Report レースリポート
第4戦 オートポリス
会場:オートポリス
日付:2023年5月20日(土)
天候:晴
予選結果:
#64 山本尚貴:13位
#65 佐藤蓮:11位
観客動員数 : 3,700人
フリー走行で良い走りをみせ期待が高まるも、
予選までにコンディションが変わり、マシンの状況が一変。
第3戦の鈴鹿大会から約1ヶ月のインターバルを経て迎えた第4戦は、九州大会inオートポリスとしてSUPER FORMULA唯一の九州での一戦となる。TCS NAKAJIMA RACINGの2台は、ノーポイントで終えた前戦を踏まえ、ここまでの課題を洗い出して、このレースへ向けた準備を行なって九州に乗り込んだ。
搬入日のオートポリスは天候が悪く、雨で霧が立ち込める天候で、予選日の朝もそれが少し残るかたちとなったが、公式予選が始まる頃には青空が広がり気温も上昇した。14時30分に公式予選Q1がスタート。Aグループ出走の山本尚貴は、1分27秒481をマークして7番手、惜しくもQ2進出を果たせずに予選を終える。続くBグループ出走の佐藤蓮はアタックに入ったところで他のマシンのアクシデントで赤旗となる。残り3分で再開され、佐藤は1分27秒791で6番手タイムとなりQ1を突破する。Q2では、1分27秒092でQ1のタイムは更新したが11番手となった。
総監督 中嶋 悟コメント
「午前中のフリー走行は2台とも調子が良かったのですが、午後になってコンディションがガラッと変わったことで、マシンの状況も一変してしまったようです。明日に向けてしっかりと整えて挽回、といきたいですね。」
監督 伊沢 拓也コメント
「フリー走行の結果がまずまず良かったので期待しましたが、予選のコンディションに合っていなかったというか、自分たちの予想していた方と違うほうになってしまい、山本選手はQ2に進出できず、佐藤選手もQ2には進みましたが最終的には2台が似たような位置に収まってしまいました。予選に対して自分たちの力がなかったのは非常に残念で悔しいです。ここはタイヤに厳しいサーキットなので明日はチャンスがたくさんあると思います。上位を狙えないポジションではないので、2台揃って表彰台争いができるよう、決勝に向けていろいろと考えていきたいと思います。」
#64 山本尚貴選手コメント
「残念です。朝は調子が良かったので、予選に向けてはそれほど大きい変更もせず、気温と路面温度が上がったことに対しての補正とアジャストをして臨みました。周りでクラッシュしているクルマもいましたし、僕も同じような状況にはいたので、どのクルマも朝からコンディションが変わった分コントロールが難しかった中で、運転も少しうまくいかず、合わせこみも少し足りませんでした。Q1を突破できない予選が続いていてもどかしいですが、そこを何とか打破していくのがドライバーの仕事です。明日は切り替えて一つでも上でゴールできるように頑張ります。」
#65 佐藤蓮選手コメント
「Q1は、アタックしているところに赤旗が出てしまいました。いったんピットに戻ることになりましたが、使えるニュータイヤもあと1セットしかなかったので、セッションが再開した後もそのままのタイヤで行くしか手段はありませんでした。何とか通過できればいいなという感じだったので、ギリギリQ1を突破できたのは良かったです。ただ、Q1からQ2へのアジャスト、公式練習からのバランスの違いにすごく悩まされて、コースにとどまるのがやっとという状況でした。他も似たような状況だったと思いますが、そういう中でうまくセットアップを煮詰めることができなかったのが反省点です。明日もフリープラクティスは少し涼しくて、決勝は温度が上がってくるというコンディションになると思うので、そういったところを見越してセットアップを進めていく必要があると思っています。」
日付:2023年5月21日(日)
天候:晴
決勝結果:
#64 山本尚貴:9位
#65 佐藤蓮:7位
観客動員数 : 6,000人
レースプランが上手くはまり、徐々にポジションを上げ2台揃ってポイント獲得!
決勝日は朝から快晴に恵まれた。初夏を思わせるような青空のもと、午後3時に41周の決勝レースがスタート。13番スタートの山本はポジションを落とし17番手で、11番スタートの佐藤はそのままの順位で1周目を終える。大きな順位の動きがないまま、2台はタイヤ交換が可能なタイミングになると、先に山本が10周目を終えたところでピットインを行ない、タイヤ交換を終えてコースに戻る。その2周後に佐藤もピットインしてタイヤ交換を終える。山本18番手、佐藤は17番手で周回をしていく中でピットインを行なうマシンがあり、徐々にポジションを上げていく。
半分の20周を終える頃には山本16番手、佐藤は15番手に。2台は一歩一歩確実に順位を上げ、30周頃には他車のアクシデントでセーフティーカーが導入、再開された34周目には山本は9番手、佐藤は6番手にまでポジションアップ。山本はそのまま9位で、タイヤ交換を遅らせたマシンが後方から迫り、1つポジションを落とした佐藤は7位でチェッカーを受けた。TCS NAKAJIMA RACING としては第1戦以来の2台揃ってのポイント獲得となった。
総監督 中嶋 悟コメント
「予選は残念でしたが、決勝はドライバーもチームもいい仕事をしたと思います。立てたプランがよく、2台揃ってポイントを獲ることができました。次戦は予選からもっと前にいけるよう力を尽くしたいと思います。今回もたくさんのご声援をありがとうございました。」
監督 伊沢 拓也コメント
「2台揃ってポイント圏内でゴールすることができました。スタート位置を考えても、チーム全体が今持てる力をすべて出し切った結果で良かったと思います。しかし、まだまだ足りていないところもたくさんありますし、クルマとしてもレベルアップしなければならないと感じた一戦になったので、ホッとした部分もありますが最終的には悔しさの残るレースになりました。次戦、さらに上を目指して頑張ります。」
#64 山本尚貴選手コメント
「スタートは動き出しが良かったものの、ホイールスピンしてしまいました。今回は練習でもスタートがうまく決まらず、いろいろと調整してみましたが、決勝でもうまくいかず、ポジションを落としてしまいました。走り出してからは、前に詰まってペースが良くなかったので、チームと相談してミニマムでピットに入ることにしました。佐藤選手はピットインを引っ張ると聞いたので、それなら2台で戦略を分けた方がいいとも考えました。タイヤ交換した直後のペースが良かったことでかなり稼ぐことができて、また接触でいなくなったマシンもあったので、気づいたら10番手まで順位を上げることができていました。無線でやり取りして、早い段階でミニマムピットを決断できたのが良かったと考えています。ここまでポイントが獲れないレースが続いていたので、9位とはいえポイントを獲得することができたのはホッとしています。ポイントを獲ることで次に進められることもありますし、2台揃って入賞できたので、さらに上に行けるよう、しっかりと今回の反省を生かしていきたいです。次のSUGOもこのクルマでは走ったことのないサーキットですが、佐藤選手やチームのみんなと力を合わせて、今度は2台揃ってもっと上の順位でゴールしたいです。」
#65 佐藤蓮選手コメント
「昨日からいろいろと対策を講じた結果、クルマはすごく調子が良くなっていて、今朝のフリープラクティス2はトップタイムで終えることができました。決勝に向けてもその調子を維持するよう、あまり変えずに臨んだ結果、レースでもペースが良かったです。ただ前のマシンに引っかかってしまうことも多く、当初はタイヤ交換を引っ張る作戦を考えていましたが、ミニマム交換を採るチームが想像以上に少なかったこともあって、早めのピットインに戦略を変えることにしました。タイヤを換えた後のペースも良くて、アンダーカットできたので、いい戦略をとってくれたチームに感謝しています。この週末は走り出しのフリープラクティス1の調子の良さを途中で崩してしまいましたが、最終的に取り戻すことができました。予選で前に行けなかったことが残念ですが、そういった部分も踏まえて次戦のSUGOはしっかり戦っていきたいと思います。」
※次戦は6月17日・18日にスポーツランドSUGOで行なわれます。