シリーズ名:2000年全日本GT選手権(JGTC)
大会名:第7戦(最終戦)・鈴鹿GT300km
距離:5.864km×51周
予選:10月21日 曇り・観衆:1万1000人(主催者発表)
決勝:10月22日 曇り・観衆:3万9000人(  同  )

Mobil 1 NSX、見事な快走で今期2勝目をマーク!!!
混戦の続いたシーズンを有終の美で締めくくる!!!!!
 朝夕の冷え込みが、一段と感じられるようになった10月21日〜10月22日、鈴鹿サーキットでは、全日本GT選手権(JGTC)のシリーズ第7戦が開催された。
シリーズも今回が最終戦とあって、今シーズンの総決算。
また、今世紀最後のGTバトルを目当てに4万人近い大観衆が鈴鹿サーキットに詰めかけて、展開される接近戦を、心ゆくまで楽しんでいた。
 今シーズンのJGTCに伊藤大輔選手とD.シュワガー選手の若いコンビで参戦している我がMobil 1 NAKAJIMA RACINGは、前回の美祢では他車に接触されてリタイアに終わり、残念ながらシリーズチャンピオンの可能性は消えてしまっていたが、混戦の続いた今シーズンは、ここまでの6戦で6組のウイナーが誕生していたから、シリーズで最多となる2勝目を目標に掲げて、最終戦を戦うことになった。
1ヶ月前に、ここ鈴鹿で行われた事前の合同テストでは上々のタイムをマークしていたし、また前回の美祢でリタイアに終わったこともあって、ウェイトハンディは30kgに抑えられることになっていたから、充分に勝利も期待できる。
そんな予感を持って、スタッフはサーキット入りした。
 走行開始となった金曜日は、あいにくの雨に見舞われてしまったが、午前中のセッションでMobil 1 NSXはトップタイムをマーク。
少しコンディションは良くなったものの相変わらずレインとなった午後のセッションはパスして、ドライコンディションが予想される予選/決勝に向けてのセットアップを進めることになった。
予想に違わず土曜日の公式予選は1回目、2回目を通じてドライコンディションとなった。その1回目に、Mobil 1 NSXはあっさりとトップタイムをマークして暫定ポールを奪うことになった。
今回、アタッカーを担当するのはシュワガー選手だったが、パートナーの伊藤選手は決勝用セッティングの確認を予選中に行いながら、すんなりとクォリファイタイムをマーク、さらなるタイムアップを期して、2回目のセッションに臨むことになった。
その2回目のセッションでは、やはりアタッカーのシュワガー選手を中心にしてのタイムアタックとなった。これまでの鈴鹿サーキットのコースレコードだった2分01秒348を更新したシュワガー選手は00秒905まで短縮する。
最後の最後で、同じNSXに乗る飯田章選手がこれを上回ったために2番手に後退したが、決勝レースはフロントローからのスタート。
レース用のセッティングも上々で、いよいよ期待は大きくなっていった。
 公式予選の行われた土曜日と同じく、決勝日となった日曜日も曇り/ドライコンディションとなった。朝8時15分から行われたフリー走行でもMobil 1 NSXは快調で、あっさりとトップタイムをマーク。
一方いつものようにドライバー交代やガソリン補給&タイヤ交換のシミュレーションなどもチェックし、チームとしても用意万端で、午後の決勝に備えることになった。
 これが今シーズン最後とあって、いつも以上の大盛況となったピットウォークを終えた後に、いよいよ決勝レースのスタートを迎える。
このGTレースでは、ペースカーに先導されて1周のフォーメイションラップを走ったマシンが、隊列を整えてながらコントロールラインを通 過した時点で正式のスタートとなる、いわゆるローリング式スタートを採用している。
今回、初めてスターティングドライバーを担当することになった伊藤選手が、まずまずのスタートでポジションをキープ。
飯田選手に続いて2番手でオープニングラップを終えることになった。先を急ぐ飯田選手を、ピッタリとマークするように背後につけて隙をうかがう伊藤選手。
3番手以降との間隔は、周回を重ねて行くたびに着実に拡がっていった。
伊藤選手が差を詰めれば、飯田選手が引き離し、それを再び伊藤選手が詰め寄っていく。
伊藤選手はNSXのベテラン飯田章選手と互角以上の戦いを見せ、一進一退の攻防戦が繰り広げられ勝負は後半戦に持ち越しとなる。
 20周目を過ぎた辺りから、上位陣はルーティンのピットインを始める。
伊藤選手は22周を終えたところでピットイン、パートナーのシュワガー選手に代ると同時に、ピットスタッフはガソリン補給&タイヤ交換を素早く終えて、最小限のタイムロスでマシンをピットアウトさせる。
上位陣が全車、ルーティンのピットインを終えた時点での順位はMobil 1 NSXがトップに浮上、以下服部尚貴、鈴木亜久里、本山哲、そして道上龍の各選手が続く、というオーダーとなった。
今回のピットワークは、今シーズン最高の出来で、服部選手がシュワガー選手の後方でピットアウトしていった際には、スタッフから思わず歓声が上がったほどだった。
そうしたピットスタッフの完璧なサポートに、アンカー役のシュワガー選手が応える格好で、2位 以下との差をじわじわと拡げ、圧倒的な強さを見せてチェッカー。
今シーズンのJGTCシリーズでは最多となる2勝目をマークすることになった。
なお、レース車検後失格となってしまった車両があり、そのチームから審査委員会に対して控訴状が提出された為、リザルトは暫定結果 止まりとなり、後日正式結果が発表される。
■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
「今期最後のGTレースを有終の美を飾ることが出来ました。伊藤大輔、ドミニク・シュワガー両選手は完璧な仕事をしてくれました。また、チームスタッフも完璧な仕事をしてくれました。 今シーズン、チャンピオンを獲得することは出来ませんでしたが、チーム最多の2勝を上げることが出来ました。これもひとえに我々のレース活動を支えてくださっているエクソンモービル様をはじめとするスポンサーの皆様のおかげです。今シーズン、大きなご声援を頂いた皆様に改めてお礼を申し上げたいと思います。」
 

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