シリーズ名:2007年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)
|
|||
ポールtoウィンの完勝で、小暮が今季2勝目をマーク |
|||
31 Loic DUVAL |
予選2位 決勝3位 |
32 小暮卓史 | 予選1位 決勝1位 |
金曜日フリー走行から絶好調だった中嶋レーシング。 予選結果は1-2でフロントローを独占。 |
フリー走行から、小暮選手とロイック選手の激しいトップ争いが続いた。 | ||
スタート直後の1コーナー進入。ロイックはブノワに先行され3位に。レース終了までこの1-2-3ポジションは変わらなかった。 |
小暮選手は見事なポールtoウイン!得意な菅生を制した。 |
||
スポーツランド菅生を舞台に戦われた第7戦は、スタート直後からアクシデントが多発、セーフティカー(SC)が一度ならずも導入される、荒れた展開となったが、ポールポジションから好ダッシュを見せた小暮が、一度もトップの座を譲ることなく完勝。同じくフロントローからスタートした僚友のロイックも、スタート直後の伸びを欠いて1コーナーまでに、後続の1台に先行を許したものの、3位には踏み止まり、その後は完璧な走りで猛追。再逆転はならなかったものの、3位入賞で久々のダブル表彰台を達成した。 前日、午後のセッションでクラッシュした小暮のマシンは、メカニックの懸命な作業により無事リペアされていたが、マシンチェックも兼ねてセッション開始から積極的に走行するものと思われていた。 |
|||
チームメイトには一歩及ばなかったものの、同じく08秒を切って1分07秒957まで詰めたロイックが2番手で、僚友2人がフロントローを独占することとなった。 それは今回、レース距離が約230kmと短い上に最初に搭載する燃料の量も自由だから、ノーピットの作戦も可能。その一方で、路面温度が上昇することも予想され、タイヤ交換をした方が平均ラップは速くなるし、スタート時の燃料搭載量を少なくして前半に逃げる作戦もある。 藤井一三チームディレクターも「決勝で、どんな作戦となっても対応できるよう(ピットインのシミュレーションは)別メニューで行いました。もちろん、何もしない(=ノーピットの)作戦も考えられますね」と取材陣を煙に巻いていた。ちなみに、セッション開始早々に珍しくスピンアウト、後半を棒に振ったロイックは19番手に沈んでしまったが、ポールスタートの小暮は3番手につけている。いずれにしてもマシンのフィーリングは上々で決勝に期待が高まっていった。午後に行われた決勝レース。夏の名残を窺わせるように強い日射しが照り照りつけた結果、スタート直前に路面温度は45℃まで上昇。タイヤ交換はあるのか? はたまたガソリンは? とスタート前から各チームの作戦が注目されていた。フロントローに並んだ小暮とロイックは、スタートで明暗を分けることになる。ポールから、まずまずのダッシュを見せた小暮は、そのままトップをキープして先を急いだ。一方、スタートダッシュ自体は、むしろ小暮よりも速かった感のあるロイックは、直後の加速でスピードの伸びを欠いてしまい、後続に呑み込まれるように1コーナーにアプローチ。直後のグリッド、4番手スタートのブノワ・トレルイエ選手の先行を許してしまい、3番手スタートの本山哲選手にも並ばれてしまったが、これは何とか踏み止まり、3番手は死守したまま2コーナーを立ち上がっていった。 上位集団はまだテールtoノーズながら一列縦隊での走行に落ち着いたが、中団グループでは2ワイド、3ワイドのバトルロイヤル状態からアクシデントが発生。オープニングラップから早くもSCカーが導入され、レースは荒れた展開の様相を見せ始めた。SCカーに続く隊列のトップに小暮がつけ、トレルイエ選手を挟んでロイックが続く上位陣を先頭に、各車一列縦隊で、SCラップを続けていたが、アクシデントの処理も終わった5周終了時点でレースは再開されることになる。このリスタートでも、危なげなくトップを守った小暮は、いきなり1分11秒台のペースで先を急ぐ。それに呼応するようにトレルイエ選手もロイックもペースアップ。3人は交替でベストラップを塗りかえながら、後続との差を拡げていった。一時は、ロイックとの差を詰めに掛かった本山選手も、その後はペースが12秒台前半に落ち着き、トップ3からはじわじわと後れていった。この状況は、レース中盤になっても変わらず、1分11秒台の中盤から前半で先を急ぐトップ3と、12秒台前半でラップを重ねる4番手以降との差は着実に拡がっていき、20周を終えたところでは約10秒の大きなギャップが築かれていた。 トップ3が一進一退の攻防を続けながら後続を引き離し、3番手のロイックと4位以下との差が25秒を超え、レースも終盤に入った50周目、馬の背コーナーを走っていた中団グループでアクシデントが発生した。再度SCが導入されることになるが、トップ3にとっては、緊迫したバトルは一時休戦。ただし、大きく引き離した4位以下のグループが再び背後に迫ってくるから、リスタート後は10周ほどの超スプリントとなる。 |
|||
■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント 今週は金曜日の走り出しからとても調子は良かったですね。小暮君のクラッシュを除けばね。しかしこれが僕の、小暮君を気に入っているところでもあるんだから、チャレンジした結果だしね。我々のチームが2台揃って完走、表彰台に上がれたというのは、多分すごく久しぶりのことですから、とても嬉しい週末になりました。
|
|||
次戦は10月19-21日栃木県ツインリンクもてぎで開催されます。 | |||