、追い抜きが難しいコースレイアウトのもてぎでは、背後まで迫ることができてもなかなか抜くまでに至らない。
そこでチームは小暮を早めにピットインさせ、単独走行の状態で追い上げる作戦をとることに。13周を終えて小暮がピットイン。25.6秒の作業時間でコースに復帰した。単独走行状態のなか好ペースで周回を重ねた小暮は、全車がピットインを終えた時点で7位に浮上。さらに終盤マシントラブルで前のマシンがストップしたことで、6位でのフィニッシュとなった。
序盤に小暮が後退したことで自動的に2位に上がったロイックは1秒以内の差でトップを追い続けていたが、予選までは他チームに1秒以上の差をつけていたロイックのマシンでも、なかなかトップのマシンを抜くことができない。
レースも中盤を過ぎ、チームは29周を終えてロイックにピットインの指示。偶然にもトップのマシンと同じタイミングでのピットインとなり、勝負はピット作業へと持ち込まれた。が、ガソリンの補給量の違いで作業時間が4秒ほど相手に対して長く、ピットでの順位交代はならず。コースへと復帰した時点でのタイム差は7秒に広がっていた。コース復帰後すぐは単独走行状態だったこともあり、ロイックは一気に4秒までその差を詰めたが、やはり抜くことはできず、2位のままでチェッカーを受けた。ポイントランキング2位のブノワ・トレルイエ選手が3位表彰台を獲得したが、依然としてロイックがランキングトップをキープ。チームタイトル争いでは2位に22ポイントの差をつけており、次戦・オートポリスラウンドで7年ぶりのチームタイトルが決まる可能性がでてきた。

■ NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
予選や車の速さを見れば非常にうちの2台が好調なのは分かっていましたが、今日は2台ともスタートのミスに尽きますね。やはりここは後ろに回ってしまうとなかなか抜けないですからね。
他のチームに対して1〜2秒速いはずのロイックも小暮も、結局は抜けずに終わってしまいましたから。スタートが全てでした。


次戦は9月29-30日大分県オートポリスで開催されます。



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