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シリーズ名:2003年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN) |
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ロッテラーがデビュー戦で表彰台ゲット
小暮も表彰台圏内を力走するが、ハプニングで後退 |
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2003フォーミュラニッポン第1戦上位3名、第2位ロッテラー選手、1位本山選手、3位金石選手 | |
予選上位3名、2位脇坂選手、1位道上選手、3位小暮選手 |
ピットで話し込む、中嶋監督と星野監督
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待ちに待った2003年シーズンがいよいよ本格開幕を迎えた。
まずは国内トップフォー ミュラの全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)から。例年のように鈴鹿サーキット がオープニングゲームの舞台に選ばれたが、オフシーズンの間に130Rとシケインが改 修され、一層フレッシュなイメージを醸し出すことになった。 今シーズンのFNは『新世代誕生・革命宣言!』がキャッチフレーズに掲げられている が、昨年、3度目のダブルタイトル(=ドライバー&チーム)を獲得した我がPIAA NAKAJI MA RACINGもドライバーを一新。 F1GPに巣立っていったR.ファーマンが奪ったチャンピオ ンナンバーも眩しい1号車には、02年全日本F3チャンピオンの小暮卓史選手を、そして2 号車には英国F3出身で昨年はジャガーF1チームでテストドライバーを務めていたアンドレ・ロッテラー選手を起用することになった。 しかも、尾川自動車にチューニング&メン テナンスを委託した無限エンジンを搭載するのは昨年までと同様だが、レギュレーショ ン(車両規則)の変更により、使い慣れたレイナードからローラにシャシーを変更。 さら にレース中のガソリン補給も実施されることになったから、中嶋悟総監督の指揮の下、 マシンの開発とレース・メンテナンスを手掛ける藤井一三・チームディレクターが率い るチームスタッフのポテンシャルが問われることにもなった。 昨年末に移籍が決まり、第1回目の公式合同テストから実際にローラをドライブして きた小暮選手は、チームスタッフとのコミュニケーションも良好に、マシンをキッチリ と仕上げて開幕戦を迎えることになった。 一方、3月初めの第2回公式合同テストで初ド ライブ、その後に鈴鹿で行われた第3回公式合同テストを経て、チームへの参加が正式 に決まったロッテラー選手も着実にマシンを仕上げて開幕戦に臨むことになった。 昨年はレースの公式スケジュールが土曜日と日曜日の2日間だったが、今シーズンは 総てのイベントで金曜日に公式合同テストが開催されることになっており、走り始めは 金曜日。午前10時40分からと午後2時55分から、ともに1時間ずつの走行セッションが用 意されていた。 1回目のセッションでは小暮選手が4番手、ロッテラー選手が7番手、と まずまずの滑り出しとなった。 そして午後のセッションでは2人ともに着実にタイムを 短縮していった。 金曜日に公式合同テストが実施されるようになった関係で、土曜日は公式練習なしに いきなり1回目の公式予選となる。午前10時35分から45分間に渡って実施された、その1 回目の公式予選では小暮選手が3番手、ロッテラー選手が6番手と、ともにデビューレー スとしては上々のポジションにつける。本来ならば、午後に行われる2回目のセッショ ン、それも最後の10分間が勝負どころとなってきたが、今回は1回目のセッション中盤 から雨が降り始めたこともあって、この1回目のタイムでグリッドが決定した。 ただし 、決勝が雨に見舞われる可能性もあり、2人のドライバーは、この雨となった2回目のセ ッションも走行する。 小暮選手はいち早く2分04秒台の好タイムをマーク、さらにタイ ムアップを目指してプッシュしたもののコースアウトを喫してしまうが幸いマシンのダメージも大したことはなく、日曜日の決勝レー スには何ら影響なかった。 決勝日は快晴で明けた。午前8時55分から30分間のフリー走行が行われ、小暮選手は マシンが完全に修復されていることを確認。 ロッテラー選手も、マシンの手応えを再確 認することになった。スタート前のセレモニーでは中嶋悟総監督が、02年シーズンのシ リーズチャンピオンである証、大トロフィーを主催者に返還するが、シーズン終了後 には再び手元に、との想いが2人のドライバーを含めたチームスタッフ全員の偽らざる 気持ちだった。 決勝レースは46周。長丁場になった分だけ、どんな作戦で臨むのかも含めて、チーム の総合的な能力が試される。予定通り、午後2時半にスタートが切られた。 3番手スター トの小暮選手は、2番手スタートの脇阪寿一選手が一瞬スタートミスしたことに躊躇し たか、行き場を失う格好で2つほどポジションを下げて5番手で1コーナーにアプローチ していく。一方のロッテラー選手はポジションをキープしたままオープニングラップを 終えている。 小暮選手は2周目にブノワ・トレルイエ選手をかわして4番手に進出、8番手のポジショ ンからジャンプアップしていた土屋武士選手を猛追する。 9周目にトップを快走してい た道上龍選手がトラブルで脱落し、小暮選手は3番手、ロッテラー選手も4番手に進出す る。16周目、トップグループでは最初にロッテラー選手が最初にピットイン。 チームス タッフが素早くガソリン補給とタイヤ交換を済ませ、再びレースに送り出す。22周目に は小暮選手がピットイン。スタッフはここでも完璧な仕事で素早くレースに送り出すが 、先にピットインを済ませていた本山哲選手をかわすには至らず、その後方でピットア ウトして行く。 30周目には土屋武士選手がピットインし、ルーティンワークを終えて本山選手と小暮 選手の間でピットアウトする。 タイヤ交換した直後だけに、土屋選手のペースは上がらず、ここが勝負、とばかりに小暮選手は猛プッシュしていったが、S字から 逆バンクに向かうところで追突する格好となってしまう。 土屋選手はコースアウトし、 小暮選手もフロントウィングを壊してしまった。その後小暮選手は、このアクシデント に関して20秒のピットストップペナルティが課せられ、さらにフロントノーズを交換す るために予定外のピットインを強いられるなど、上々の展開だった前半戦とは一転、小 暮選手にとっては苦しい後半戦となった。 一方、フロントウィングを壊してペースダウンした小暮選手をパスしていったロッテ ラー選手は、その後も着実に速いペースで周回を重ね、本山選手に次ぐ2位でチェッカ ー。 表彰台をゲットしてデビュー戦を飾ることになった。 |
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■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント |
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※次戦は、4月4日〜6日、静岡県富士スピードウェイで開催されます。 | |