Report レースリポート
第7戦 鈴鹿サーキット
会場:鈴鹿サーキット
日付:2012年11月3日(土)
天候:曇り
予選結果:
#31 中嶋大祐:Race1:12位/Race2:12位
#32 小暮卓史:Race1:6位/Race2:5位
観客動員数 : 12,000人
小暮は上位グリッドから表彰台を狙い、大祐は中盤からの巻き返しを誓う
いよいよ最終戦を迎えたフォーミュラ・ニッポン。今大会はスプリントの2レース制で行われ、迫力あるスタートや手に汗握る攻防が2度楽しめ、タイトル争いも最後の最後までわからない特別ポイント制となる。好調の兆しが見えてきたNAKAJIMA RACINGだが、なかなか結果が残せず苦戦を強いられているので、来シーズンに繋げる速さとチームワークを見せたいところ。
曇り空のなか始まった予選日。朝のフリー走行を大祐7番手、小暮はトップタイムで終えることになり、順調に予選に向けたセッティングの確認を行った。そして、13時30分から公式予選が開始。今回の予選もノックアウト方式で行われた。ノックアウト方式の予選とは、Q1は全18台が出走し、上位13台がQ2へ進出。これの上位8台がQ3へ進出し、最終的にグリッドが決定する。
尚、今大会は2レース制で、Q1の結果でRace1のグリッドが、Q3までの総合結果でRace2のグリッドが決められる。
まず小暮は6番手、大祐12番手でQ1を突破。続いて行われたQ2は、小暮が4番手でQ3へ進出を果たす。一方の大祐は12番手で残念ながらここで予選を終えることに。 そして、Q3に進出した小暮は、上位と僅差の5番手タイムを記録し、明日の決勝を迎える。
よってRace1は大祐12番グリッド、小暮6番グリッドから、Race2は大祐12番グリッド、小暮5番グリッドからのスタートとなる。
チームディレクター 藤井 一三コメント
「寒いコンディションのなか、今季1番のよいフィーリングで公式練習を終え、ノックダウンのQFへ臨んだのですが、残念ながら大祐はQ3へ進むことができませんでした。一方の小暮は、やっとマシンのセットアップがよい方に進み、満足とは言えませんがいい流れだと思います。明日は2回もレースがあります。大変ですが、笑って終われるように頑張ります。」
#31 中嶋 大祐選手コメント
「これまで鈴鹿ではマシンバランスに苦しんでいたのですが、今回はだいぶ良くなり気持ち良く走ることが出来ました。予選では思い切りプッシュすることが出来ましたが、細かい部分で少しずつまとめきることが出来ず両レースとも12番手グリッドとなってしまいました。12番手という結果は非常に残念ですが、本当に僅かの差の中での結果ですので気持ちを切り替えて明日は挽回出来るように頑張ります。」
#32 小暮 卓史選手コメント
「走り始めから車のバランスがよく、菅生に続いて好感触を得ていました。フリー走行では、微調整を繰り返しながら、ニュータイヤでトップタイムを出すことができたので、進んでいる方向性は間違っていなかったと確認できました。
予選においては朝の状態から妥協しなければならない点と攻めていく点で、双方のバランスをとるのに悩みました。あとから振り返れば余裕があった部分もあったので、タイム差から見ても非常に悔しい結果ですが、十分優勝を狙えるポジションですし、マシンのポテンシャルも期待が持てるので、自分は最終戦にふさわしい最高の走りをしたいと思います。」
会場:鈴鹿サーキット
日付:2012年11月4日(日)
天候:晴れ
決勝結果:
#31 中嶋大祐:Race1:10位/Race2:11位
#32 小暮卓史:Race1:6位/Race2:4位
観客動員数 : 14,000人
あと一歩およばず表彰台を逃すも、NAKAJIMA RACINGらしさを見せて最終戦を終える
昨日に続き曇りがちの寒いコンディションとなった決勝日。10:20からRace1が、14:30からRace2が行われた。
通常のスタート進行を終え、Race1がスタート。12番グリッドからスタートした大祐は前方のマシンのエンジンストールによりポジションを1つ上げて11位を走行する。ゴール直前に前のマシンがスロー走行となり、ここでも順位を1つ上げて10位でチェッカー。
一方6番グリッドからのスタートとなった小暮は、スタートを上手くこなし順位キープでレースを展開していく。20周というスプリントでピット作業の義務もないこのレースは上位陣も順調にレースを展開していき、そのままの6位でRace1を終えることになった。
続くRace2は28周回で、タイヤ交換義務のあるレース。12番手スタートの大祐は早々に1周目にピットイン、タイヤ交換を行う。14位でコースに復帰し、前を必死に追いかける。その後は他のマシンのリタイアなどにより順位が入れ替わり、11位でチェッカーを受ける。
5番手スタートの小暮は抜群のスタートを決め、順位を1つ上げる。次々とピットインしていく中、小暮の作戦は中盤まで引っ張り、タイヤ交換と給油を行う予定で、猛プッシュをしながら一時はトップを走行。15周目に予定通りピットインを行い、4位でコースに復帰。その後、前車を猛追するも抜くには至らず僅差の4位で最終戦を終えた。
チームディレクター 藤井 一三コメント
「大祐も小暮も作戦はうまくいったと思いますが、大祐は遅いマシンに引っかかりポジションアップができませんでした。小暮も作戦通りうまくことが運んだのですが、やはりトップグループのスピードも速く、簡単にはパスできず、あと一歩のところで表彰台を逃してしまいました。最後にNAKAJIMA RACINGらしいレースができたと思います。1年間、応援ありがとうございました。」
#31 中嶋 大祐選手コメント
「Race1はずっとこう着状態となり、他車の脱落以外にポジションの動きはなく難しいレースとなりました。しかし、マシンのセッティングに関してヒントになる部分がありRace2に向けて収穫を得ることが出来ました。
Race2では予定通り1周目の終わりにタイヤ交換を行い、作戦は思い通りに進んでいたのですが、スタートでストールをした金石選手が目の前にきてしまい、ここで大きなタイムロスをしてしまいました。10周以上ずっと後ろにつけていたのですが、オーバーテイクを成功させることは出来ませんでした。金石選手が中盤にピットへ入ってからはかなり良いペースで走ることが出来たので、ここでのタイムロスが結果に大きく響いてしまいました。タイヤ交換を終えた段階で自分の後ろを走っていた大嶋選手が最終的に7位となったことを考えると非常に悔しいです。
今回結果は付いてきませんでしたが、かなりレベルアップした戦いが出来たと思います。苦しいシーズンではありましたが、今はチーム内の雰囲気も良いですし、まだ残っているJAFグランプリを精一杯頑張って満足のいく結果を残せるようにしたいです。」
#32 小暮 卓史選手コメント
「Race1は、スタートから無難にうまくいって前車を追うかたちで序盤へ進みました。マシンのバランスは極端に悪くはないものの6位と順位キープで終了し、悔しい気持ちでした。Race2は、Race1を踏まえたセッティングを施し、チームはチャレンジングな作戦を選択し、僕としても楽しみなレーススタートとなりました。スタートで1台をパスし、序盤にさらにリタイアのマシンがあり3番手を走行しました。ガソリンが軽い分、ペースもよく周回を重ねていくことができました。前車を追いかけるかたちでパッシングも試みましたが、抜くには至らず4位というかたちでシーズンを締めくくりました。
今回はマシンのポテンシャルの向上を体感できたことが何より嬉しかったです。今シーズンは今までにないぐらい速さが得られず苦しみましたが、目に見えるかたちでマシンも良くなり、速さという結果になったことで、僕にとってもチームにとっても収穫だったと思います。来シーズンはさらにマシンを突き詰め、僕本来の速さを取り戻したいと思います。」
総監督 中嶋 悟コメント
「やっとトップグループの後ろ姿が見えてきて、来シーズンに繋げることができたレースだったと思います。小暮も大祐も必死で前に食らいついていき、チームも久しぶりにNAKAJIMA RACINGらしいピット作業ができたと思います。もう少し早い段階であれば、と悔やむ部分もありますが、立ち止まることなく来シーズンに向けて動き出したいと思います。
今年も1年間多大なるご声援をいただき誠にありがとうございました。残るレースはJAFグランプリのみとなりますが、ご声援宜しくお願い致します。」
※次回のレースは11月16日〜18日のFUJI SPINT CUP 2012となります。