中嶋企画レースリポート00FN-4
   

シリーズ名:2000年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)
大会名:第4戦・富士スピードウェイ
距離: 4.400km×50周
予選:6月3日 曇り・観衆:1万0500人(主催者発表)
決勝:6月4日 晴れ・観衆:3万6300人(  同  )
他を圧倒する速さで高木虎之介3勝目!!!
松田次生、3番手を快走し、98年チャンピオン本山哲選手をオーバーテイク。コースアウトを喫してしまうが、抜群のパフォーマンスを発揮!!
 九州・四国地方からは梅雨入りのニュースも聞こえてきた6月3〜4日、国内最高峰のフォーミュラレース、2000年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(FN)選手権のシリーズ第4戦が富士スピードウェイにて開催された。
4月下旬に、今回の舞台となる富士スピードウェイで実施された4月下旬の公式走行会(事前合同テスト)でも高木選手はトップタイム、松田選手もコンマ3秒遅れの5番手につけていたので、開幕からのリードをより決定的なものにするべく、1−2フィニッシュを目標に、チーム全員が気合を高めてのサーキット入りとなった。
 土曜日朝一番の公式練習に出走した2台は、高木選手が5番手、松田選手が9番手に留まる。
マシンのフィーリングがテストの時と大きく変わっていたのが原因だったが、午後1時から開始される第1回目の公式予選に向けて、最終的なセットアップを詰める作業が行なわれたのは言うまでもない。
その甲斐もあって、公式予選の1回目のセッションで高木選手は1分16秒639のベストタイムをマークした。一方の松田選手も、その時点で5番手となる17秒235をマーク、さらにアタックを続けたが、不運にも、アタックラップの最中に、スピンしたマシンを回収するための赤旗が掲示されタイム更新はならなかった。
さらにマシンのセッティングを詰めて臨んだ2回目のセッションで高木選手はタイムを16秒452まで短縮したものの、M.クルム選手に100分の5秒差で逆転され2番手に後退してしまう。
一方の松田選手は1回目に果たせなかった16秒台をマーク、富士スピードウェイでは充分優勝圏内にある2列目、4番手グリッドをゲットした。 土曜日の曇り空からは一転、青空が広がる下、決勝レースの行われる日曜日を迎えた。
朝一番で行なわれたフリー走行では高木選手が2番手、松田選手が7番手のタイムをマークする。
ただしフルタンクでのセッティングは完璧だったので、今回こそは念願の1-2フィニッシュを期待できそうだった。
午後2時半にスタートが切られた決勝レースでは、最大のライバルとしてマークしていたクルム選手がトラブルでスタートできないというハプニング。
ところが、これで楽になったはずの高木選手もスタートを失敗、下位集団に飲み込まれてコーナーへと向かっていった。 オープニングラップを終えた時点でのオーダーは、後方から好ダッシュを見せた本山哲、立川祐路の両選手が1、2位 を占め、予選3番手の脇坂寿一選手が3番手。松田選手は4番手でコントロールラインを通 過していく。
高木選手は何と13番手だ。しかし、そこから高木選手の猛チャージが始まった。
トップグループを上回るハイペースで5周目には9番手まで復帰してきた高木選手は、6周目には7位 に、9周目には6位にまで進出していた。
高木選手はなおも追撃の手を緩めず、4位を争っていた金石勝智選手と立川選手にじわじわと迫っていった。そして19周目には立川選手を、続く20周目には金石選手をパスすることに成功した。
その20周目にはルーティンのピットインが始まり、まずはトップを行く脇阪選手がピットイン。
続く21周目には本山選手、高木選手が一列縦隊になってピットイン。
ところがピットを見誤ったか、本山選手が我がPIAA NAKAJIMA RACINGのピットに停止するというハプニングが発生した。
すぐに気付いて自分のピットへと移動していったが、高木選手のピットワークに影響が出たのは明らかである。
結局、本山選手、高木選手の順でピットアウトしていくことになった。
しかし高木選手は、慌てることもなく本山選手との差を着実に詰めていき28周目にはあっさりとこれをパスした。
トップに立った高木選手は、以後も安定したペースで周回を重ね、今期3勝目をマークした。
   一方の松田選手は、前半戦は脇阪選手、本山選手とともにトップグループでのバトルを展開。
タイヤ交換した後は、一旦抜かれた脇阪選手をパスして3番手に浮上し、2番手の98年チャンピオン本山選手を相手に1対1のドッグファイトを演じていた。
そしてレースも大詰めとなった46周目のストレートエンドであっさりとこれをパス。しかし、その直後にAコーナーでスピン、コースアウトを喫してしまうが、このルーキーらしからぬ パフォーマンスにグランドスタンドの大観衆から惜しみない拍手が送られた。
高木選手が優勝したことで、我がPIAA NAKAJIMA RACINGは開幕4連勝。ドライバーズポイントでもチームポイントでも2位 に大差をつけ、トップの座をより確実なものにすることとなった。
■PIAA NAKAJIMA RACING総監督中嶋悟のコメント
「高木選手は、スタートの失敗以外は、力強いレースをしてくれました。松田選手もまた、ルーキーとは思えない走りを、この富士でも見せてくれました。チームとしては4連勝です。今までの結果 に慢心することなく、更に気を引き締めて、シリーズの中盤戦を戦って行きたいと思います。」
※次戦は、7月1日〜2日、三重県鈴鹿サーキットで開催されます。

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