第4戦 SUGO GT 300km RACE

トップから1秒以内に6台がひしめき合う混戦の予選

スポーツランドSUGOの上空を雲が覆い、涼しい気候となった予選日。まずは午前中に行なわれた公式練習で予選に向けたセッティングの確認を行ない、Epson Nakajima Racing は15番手タイムながら順調にメニューを消化していった。

午後になっても気温は上がる気配はなく、肌寒いくらいのコンディションの中、Q1が開始される。今回もQ1を担当したのは、ベルトラン・バゲット。開始後、セッションの約半分となる7分半が経過した頃、続々とコースインをするマシンが現れ出し、Epson NSX CONCEPT-GTもそれに続く。バゲットはタイヤを温めることに集中し、アタックをしていき、計測3周目には1分11秒782と朝の公式練習からは大幅にタイムアップさせる。しかし、セッション終了1分前にクラッシュ車両が発生したことによって赤旗中断となり、そのままセッションが終了。バゲットは10番手でQ2に進出することはできなかった。今回もトップから1秒以内に6台がひしめき合う混戦模様の予選となった。

総監督　中嶋 悟コメント

「ベストラップの周に赤旗が出てしまい、タイムを更新することができませんでした。明日のレースはどうなるかわかりませんが、最後までチームで力を合わせて頑張ってポイントを獲得したいと思います」

中嶋 大祐選手コメント

「今朝の公式練習ではグリップがかなり不足しており、苦しいスタートになりました。しかし予選ではチームの努力によってパフォーマンスが改善され、さらにバゲット選手も素晴らしいアタックをしてくれたことで、予想を上回るグリッドを獲得することができました。明日もなんとか踏ん張って、ポイントを獲得できるように頑張ります」

ベルトラン・バゲット選手コメント

「Once again a difficult day for us. We were struggling a lot with rear grip this morning in free practice. We had to react and do some big changes because the car was really difficult to drive. We went in the good direction for qualify and ended up P10. We'll try to keep working this way in order to finish in the points tomorrow for the race.」

「またしても厳しい1日となってしまいました。朝のフリー走行ではリアのグリップが不足していて、苦労をしていました。ドライブしづらい状況だったので、大きな変更をして予選に臨むことになり、それがよい方向に反応してくれて何とか10番グリッドを獲得しました。明日のレースでもポイントを獲得できるように、引き続き努力していきます」

一時は5番手を走るも、セーフティーカー導入後にペース崩す

霧雨の中で始まった決勝日。朝のフリー走行では、徐々にウエットコンディションとなったため、ウエットタイヤでの確認走行を行ない、3番手タイムで決勝レースに備えることになった。

この日の菅生は不安定な天候そのもので、霧雨が降り出したかと思えば、止み、一時は晴れ間も見えたものの、その後にまた霧雨が降り出すという1日となった。

決勝レースの開始時刻は14時。12時50分にウォームアップ走行が始まった時には、霧雨が少し降っている状況で、各車コースインをして8分間の走行を行なった。白バイ先導のパレードラップのあと、通常のフォーメーションラップを終え、いよいよレースがスタート。スタートドライバーのベルトラン・バゲットは、順調に1コーナーをまわり、オープニングラップを終え、9番手で2周目に入る。その後、スピンしたマシンやペナルティを受けたマシンがあり、10周目を終える頃には7番手に浮上。その後も着々と順位を上げ、5番手を走っていたが、26周目にコースアウトした車両がありセーフティーカーが導入される。そして、30周を終えたタイミングでセーフティーカーがピットに戻り、レースが再開された。

その翌周にバゲットはピットストップを行ない、中嶋大祐に交代、タイヤ交換と給油を済ませて、コースに復帰した。しかし、代わってコースインした大祐はここまでの流れとは打って変わって、ラップタイムが上がらず、苦戦を強いられてしまう。500クラスの全車がピットストップを終えた時点でポジションは13番手と、大きく順位を落とす結果となってしまったが、大祐は諦めることなくプッシュして周回を続けていく。1台をパスすることに成功し、さらに前を追いかけたいところだったが残り6周となったところでクラッシュしたマシンが発生し、赤旗が提示される。ホームストレート上にマシンを並べて待機していたが、審査委員会で審議がなされ、そのままレースが終了されることが決定。Epson Nakajima Racingは12位という結果で第4戦を終えることになったが、早くも再来週に行なわれる第5戦に向けて動き出した。

総監督 中嶋 悟コメント

「順調に進んでいましたが、セーフティーカー後に状況が変わってしまいました。ドライバーもメカニックもしっかり仕事をしてくれたので、引き続き次の富士でもチームの力をしっかり発揮できるように頑張りたいと思います」

中嶋 大祐選手コメント

「僕は第2スティントを担当しましたが、タイヤを温めるのに時間がかかってしまったことでポジションを落とし、その後もタイムが上がらず苦しい展開になりました。周りが第2スティントでタイムを上げた中、それについていくことができず非常に悔しい思いをしたので、その原因を理解して次はもっと良いレースをできるようにしたいです」

ベルトラン・バゲット選手コメント

「Really disappointed about our final result. The race started well as we were running P5 and catching the guys in front just before the safety car but after our pit stop our pace was not so good anymore and we ended up out of the points. We need to analyze what went wrong and correct that for the next race. Thank you for your support.」

「今日のこの結果は本当に残念でした。僕たちは10番手スタートから5位までポジションを上げましたが、セーフティーカーが導入することになってしまい、ペースも悪くなってしまったため、ポイント圏外の順位になり、ポイントを得ることはできませんでした。次のレースに向けて、何が悪かったのかを分析して、修正する必要があると思います。いつも応援していただき、ありがとうございます」

※次戦は8月6日・7日に富士スピードウェイで行なわれます。