Report レースリポート
第8戦 鈴鹿サーキット
会場:鈴鹿サーキット
日付:2024年11月9日(土)
天候:晴
観客動員数 : 16,000人
予選結果:
#64 山本尚貴:6位
#65 佐藤蓮:3位
決勝結果:
#64 山本尚貴:7位
#65 佐藤蓮:リタイア
山本がSUPER FORMULA卒業を発表。最後の2戦に大きな注目が集まる。
いよいよ最終大会を迎えるSUPER FORMULAは、前回大会に続き2レース制で行なわれ、土曜に第8戦の、日曜に第9戦の予選と決勝が行なわれる。第7戦では2台揃ってポイントを落とし、チームにとってはこの最終大会では今シーズンの集大成を見せるレースをしたいところ。なお、3度の年間チャンピオンを獲得し、2021年からNAKAJIMA RACINGに所属する山本尚貴が、この大会をもってSUPER FORMULAを卒業することが発表されており、最後のこの2戦に大きな注目が集まる。
土曜日は快晴で第8戦の公式予選が始まる頃には気温15℃というコンディション。Q1はAグループの山本は2番手でQ1通過、Bグループの佐藤はアタック中に赤旗が出るアクシデントが発生したものの、冷静に残り3分という時間でアタックを行ない3番手でQ2へ進出を決めた。Q2では山本が6番手、佐藤が3番手とそれぞれ上位グリッドから決勝を戦うことになった。
31周回の決勝は予定より10分遅れでスタートを切る。スタートでフロントローのマシンにトラブルがあり、それぞれ1つずつポジションを上げてオープニングラップを終える。5周目に山本は1つポジションを落とすが、ペースが上がらないなかでも懸命に周回していく。順調に走行していた佐藤は11周目にピットインを行なったが、ピットを離れたところで左のリアタイヤが外れてしまい、マシンを降りることに。一方の山本は佐藤の翌周にピットイン、タイヤ交換を終え15番手でコースに戻る。そこからセーフティカーが2回入るアクシデントがあったが、徐々にポジションを戻し7位フィニッシュとなり、ポイントを獲得した。
総監督 中嶋 悟コメント
「予選は2人とも頑張っていいポジションを得ることができました。決勝では、佐藤はいい走りをしていたところ、ピット作業ミスでレースを終えてしまいました。山本については、ピットのタイミングで数台に前にいかれてしまい悔しい結果となりました。明日が今シーズン最後のレースになるので、誰も悔いが残らないレースになるよう全員でベストを尽くしたいです。」
監督 伊沢 拓也コメント
「佐藤選手はフリー走行の流れから予選に向けて良くなっていく方向でした。赤旗が出たことも僕たちにとってはいい風が吹いたし、Q2でもいい走りで3番グリッドを獲得してくれました。レースも落ち着いて進めていた中で、彼にとってはおそらく今年一番いい流れだっただけに、チーム側の作業ミスでリタイアという結果になってしまったことは、監督として本当に申し訳なく思っています。ドライバーの先輩としては、こういう場面はやっぱり出てくるので、気持ちを切り替え、明日は今日以上に集中してレースに臨む、そういう切り替えができたらいいなと思っています。山本選手に関しては、レースペースが想定より厳しく序盤に少しポジションを落としてしまい、ピットのタイミングも結果的には順位を下げる形になったので、その判断はチームとしては失敗だったと反省しています。2台揃って予選ではいい状態だったので、気持ちよく終えられるシーズン最終戦にしたいです。」
#64 山本尚貴選手コメント
「昨日のフリープラクティスはトップで終えることができましたが、あの時のラップタイムと比べて予選では1秒近くタイムが上がりました。フリープラクティスの結果が良かっただけに身動きが取れなかった部分もあり、6番手でチームメイトにも負けてしまい悔しさはありましたが、決勝で追い上げられるポジションではあったので切り替えて頑張りました。ただ決勝も劣勢で、ずっと耐えるレースになってしまいました。チームメイトもピットでのアクシデントがあったし、自分もポジションを落としてしまったので、今日はチームとしてはあまりいい日にはなりませんでしたが、明日はシーズン最終戦で、僕自身も最後のレースになるので、最後はやり切って悔いなく、気持ちよく終えたいです。いつも通りの状態でレースに臨むことを心掛けてはいましたが、今までにないぐらい強くて温かい応援の力をたくさん感じて、頑張る活力になりました。明日は僕も感情が溢れてしまうと思いますが、走り出したらやっぱり行くしかないし、いつも通り「いいレースをしたい」という、今はもうそれだけです。明日はチームのみんなといい仕事をして、笑顔で終えられたら最高です。」
#65 佐藤蓮選手コメント
「スタートで1つポジションを上げた後、トップにはついていけませんでしたが3番手の牧野選手とのギャップは広げることができて、彼にリアクションする形でピットに入ったのですが、ピット作業でミスがあり、リタイアになりました。上位で走るレースが今季は少なく、開幕戦の鈴鹿と前戦の富士ぐらいで、そういった位置で戦う中での緊張感は、ドライバーはもちろんチームのメカニックにも生まれるものです。常にその位置にいることでそういった緊張感のなかで戦えるようになるし、ミスもなくなってくると思うので、チームともよく話し合い、明日に向けて準備して、最終戦を優勝で終えられるように頑張ります。」