●2001年全日本F3選手権
●第7戦/第8戦 CP MINEサーキット
●3.330839km×20周(第7戦)
●3.330839km×28周(第8戦)
●予選:5月19日 晴れ
●決勝:5月19、20日 晴れ
●観衆:4万1300人(主催者発表)
#64佐藤晋也選手、2戦ともにポイント獲得も多くの課題が残った週末に
 筑波で行われた第2ラウンドでは日本人ドライバーとして今季初、自身にとっても全日本F3選手権初となる3位 表彰台を獲得したNAKAJIMA HONDAの#64佐藤晋也選手だったが、前戦の富士ラウンドでは思わぬ コンディションの急変やアクシデントもあって不本意な結果に終わってしまった。
流れを取り戻すためにも、5月19〜20日の第7戦/第8戦の美祢ラウンドは重要なターニングポイントとなる。
舞台となった美祢は2月のプライベートテストで#64佐藤選手もすでに経験済みということもあり、レースウイーク前週に行われた事前テストには参加せず、金曜日からの練習走行に臨むこととなった。
 そして迎えた土曜午前の公式予選セッション。
まず10時45分からの第7戦予選では、早々にコースインした#64佐藤選手は序盤こそタイミングモニターの上位 に名を連ねていたが、外国勢ドライバーを中心にライバルたちがタイムアップし、徐々にポジションを下げていく。
セッション中盤には#1無限×童夢のブノア・トレルイエ選手が1分23秒台に突入するなど、上位 は24秒台での争いとなるも#64佐藤選手は結局1分25秒399がベスト。
10番グリッドとなってしまう。
 10分間のインターバルの間に若干マシンを調整、11時10分からの第8戦予選に向かった#64佐藤選手は、ラバーグリップの向上した路面 状況でライバル勢が大幅なタイムアップを果たす中、予選1回目のタイムを大きく上回る1分24秒633をマークして予選7位 を手にする。
 土曜の午後2時15分から行われた第7戦。快晴に恵まれた美祢は汗ばむほどの陽気となった。
グリーンランプが点灯、全車いっせいにスタートを切る。#64佐藤選手もまずまずのスタートを切ったものの、前車2台に左右から挟まれてしまいやむなくブレーキングで回避せざるを得ず、逆にポジションを落してしまう。ところが不運はとどまらず、2コーナー立ち上がりでは、他車との競り合いからグリーンにはみ出していた#8田崎紀彦選手がコース復帰してくるところに鉢合わせし接触、これによって最後尾にドロップしてしまう。  すぐさま前車のテールに食らいつく#64佐藤選手だったが、そのマシンも前車とバトルしている状況であり、うかつに近づくとアクシデントに巻き込まれかねないと判断し、状況の好転を待つ。その判断は正しく、7周目の2コーナーで前車#6小川貴裕選手が#77中村裕史選手を抜きに掛かったところを逃さず、#64佐藤選手も#77中村選手をかわし14番手に。
ところが喜びもつかの間、その周の最終コーナー手前でのブレーキング時にまさかのコースアウト。
復帰は果たしたものの、再び#77中村選手の後塵を拝すこととなってしまう。
だが、11周目に#6小川選手がコースアウト、さらには続く12周目に先行車2台がリタイア、15周目にはさらにもう1台がリタイア。
その周には#77中村選手をかわしていた#64佐藤選手はついにポイント圏内である10位 にまで浮上する。
しかし、その時点で残り周回は5周と短く、前車とのタイム差は10秒以上開いており、それ以上のポジションアップはかなわず10位 でチェッカーとなった。
 翌日の日曜の第8戦は午後1時からのスタート。
再び快晴で前日と似たようなコンディションとなったため、あまり大きなセッティング変更は施さず、チームは#64佐藤選手をグリッドに送り出す。
昨日の第7戦よりも好位置である7番グリッドからのスタートに注目が集まったが、なんと#64佐藤選手はストールを喫し、またしても後方に埋もれてしまう。
再び苦しい立ち上がりとなったが、8周目の1コーナーで#9松永章嗣をかわし11番手、ジャンプスタートを取られた#7山本左近選手がピットインし、昨日同様ポイント圏内に入ってくると、今度は10周目の第1ヘアピンで先行する3台がコースアウトや接触を演じた関係で、一気に7位 に浮上。
さらに上位進出を狙いたい#64佐藤選手だったが、逆にじりじりと出遅れた#3ジェレミー・デュフォア選手が後方から迫ってくる。
そしてついに24周目のS字コーナーの二つ目で逆転を許し、#64佐藤選手は8位 に。
しかし、あきらめず前車を追った#64佐藤選手は、ラスト2周は7位の#8田崎選手とテールtoノーズの戦いを演じるものの、オーバーテイクには至らずそのまま8位 でフィニッシュ、前日に続いてポイント獲得を果たした。
今回の美祢戦に関しては、さまざまな不運やアクシデントがレース結果に大きく影を落とすこととなった。
また、予選での出遅れとスタートでのつまづきが大きなマイナス要因となったことは明らかだ。
細かい部分に目を移せば、美祢の重要な抜きどころのひとつである1コーナーへの布石となる最終コーナーが攻めきれず、遅い前車をなかなかパスできなかった点が決勝レースの展開をより苦しいものとしてしまった感もある。しかし、チームと#64佐藤選手にとっては、外国勢が圧倒的な強さを発揮している今季の全日本F3選手権において、彼らと対等な戦いを狙っていくためには克服していかねばならない課題が垣間見えた美祢ラウンドとなった。
次の第9戦/第10戦はツインリンクもてぎが舞台。
昨年フォーミュラドリームで走りこんだサーキットだけに、#64佐藤選手の健闘に期待したいところだ。
なお、第8戦レース終了後、訓戒を受けたチームがこの裁定を不服としたため、暫定結果 のみが発表された。
● NAKAJIMA HONDA総監督中嶋悟のコメント
課題を多く残す週末でした。これらの課題をしっかりと受け止め、チーム一丸となり次戦を戦いたいと思います。次戦は、佐藤選手が昨年フォーミュラ・ドリームで走り慣れているもてぎです。次戦の活躍に期待します。」
※次戦は、6月9日〜10日、栃木県ツインリンクもてぎで開催されます。。



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