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シリーズ名:2001年全日本GT選手権(JGTC) |
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Mobil 1 NSX、ハンディウェイトと噛み合わぬ
リズムに苦戦し12位完走。
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ゴールデンウィークで、全国の行楽地から賑わいの便りが聞かれた5月3〜4日、富士スピードウェイでは恒例となった全日本GT選手権(JGTC)のシリーズ第2戦が開催された。 1ヶ月前に、岡山県にあるTIサーキット英田で開幕した同シリーズの、東日本における“第二の開幕戦”とあって、今回もまた5万人を超えるファンが詰めかけ、このシリーズの根強い人気をうかがわせた。 開幕戦で3位入賞を果たすなど、順調な滑り出しを切ったMobil 1 NAKAJIMA RACINGは、今シーズンも引き続きNSXでの参戦。 ドライバーは、フォーミュラ・ニッポンでもエースとして活躍する松田次生選手と、昨年から引き続いて2年目の参戦となったD.シュワガー選手の新コンビ。 開幕戦での3位入賞(20kg)と予選3位(10kg)で今回は、都合30kgのウェイトハンディを背負うことになり、また新しいレギュレーションでエアインテークのダクトを取り外したこともあってパワーがダウンするなど、超高速設定の富士スピードウェイでは苦戦が予想されていた。 それでも4月に行われた事前テストでは4番手タイムをマークしており、チームは意気揚々とレースウィークを迎えることになった。 ゴールデンウィーク中の開催とあって今回のタイムスケジュールは変則的で、公式練習が水曜日、公式予選が木曜日、そして決勝が金曜日に実施されることになっている。 午前中のセッションでMobil 1 NSXは、6番手とまずまずのポジションにつけ、午後のセッションでは本番に向けての決勝セッティングを煮詰めることになった。 今回はレース距離が500kmと、これまでのシリーズ戦では未経験の長距離な設定でGT500クラスでは2回ピットが必須。当然、作戦面 も含めてチームの総合力が試される戦いとなった。 木曜日の公式予選は午前中に行われた1回目が雨/ウェット、午後の2回目が曇り→晴れ/ドライとコンディションがめまぐるしく変わっていった。 ウェット路面で8番手につけたMobil 1 NSXは、ドライコンディションとなった2回目のセッションでは、ウェイトハンディを課せられない4〜6番手辺りまでのポジションアップを目指していったが、シュワガー選手がタイムアタックの最中に黄旗区間でコースアウト。 ペナルティによってベストタイムとセカンドタイムを抹消され16番手グリッドまで後退してしまった。 開幕戦にも5万人を超える観客が詰めかけたが、今回はそれ以上の観客がスタンドを埋め尽くし、ますますの人気ぶりを証明することになった。 そんな大観衆が見守る中、決勝レースは予定通り、金曜日の午後1時45分に開始された。 今回、スタートを担当したのは、これが初のローリングスタートとなる松田選手。 レースは500kmの長丁場とあって、まずは手堅くスタートを切った松田選手は、一つポジションを下げてオープニングラップを終えることになった。 スタート直後の混雑が一段落したところで、いよいよ追い上げを開始した松田選手だったが、目の前に立ちはだかったのが開幕戦で優勝したNSXに乗る光貞秀俊選手。 70kgのハンディウェイトに苦しそうな光貞選手だが、同じNSXとあってコーナーではまずまずのスピードを見せており、松田選手もなかなか攻略することが出来ないまま、レースは序盤戦から中盤戦へと移っていった。 39周目、10番手まで進出したところで松田選手はルーティンのピットイン。ピットのスタッフは素早くガソリンを補給し、タイヤを交換。シュワガー選手に代わってピットアウトしていくMobil 1 NSX。 トップグループからは1周遅れとなってしまったが、彼らがピットインすれば、再び同周回となり中盤から終盤に掛けて勝機が訪れる…。 だが、チームのこうした作戦は、42周目にセーフティカーがコースインしたことで裏目に出てしまった。 セーフティカーに先導されてペースラップしている間に、トップグループは次々とルーティンのピットインを行った。その後セーフティカーがピットロードに向かい、レースが再開されたが、上位 グループが全車、1回目のルーティンピットを終えた段階でもMobil 1 NSXは1周遅れのままとなってしまった。 松田選手とシュワガー選手、2人のドライバーは渾身のドライビングを見せ、またチームスタッフもノーミスで彼らの頑張りに応えたものの、1周遅れを挽回することは適わず、12位 でチェッカー。ハンディウェイトと噛み合わぬリズムに苦戦し無念のノーポイントとなってしまった。 |
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●Mobil 1 NAKAJIMA RACING総監督 中嶋悟のコメント 「予選も決勝も全く噛み合わず無念のノーポイントとなってしまいました。次戦の菅生大会では必ずこの無念を晴らしたいと思います。」 |
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※次戦は、5月26日〜27日、宮城県スポーツランドSUGOで開催されます。 |