シリーズ名:2002年全日本F3選手権 第17戦・第18戦
大 会 名:第17戦/第18戦 TIサーキット英田(全長:3.703km)
距   離:第17戦 3.703km×18周=66.654km
     :第18戦 3.703km×25周=92.575km
天   候:9月7日(土)晴れ 路面:ドライ
     :9月8日(日)曇り 路面:ドライ
観   衆:9月7日7800人(主催者発表)
     :9月8日3万3600人(主催者発表)


気まぐれな天候に翻弄され予選で不発、#64佐藤晋也選手は10位&6位
 2週間前の仙台ハイランドでは展開にも恵まれ、自己最高位タイとなる2位表彰台を獲得したNAKAJIMA HONDAの#64佐藤晋也選手であったが、全日本F3選手権シリーズも大詰めとなった第9ラウンド、TIサーキット英田での第17戦/第18戦では残念ながら度重なる不運で10位、6位と納得のいかない結果となってしまった。
 今回のTIラウンドの練習走行開始は木曜日。
しかし、その初日に#64佐藤選手は2コーナー立ち上がりでコースアウト、コンクリートウォールにクラッシュしてしまい、マシンに大きなダメージを負って貴重な走行時間を自らのミスでフイにしてしまう。
チームはマシンを修復、金曜の走行には無事参加したものの、クラッシュの影響からか本調子とは行かず、結局ペースを取り戻したのは金曜の午後になってから。
残念ながらレースウイークの滑り出しからつまずく格好となってしまった。
なんとかセッティングを見極め、臨んだ土曜の予選1回目。午前10時35分からのコースインとなったが、#64佐藤選手は一番にコースインしていく。
ところが、わずか3分経過した時点で雨が降り出し、スピンした車両があったため開始5分でセッションは赤旗に。
4分後の再開直後、再び雨足が強まったものの、#64佐藤選手はその段階で1分37秒871で3番手と好位置につけていた。そこで、セッション終盤にコンディションの好転はないと判断したチームは、サインボードで#64佐藤選手にピットインを指示、それにしたがって#64佐藤選手はピットインする。
ところが、残り3分辺りで雨がやんでしまい、セッション終了間際にコンディションが急変、ライバルたちが一気にタイムアップを果たしてしまう。
#64佐藤選手にとっては、その時点でコースインしても残り時間は僅かでアタックは不可能な状況。
悔しいながらもピットでモニターを見つめるしかなかった。結果、予選グリッドはなんと10番手に沈んでしまう。
第17戦の予選上位は、ポールに#33吉本大樹選手、2位に#7パオロ・モンティン選手、3位に#1小暮卓史選手、4位に#11星野一樹選手、5位に#37平中克幸選手 6位に#18佐々木孝太選手となり、波乱の予選が伺えた。
 続く予選2回目には天候も急速に回復、路面は完全なドライでセッションが始まった。
気を取り直し、再びトップでコースインした#64佐藤選手は2周目に1分30秒256をマーク、まずはモニターのトップに名を連ねる。
このタイムは予選1回目でほとんど満足なアタックをしていなかったタイヤでのもので、翌周にはピットイン、#64佐藤選手は2セット目のニュータイヤを履いて再びコースに向かうと3周目には29秒台に突入、最終的には1分29秒273にまでタイムアップ、なんとか5番グリッドを確保してセッションを終えることとなった。
なお、この第18戦予選グリッドのトップ6はポールに#7モンティン選手、2位に#1小暮選手、3位に#37平中選手、4位に#8横溝直輝選手、5位に#64佐藤選手、6位に#33吉本選手という結果であった。
 急激な天候の変化という予想外のファクターがり、後方グリッドからのレースとなった第17戦。
スタートでのジャンプアップを狙った#64佐藤晋也選手に、またしても不運が襲う。スタートで同じイン側グリッドで2列前の#18佐々木選手がストール、好スタートを切っていた#64佐藤選手は#18佐々木選手を避ける間に逆に2〜3台のマシンに先行を許してしまう。
 1周目、#64佐藤選手は11番手。そこからまず2周目には#5西村秀樹選手をかわして10番手に戻った#64佐藤選手だったが、そこから前の#12富澤勝選手がなかなか攻略できない。
ヘアピン進入などで並びかけようとするが、相手もブロックなどで抵抗、一進一退の攻防が続く。
そうこうするうち、10周目のパイパーコーナーで逆に背後の#3マチュー・ザンガレリ選手にインを突かれ、11番手にドロップ。#1小暮選手のリタイアによってひとつポジションが上がったのに加え、14周目になんとか#3ザンガレリ選手をかわしてポジションを回復した#64佐藤選手だったが、16周目の最終コーナーでコースサイドにはみ出し、そこで加速が一気に鈍り、再び10番手にダウン。
結局そのまま10位のポジションでチェッカーを受けることとなってしまった。
この第17戦、決勝結果は#33吉本選手が初優勝、#7モンティン選手が2位、#11星野選手が3位。4位に#37平中選手、5位に#2長屋宏和選手、6位に#8横溝選手であった。
日曜の第18戦は午前11時7分に決勝レースがスタート。前戦では思うようにポジションを上げられなかっただけに、ここでもスタートでのポジションアップを狙った#64佐藤選手だったが、動き出しは良かったものの、なぜかスタートしかけたところでエンジンの回転が落ちてしまいストール気味となってまたも大きくポジションダウン。1周目の順位は9番手と出遅れてしまう。2周目のアトウッドカーブでは前の#3ザンガレリ選手と#33吉本選手が接触、ここで7位に浮上した#64佐藤選手には挽回の期待が掛かったが、前日の第17戦よりはかなりマシンバランスも向上していたものの、細かいコーナーではわずかにオーバーステアが残っていたこともありその後今ひとつペースが安定せず、前の#36片岡龍也選手にうまくついていけない。背後の#11星野選手とのギャップもじりじりと広がり、結局そのまま単独走行となってしまった#64佐藤選手は、21周目に#36片岡選手がスピンを喫したことでひとつポジションアップを果たすも、残念ながら6位でフィニッシュを迎えることとなった。
この第18戦での優勝は#7モンティン選手。2位には#1小暮選手が続き、#37平中選手が3位。4位に#8横溝選手、5位に#2長屋選手、そして#64佐藤選手が6位という結果となっている。


● NAKAJIMA HONDA 藤井一三ディレクターのコメント
クラッシュや気まぐれな天候に左右されたこともあり、なんとも不本意な週末となってしまいました。
10月下旬のツインリンクもてぎでのレースが、最終ラウンド。
今回のTIでランキング3位の#3ザンガレリ選手があまりポイントを伸ばせなかったこともあり、ラスト2戦の結果如何ではランキング3位浮上の可能性も高まっているだけに、ドライバー、チームともに一丸となって最終ラウンドのもてぎ戦を戦います。

※次戦は10月19-20日 栃木県ツインリンクもてぎで最終戦が開催されます。



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