シリーズ名:2005年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)
大会名:第9戦・鈴鹿サーキット
距離:5.807km×51周
第12回公式合同テスト:11月25日 晴れ・観衆: − 人( 未発表 )
予選 :11月26日 晴れ・観衆:1万0500人(主催者発表)
決勝 :11月27日 晴れ・観衆:2万4000人(  同  )

5番手スタートのロッテラーが、激戦を逃げ切ってシーズン2勝目
前半トップを快走した小暮は、ピットイン後にも猛追撃で6位チェッカー
 ダブル入賞で苦しんだシーズンに有終の美を飾る
31 Lotterer

予選 5位 決勝1位

32 小暮 卓史 予選7位 決勝6位
秋晴れの予選は、1秒以内に12台が入る超接近戦。小暮選手は7位 ロッテラー選手は5位

小暮選手は燃料を軽くしてスタート、前半アドバンテージを貯めて、6位入賞。

ロッテラー選手は、後半戦に猛チャージをかけ、今季2勝目。シーズンに有終の美を飾った。
 冷気が肌を刺すものの、秋晴れの空からは穏やかな日射しが降り注ぎ、絶好のレース日和となった11月25〜27日、鈴鹿サーキットでは全日本選手権フォーミュラニッポン(FN)のシリーズ最終戦(第9戦)が開催された。
来シーズンからはシャシーもエンジンも一新されることになっており、現行マシンではファイナルレース。特にF3000時代から聞き慣れた無限エンジンのサウンドも、これが聞き納めとあって、大盛況。週末を通じて3万人を越える熱心なファンがサーキットに詰めかけ、無限V8のエンジンサウンドに酔いしれていた。
 残念ながら、ドライバー/チームの両タイトルは、すでに決定。大きな目標としてきたダブルタイトルの奪回は成し得ることが出来なかったが、節目となるこの1戦で、何とか好成績を残したい、とチームは一丸となってサーキットに集合した。
 土曜日の公式予選は秋晴れの下で行われた。最近のFNはタイム差が接近してきたことで注目を集めているが、今回も例外とはならなかった。
トップを奪った松田次生選手のみは、別格ともなる1分44秒台に入れたが、2番手以下は超の字が付くほどの混戦ぶり。ロッテラー選手は午前中の自己ベストをコンマ6秒以上も更新する1分45秒095をマーク。2番手とのタイム差は0.037秒と僅差だったが5番手にとどまってしまう。
小暮選手もロッテラー選手から僅か0.02秒差だったが7番手、タイム差は僅かでも、グリッドは中団に埋もれてしまった。
タイム的に接近しており、容易に抜くことは期待出来ないため、特に小暮選手に関しては、決勝での作戦を一ひねりする必要があった。
決勝も秋晴れで迎えることになった。朝一番で行われたフリー走行で、ロッテラー選手は8番手、小暮選手が2番手のタイムをマーク。それぞれの作戦が違うことを窺わせた。
 午後の決勝レース、レース序盤に観客の注目を浴びたのは小暮選手だった。
スタートで服部尚貴選手をパスしてひとつだけポジションアップした小暮選手は、2周目に、一度ライアン選手に抜かれたものの、8周目に抜き返すと、12周目のバックストレートでは、スリップストリームを上手く使って本山選手をパス。これで5位に進出した小暮選手は、今度はチームメイトであるロッテラー選手を追撃に掛かる。そして彼の後方に食らいつくと、15周目のスプーン入口では一気に抜き去って4位に進出。
上位を走っていた松田選手と土屋選手が早めのピットインでコースを離れた後24周目には130Rの手前で片岡選手をパスしてトップに立ち、以後は1分48秒台でベストラップを更新しながら快走を続けた。
ただし、レースも折返しを過ぎたところでルーティンのピットインを行った小暮選手だったが、燃料を少な目でスタートしていたこともあって、このピットインでは燃料補給により長い時間を費やすことになり、9位でピットアウト。シミュレーションではトップに立って10数ラップ、クリアーな条件でベストラップを刻んでいけたなら、表彰台はもちろん、優勝さえも狙えるはずだったが、2周目に、ライアン選手に抜かれてしまったこと。また片岡選手を抜くのに予想外に手間取ったこと。幾つもの"想定外"の条件が重なってしまい、優勝争いからは脱落してしまうことになるが、この日のヒーローとなったのは間違いない。
 さて、レース前半のヒーローが小暮選手なら、後半のヒーローはロッテラー選手。スタートでポジションをひとつアップ、以後は、15周目に小暮選手に先行を許した以外はキッチリとポジションをキープしながら後半戦での猛チャージに備えていた。
そしてレースも3分の1を消化した時点でピットにいると、残り3分の2、ロングスティントの猛プッシュが始まった。ピットインのタイミングが早かったこともあって、ロッテラー選手は10番手でピットアウトしていったが、先行するマシンは総てピット未消化。
そして中盤に来て続々とピットインしたマシンは、ことごとくロッテラー選手の後方でピットアウト。総てのマシンがルーティンのピットインを終えた段階でキッチリと、トップを奪うことに成功した。その後ロッテラー選手は、本山選手の猛チャージを受けることになった。
ピットインが早かった分だけタイヤに厳しいのも事実だったが、ロッテラー選手はそれでも完璧なドライビングで応戦。コンマ3秒差で本山選手の追撃を振り切り、第7戦の富士以来となる今季2勝目をマークした。
前半のヒーローとなった小暮選手も、何とか6番手まで盛り返して今季初のダブル入賞。苦しかったシーズンに有終の美を飾ることになった。

■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
シーズン最後の鈴鹿で勝つことが出来ました。
今シーズンは小暮選手が様々な作戦をトライし、アンドレの方が正攻法で挑むことが多かったのですが、シミュレーション通りに行かなかったり、トラブルやミスがあったり、となかなか思うような結果を残せませんでした。
でも最後の最後で上手くいき、これまでの結果を忘れることができるのかな、と思っています。
1年間の応援、ありがとうございました。また来シーズン以降も、我がPIAA NAKAJIMA RACINGにご声援を、よろしくお願いします。

●チームランキング  3位 35ポイント
●ドライバーズランキング
31 ロッテラー 4位 20ポイント
32 小暮卓史  5位 15ポイント

※ 2005シーズン 応援ありがとうございました。




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